indexに戻る
作成:2009/01/13
更新:2009/01/14

傭兵部隊 3025



 日本語版バトルテック、メックウォリアーの開始時点、3025年前後の、傭兵隊の状況です(ダヴィオン所属部隊は恒星連邦装甲軍に)。
 各種ハウスブックより。







ライラ共和国




オルウェイズ・フェイスフル Always Faithful

指揮官:ルイーズ・パウンド大佐
部隊規模:1個連隊
熟練度:一般兵
戦車隊:なし
歩兵隊:あり
降下船:あり
航宙艦:あり
メック重量:重量級
気圏戦闘機重量:中量級
財政状況:良好
契約期限:3026年11月




バッド・ドリーム The Bad Dream

指揮官:ウイリアム・マクファーソン
部隊規模:1個連隊
熟練度:古参兵
戦車隊:あり
歩兵隊:なし
降下船:あり
航宙艦:あり
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:重量級
財政状況:貧窮
契約期限:3026年8月




パレット機兵連隊 Barrett's Fusiliers

指揮官:アロンゾ・バレット大佐
部隊規模:1個大隊
熟練度:古参兵
戦車隊:なし
歩兵隊:あり
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:重量級
気圏戦闘機重量:重量級
財政状況:良好
契約期限:3026年4月




ドラゴン・ブレス Dragon's Breath

指揮官:ピート・テイト大佐
部隊規模:1個連隊
熟練度:一般兵
戦車隊:あり
歩兵隊:なし
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:軽量級
財政状況:貧窮
契約期限:3027年5月




フィルシー・ルーカー(ぼろもうけ隊) The Filthy Lucre

指揮官:アシュリー・ティムソン大佐
部隊規模:1個連隊
熟練度:一般兵
戦車隊:なし
歩兵隊:なし
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:重量級
気圏戦闘機重量:軽量級
財政状況:貧窮
契約期限:3027年6月




グレイブ・ウォーカー Grave Walkers

指揮官:デニス・マーウィン大佐
部隊規模:2個連隊
熟練度:一般兵
戦車隊:あり
歩兵隊:あり
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:重量級
気圏戦闘機重量:重量級
財政状況:良好
契約期限:3026年12月




グレッグ・ロング・ストライダー Gregg's Long Striders

指揮官:グレッグ・カー大佐
部隊規模:1個連隊
熟練度:新兵
戦車隊:なし
歩兵隊:あり
降下船:なし
航宙艦:なし
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:中量級
財政状況:貧窮
契約期限:3026年12月

 グレッグ・カー大佐はあの有名なウルフ竜機兵団の一員であり、他人の命令を聞くのに飽き飽きして除隊した。竜機兵団を離れたあと、3022年のおわりごろ、彼はタマラー協定の傭兵ギルドで出会ったメック戦士(彼らも不満を持っていた)を集めて自分の傭兵部隊を組織した。ロング・ストライダーは3025年時点で大きな活躍を見せていない。




ハンセン荒くれ機兵団 Hansen's Roughriders

指揮官:ゲルハルト・ハンセン大佐
財政状況:良好
契約期限:3027年4月
部隊規模:1個連隊
熟練度:古参兵
戦車隊:あり
歩兵隊:あり
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:重量級
気圏戦闘機重量:重量級




シェン・ホットヘッド Hsien Hotheads

指揮官:パトリシア・モーガン大佐
部隊規模:1個連隊
熟練度:一般兵
戦車隊:あり
歩兵隊:あり
降下船:あり
航宙艦:あり
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:中量級
財政状況:貧窮
契約期限:3027年11月




聖キャメロン騎士団 Knights of St. Cameron

指揮官:エレイン・スチュワート将軍
部隊規模:2個連隊
熟練度:新兵
戦車隊:なし
歩兵隊:なし
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:中量級
財政状況:貧窮
契約期限:3027年 12月

 2956年に編成された聖キャメロン騎士団は、その高いモラル基準がために、中心領域の多数の傭兵の中で奇妙な存在となっている。マーティン・グラック(ライラ正規軍を退役したメック戦士)は、「善悪の間で努力する騎士が、常に君主の最初の防衛になる」として、星間連盟正規軍に所属していた祖先を持つ男女を探し出した。

 グラックは頭がおかしいと考えられたが、最終的に彼は、様々な社会階層から様々な年齢のメック戦士を引きつけ、彼が知っていたメック操縦のすべてを教え込んだ。そのとき以来、部隊は2個連隊に成長した。真の騎士道に沿った風習により、騎士団はしばしば貧困な辺境の防衛任務をフリーランスで引き受ける。追加報酬はほとんどないか、まったくない。それらの理由により、彼らのメックと財政状況は貧しいのである。




リトルリチャード機甲旅団 Little Richard's Panzer Brigade

指揮官:リチャード“ビッグダディ”ホイットマン
部隊規模:1個連隊
熟練度:古参兵
戦車隊:あり
歩兵隊:なし
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:重量級
気圏戦闘機重量:中量級
財政状況:良好
契約期限:3027年1月

 リチャード機甲旅団はライラ共和国がもっとも最近獲得した傭兵部