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作成:2009/05/28
更新:2009/06/02

スターアダー氏族 Clan Star Adder



 侵攻派のスターアダー氏族は、3050年代の後半までは比較的目立たない存在でしたが、バーロック氏族の吸収と、大拒絶での勝利によって、急激にその力を増しつつあります。大拒絶後の氏族宙域では、最も有力な氏族のひとつといえるでしょう。ブラッドスピリットとの確執は有名です。
 classicbattletech.comより。






スターアダー統計

政治派閥: 侵攻派
首都: シェリダン
人口(氏族宙域): 1億869万5000人(3060)
人口増加率: 2.4パーセント (71/50)
自給自足率: 94パーセント

指導者:
 氏族長: カシアス・ンブタ
 副氏族長: タビサ・パイク・マーシャル
 ローアマスター:ダグマール・ラヒリ
 科学長官:バス(マイトナー)
 商人代表:シルヴァン
 技術者長:アルマンド
 先任労働者:フランシス

軍事:
 星団隊: 58
 軍艦: 28

氏族宙域:
 アルビオン (100パーセント)
 アルカディア (38パーセント)
 ブリム (27パーセント)
 ダグダ (22パーセント)
 ホアード (39パーセント)
 ハントレス (16パーセント)
 マーシャル (13パーセント)
 プライオリ (48パーセント)
 シェリダン (100パーセント)
 タジス (20パーセント)





「スターアダー氏族。我らの名前は、ケレンスキー星団の各人に各々の感情を引き起こす。あるものはそれを聞いて、ニコラス・ケレンスキーの夢の汚点ととらえるだろう。他の者たちは、我らのことを、光を示さねばならない強情な子どもたちと見ている。我らは真実を知っている。我らは他人の幻想の向こうにあるものを見ている。ニコラス・ケレンスキーが氏族を立ち上げた時、彼は我々に未来を託した。それには星間連盟の旗の下に中心領域を再統合するというものも含まれている。だが、それが達成される前に、我ら氏族は団結せねばならないのである」

「アルカディア原産のホシクサリヘビ(スターアダー)は、純粋な捕食者である。そして我らも、中心領域や氏族の兄弟たちを崩壊させた外部からの影響を受けることはなかった。我らが存続したこの二世紀半、我らは仲間の氏族からのあざけりや言いがかりを受けながらもうまくやってきた。我らは不倶戴天の敵よりも長生きし、我らの文明の骨組みを脅かす者たちと戦ってきた。結局のところ、我らは生き残ったのである。それがなにより我らの価値を証明している」

――ローアマスター、ダグマール・ラヒリ、3059年7月26日


歴史 History

 第149バトルメック師団の指揮官、アブサロム・トラスコットは、アレクサンドル・ケレンスキーの死後、ニコラス・ケレンスキーについていった数少ない同行者のひとりであり、ニコラスが作った氏族の指揮権を与えられた。長年にわたりニコラス・ケレンスキーの友人であったトラスコットは部下の戦士たちを選ぶことが出来た。トラスコットの部隊は強襲に先駆けてペンタゴンを調査し、後にクロンダイク作戦となる作戦を計画した。

 ウルバリーンとウィドウメーカーの裏切りは共同戦線を保つという氏族全体の信念を強化したが、スターアダーの連帯が生む安定した成長は他氏族の嫉妬を引き起こした。驚異と見られたアダーは攻撃の対象となった。もっとも目立つのはマングース氏族によるものである。この攻撃は遺恨にまで達し、軍だけでなくインフラが標的となった。

 3059年に起きたアダー、バーロック、ブラッドスピリットの事件の前触れのような形で、アダーはマングースの吸収を求める運動を支援し、吸収の権利がスモークジャガーに与えられると激怒した。数世紀後にブラッドスピリットがしたように、アダーは失われた領土を取り戻す先制の強襲を仕掛けた。アダーの成功は、領土を自らのものと考えていたジャガーとの間で憎悪を生み出したのである。

 アダーはバーロック氏族との協定によって、立場を強いものにしようとした。ノヴァキャットとダイアモンドシャークのように、黄金世紀に彼らは将来に関する見解を共有し、そこから得られる利益と引き替えにバーロックの冒険を支援し、資金提供した(利益は莫大なものとなった)。

 氏族が中心領域に侵攻する上で守護派と侵攻派の派閥にわかれると、アダーは徹底した侵攻派となった。他氏族との協調を重視する彼らの信念は、他の侵攻派とは一線を画するものだったが、アダー人の大多数がすぐさま中心領域に戻るのを支持した。しかしながら、彼らは両派のつまらない言い争いから距離を置き、侵攻の準備に力を入れるのを好んだ。侵攻の神判に保守的な入札をするという決断をしたのは、この戦いが血塗られたものになるだろうという認識があったからである……侵攻氏族は追加の支援を求め、アダーにチャンスがあるだろうと推測したのだ。さしあたり、彼らは氏族宙域での権力拡大に着手した。

 3058年、アダーはかつての同盟者バーロック氏族が、暗黒階級とつながっているのを発見した。彼らはこれを族長会議の場に持ち込み、バーロックの吸収を呼びかけた。持ち込んだ氏族の責任として、彼らはこの任務を実行する権利を与えられた。多くのバーロック部隊は指導者の背信行為に狼狽し、形だけの交戦をしてスターアダーに寝返った。そしてブラッドスピリット氏族が吸収の戦闘に乱入した時には、アダーの側に立って戦ったのである。吸収の神判は高くついたが、ブラッドスピリットの損害よりは遙かに軽微で、またバーロックのアイソーラがアダーに素早い再建を可能とさせたのである。

 ストラナメクティの拒絶の神判で、アダーは中心領域の敵を撃破した2氏族のうちのひとつなり、その威信を高めた。だが、バーロック領の統合が必要だったために、その後の所有の神判では、得るものが制限されたのだった。


社会 Society

 スターアダー氏族の階級間の関係は相互理解から来ており、これが本当に統一された戦線を作っている。民間人は繁栄のために戦士が必要と知っており、そして戦士たちは民間人なしでは戦闘能力が激減することを認識している。民間階級は政府内の発言権を持ってないが、戦士たちは意見に耳を傾け、注視する。氏族補佐と呼ばれる人物が民間人の実質的なリーダーとして氏族長に仕え、市民の連帯感を促進する。だが、戦士たちは自らが民間人より優れていると見なしている。彼らは単調な仕事を確実に避け、また民間階級の労働者を手伝う任務を好んで罰則とする。

 アダーはボンズマンを戦力強化のひとつの方法と見なし、当初から彼らを氏族の一部として受け入れてきた。新たな氏族に忠義を示した捕虜の戦士は、騒がれることなく採用されるのを期待できる。

 多くの氏族のように、スターアダーは政治嫌いを標榜しているが、にも関わらず、そのような駆け引きに長けている。彼らは政治を必要悪と見なしている……それなしでは、大きな不利を被ってしまうことになるからだ。アダーの内部政治はファイアマンドリルやスノウレイヴンのように複雑で、忠誠の対象はまず第一に部隊と血族、それから氏族なのである。しかし、彼らは激しい地位争いをしているのだが、氏族の未来を脅かそうとはしていない。

 スターアダーはニコラス、アレクサンドル・ケレンスキーに対する考え方で有名である。他氏族の大半と違って、アダーは彼らは単なる優秀なリーダーにして戦士と見なし、半神半人とはしていない。アダーはもしかしたら最も実用主義的な氏族かもしれず、従って最も危険な氏族のひとつである。


軍事 Military

 スターアダーの氏族軍は「総力戦」理論に従い、特定の兵科に偏らない。この氏族唯一の弱点はその歩兵にある。エレメンタルと通常歩兵の少なさは有名である。だが次から次へと、エレメンタルたちが前線部隊、海軍艦に配備されている。アダー海軍は最近バーロックの船数隻を引き継ぎ、氏族で第二の戦力となっている。

 驚くほど敬意を払われている二線級部隊の主な役割は氏族の大規模な資産を守ることである。重量級バトルメックがそのような部隊の主流であるが、エレメンタルや戦闘機、あるいは通常歩兵や車両までもが一般的である。アダーのカッパ銀河隊は氏族でも珍しい「仮想敵」部隊で、訓練のために敵部隊のドクトリンと戦術を使って戦う。カッパの戦士たちは40年間この役割を続け、ここ10年は中心領域スタイルの戦闘を仲間たちに披露している。

 アダー氏族軍で唯一の問題は、多すぎるバーロック部隊の統合である。適応させるべく苦闘しているところだが、アブタカ(元捕虜)の戦士たちはよくなじんでいるように見える。


仲間と敵 Allies and Enemies

 スターアダーは長い間、他氏族に対し中立であろうとしてきたが、政治に無関心な姿勢と、民間人を甘やかすとされているところが、多くの部外者からの侮蔑を買っている。ブラッドスピリットの吸収戦争介入、そして与えられた損害は、歴史的にどっちつかずだったブラッドスピリットへの態度を激しい憎しみへと変えた。かつて良い関係を保っていたスノウレイヴンとは、アダーの艦隊が成長したことで冷え込んでしまった。レイヴンはこれを自らの海軍的な優位への危機と見たのである。だが、アダーの海軍補佐(自身、レイヴンの遺伝子を持つ)は、両者の関係がすぐに正常化するだろうと信じている。

 スターアダーの最も近しい仲間はクラウドコブラである。バーロックの吸収後、アダーはバーロックとコブラのタニテワールド駐屯に関する契約を尊重することを選び、両氏族の関係を強化した。


保有領土 Possessions

世界:10(共有8、独占2)

 アダーはバーロックの吸収で、バーロックの主星アルビオンを完全に支配し、さらには相当な広さのダグダ、ホアード、プライオリの飛び地領土を獲得して、大きな優位を得た。吸収後の氏族軍再建で行動が制限されているのだが、近年の所有の神判ではホアードの領土拡大に成功している。現在も続く、ホアードの戦いには、アイスヘリオン、ウルフ、ヘルズホースが参加している。

 また、アダーは元ノヴァキャット飛び地領土の一部を奪うことによって、ブリムの領土を拡大している。クラウドコブラとの交渉は、神判の数を減らした。だが、スノウレイヴン氏族は「スノウレイヴンの利益を守るため」、ブリムにおけるアダーの作戦行動を脅かした。







スターアダー氏族の指導者たち 3059

カシアス・ンブタ氏族長
 50代半ばのンブタ氏族長は背が低く痩せていて、白髪を乱れたままにしている。身体が小さいにもかかわらず、彼は命令に従わざるを得ない雰囲気を持っている。カシアスは3035年からアダーを率いており、氏族長になる前の4年間、副氏族長を務めていた。職務の都合上、シェリダンかストラナメクティにいないとならないのだが、彼は必要なときには部下を率いて戦場に向かうのを切望している。つい最近、ンブタ氏族長はバーロック氏族への強襲を計画、実行し、その後ブラッドスピリット氏族との交戦を行った。

タビサ・パイク副氏族長
 34歳の副氏族長は部隊指揮を得意とする。彼は短期間アダーキーパーを務め、それからアルファ銀河隊指揮官となり、3047年、前副氏族長デルトン・ラヒリを間違った決断に対する不平の神判で破った後で副氏族長に選ばれた。以来、彼女はアダー氏族軍を精強に保ち、他氏族からの挑戦に対し燃えるような情熱を持ってして応じている。彼女はメックの中にいるときも外にいるときも同じく危険で恐れられている。

ローアマスター・ダグマール・ラヒリ
 ダグマールはアダー指揮官の中にいる最後の「古い血」の一人である。彼はシェリダンのシブコで訓練していた時にカシアス・ンブタ氏族長と出会い、それから長い間友人関係を保っている。現在の地位に昇る前に、ダグマール・ラヒリはアダー史の中で最も若いアダーキーパーとなった。アダーキーパーとして数年務めた彼は、銀河隊を指揮する数少ない気圏戦闘機パイロットの一人となった。10年勤め上げた後、彼は友人にして氏族長の命令によってアルファ銀河隊指揮官の座を降り、アダーのローアマスターの地位についた。洞察力に満ち、論理的な思考をする彼は、現在の地位に完全にふさわしく、またラヒリ一族のすばらしいリーダーとなっている。

アダーキーパー・スタニスロフ
 ンブタの血族であるスタニスロフは将来有望な若き戦士である。彼は吸収の神判の際に、ベータ銀河隊のスターキャプテンとして傑出した働きを見せた。アルビオンの戦いでブラッドスピリット氏族に上官を殺された後、スタニスロフは星団隊の残存勢力を率い、やがて全ベータ銀河隊を率いてスピリット軍と戦った。その日のうちに、ブラッドスピリットは撤退し惑星を離れた……その損害はベータ銀河隊に与えたのと同程度だった。スタニスロフの星団隊のうちメック6機が乱戦を生き残り、2個三連星隊のみが活動可能だったのである。吸収の神判の後、経験の浅い戦士たちはスタニスロフをアダーキーパーに選出するのに成功した。24歳のスタニスロフはンブタ氏族長の弟子になっているようで、よって氏族内の出世コースに乗っている。







3067年アップデート

「時が満ちた」カシアス・ンブタ氏族長は言った。
「我らの正統な土地を奪う。
周囲の氏族指導者たちを啓発する時だ。
そして奴等に敵対した代価を教えてやる。
血という代価、名誉なき死という代価――
それをブラッドスピリットが味あわせてやるのだ」

――リメンバランス(スターアダー氏族)第214句、1節、1〜8行


乱気流の跡 TURBULENT WAKE

 スモークジャガー氏族の絶滅、大拒絶の後の数年間で、スターアダー氏族はその力と信念の強さを証明し、ケレンスキー星団内で優位を獲得した。疑いようもなく、本拠地で最も強力で影響力のある氏族である。


事態収拾 PICKING UP THE PIECES

 スモークジャガー消滅後、カシアス・ンブタ氏族長は栄光と物質的獲得の両方を目指した。アダーは素早く決定的に攻撃し、相当なものを得て、敵が排除に動く前に足場を固めた。スターアダー氏族はほとんどすぐに三つの世界で飛び地領土を獲得し、他氏族が小さいものを巡って争っている間、我慢強く待った。

 その後、他氏族は無意味な戦闘で損耗し、アダーはもう一度戦場での栄光をつかんだ。いくつかの世界で戦争が荒れ狂ったが、敵が絶え間ない戦闘で疲れ果てていく間、アダーは休みを取った。

 ウルフとジェイドファルコンの両方がアダーの力の前に屈した。前者とはホアードで戦い、後者とはハントレスとマーシャルで戦った。ホアードでは、アイスヘリオンにもまた忘れがたい教訓を与えた。同じく、スティールヴァイパーもホーマーの領地を失ったが、アダーの戦いの正当性を理解して、もう一度、仇敵のジェイドファルコンに向かっていった。


謙遜の教育 LESSONS IN HUMILITY

 ブラッドスピリット氏族との戦いに比べると、これらの動きはスターアダー氏族の歴史にとって小さな注釈に過ぎない。ブラッドスピリットがアルカディアの飛び地領を取り戻そうと戦っていた間、ギャラクシーコマンダー・スタニスロフ・ンブタはベータ銀河隊をヨークに率い、四年に渡り続いている戦闘を開始した。カシアス・ンブタ氏族長は、戦いが終わるのはブラッドスピリットがバーロックの吸収に介入した時の損害をすべて返した時であると宣言した。この戦いはまだ続いてるが、それはあくまでブラッドスピリットがブーケ大陸南部の損失を受け入れられていないからである。彼らはヨークで反撃を行い、すべて失敗に終わっているようだ。最近、アダーは戦艦〈ヴリトラ〉を失い、タジスに対する奇襲を受けたが、はねつけられるには至っていない。

 不信心なブラッドスピリットへの処罰がほぼ完了したのに伴い、スターアダーは啓発と成長の新たな時代に入った。カシアス・ンブタ氏族長が鋼鉄の子宮から出現して65年目の記念日に、ギャラクシーコマンダー・スタニスロフ・ンブタは氏族長の座をかけて階級の神判の挑戦を行った。神判は4時間続き、スタニスロフ・ンブタが氏族長を破った。

 一時的な内部分裂の危機があったものの、スターアダーは理想と目標を再び一つにし、ケレンスキーの子供たちを未来に導く準備が出来ている。


スターアダー氏族軍 STAR ADDER TOUMAN

 スターアダーはバーロックの吸収の際の損失に苦しみ、失われた部隊の多くを再建した。スタニスロフ・ンブタの昇進に伴い、スターアダー上層部にいくらかの変化があった。ギャラクシーコマンダー・ダンテ・トラスコットが副氏族長となり、スターコーネル・ダグマール・ラヒリはローアマスターのまま残り、スターコーネル・カトリエル(マルガールの血統)がアダーキーパー、スターアドミラル・トビアス・マッケナが海軍補佐、スターコーネル・マラチ・ライシュが防衛補佐、スターコーネル・カシアス・ンブタが諜報補佐、スターコーネル・レオ・カシスが兵站補佐、スターコーネル・ドリアン・バナチェックがアダー補佐として仕えている。


海軍戦力 Naval Assets

 ジャガーの殲滅後、スターアドミラル・トビアス・マッケナは、予備星隊に配属された船と、モスボールされた船を現役に復帰させた。スノウレイヴンとその造船所の助け無しにこれをやってのけたのは、明らかにスノウレイヴンを警戒させた。

 アダー艦隊は26隻の船からなる。ポチョムキン級〈レナウン〉はダイアモンドシャーク氏族との契約下にあるが、アダー氏族長は必要なときによび戻す権利を持つ。


スターアダー司令部 Clan Star Adder Command

 スタニスロフ・ンブタ氏族長が指揮親衛隊を引き継ぎ、各親衛隊の4個三連超新星隊を埋めるのに充分な装甲歩兵を連れてきた。


アルファ銀河隊 Alpha Galaxy

 バーロック吸収後、すでに定数を満たしているアルファ銀河隊は、現在、完全な状態にある。第11装甲機兵隊と第85アダー機士団は、現在、4個三連超新星隊を配備している。


ベータ銀河隊 Beta Galaxy

 スタニスロフ・ンブタ現氏族長の下、3062年の後半に再建されたベータ銀河隊はヨークへの強襲の先陣に立ち、スピリットの〈ブラッドフューリー〉を撃沈し、他のスピリット戦艦隊を撤退に追い込んだ。前線部隊であるのだが、実戦経験を積ませるためにシブコの卒業生たちを高い割合でローテーションさせている。


ガンマ銀河隊 Gamma Galaxy

 バーロックの吸収の際に、ブラッドスピリットの介入によって壊滅したこの銀河隊はゆっくり再建している最中である。多くの新型バトルメック……ブラッドアスプ、若干のサベージコヨーテ、少数のクリムゾンラングールなどが、ガンマの戦力を回復させた。アルファ、ベータと同じように、装甲機兵星団隊、機士星団隊は4個三連超新星隊を配備している。


デルタ銀河隊 Delta Galaxy

 ヨーク強襲の数ヶ月前、ガンマがマーシャルを攻め、アルファがハントレスにいたその時、デルタ銀河隊は先頭に立ってホアードを攻撃した。デルタの速度に驚かされたウルフとアイスヘリオンは倒れ、この世界の資源の大半はアダーのものとなったのである。


イプシロン銀河隊 Epsilon Galaxy

 イプシロンはブラッドスピリットと戦うためアルカディアに襲いかかったのだが、上陸を許され、惑星上に足場を得ることになった。そこからイプシロンの戦士たちは、ブラッドスピリットを長く損害の多い戦役に引き込み、スタニスロフ・ンブタが1個銀河隊でヨークを攻撃している間に、スピリットの2個銀河隊を拘束したのだった。この戦術は最終的に成功したが、イプシロン銀河隊はこの陽動作戦によってひどく痛めつけられ、再建は始まったばかりである。


カッパ銀河隊 Kappa Galaxy

 カッパ(特に第1スターセンチネルズ)は戦場で得られたブラッドスピリット二線級装備の多くを受け取った。第1009アダーセンチネルズの残存戦力から組織されたこの星団隊は、ブラッドスピリットの装備のみを使い、スピリットの戦術を使う。こうしてアダーの全部隊は、不倶戴天の敵と戦うための、必要な訓練を受けられるのだった。


ミュー臨時銀河隊 Mu Provisinal Galaxy

 ミューがちょっとした困難を味わったのは、元バーロックの戦士たちが、習慣と伝統を無くされたと考え、いらだち始めた時のことである。バーロック・バトルメックの製作はこの問題を緩和し、銀河隊内の新たな団結の精神を作るのを助けたのだった。


クシー臨時銀河隊 Xi Provisional Galaxy

 クラカウ防衛を任じられたクシーは滅多に実戦参加しないが、そうなった時は激しく致命的に戦う。ヘリオンとヘルズホースがパクソンを攻撃すると、ダイアモンドシャークの要請により、アダーはこの戦いに加わった。その後すぐ攻撃側は撤退し、アダーはこの惑星にあるダイアモンドシャークの工場を守ることになったのだった。


オミクロン臨時銀河隊 Omicron Provisional Galaxy

 オミクロンはデルタ銀河隊のマーシャル強襲に加わり、ジェイドファルコンを駆逐して、アイスヘリオンを痛めつけた。いまだやや定数以下にあるオミクロンは、それにも関わらず、報復すべくヘリオンを攻撃し続けている。


ロー臨時銀河隊 Rho Provisional Galaxy

 バーロックの吸収後に、大幅に戦力低下し、士気が低いまま残されたローは、最近になってようやく他のアダー銀河隊と同水準に戻り始めたところである。改善されたのは、バーロックの受け入れ、ケネス・ハッチソンのギャラクシーコマンダー昇進、クラウドコブラのタニテワールドへの配置の後であった。


シグマ臨時銀河隊 Sigma Provisional Galaxy

 シグマは相当数のヨーク戦参加者を受け入れ、他の戦士をローテーションさせた。よって彼らは経験を得ると同時に、ブラッドスピリットとその本拠地で戦うチャンスを得たのである。銀河隊の士気は空前の高さにあるが、いささか戦力が低下している。


タウ臨時銀河隊 Tau Provisional Galaxy

 5年間のタニテワールド防衛任務の後、ケレンスキー星団に戻ったタウはかつてなく強い状態にある。タウの戦士たちは駐屯任務中の激しい訓練の結果として、高い技術を持つにいたった。


ユプシロン臨時銀河隊 Upsilon Provisional Galaxy

 カシアス・ンブタ氏族長は、その任務に必要な熱意を持つ戦士たちから3個星団隊のユプシロン銀河隊を設立した。3066年の前半、偵察、現地調査のため中心領域に派遣された彼らは、中心領域、侵攻氏族の最高の部隊と交戦して、現地の報告を持ち帰ることになっている。

 もちろんこの冒険は族長会議を騒がせることになったが、アダーは大拒絶で否認されたのは最初の氏族侵攻だけであると反論している。もし中心領域に侵攻したい氏族があるというのなら、すればいい……




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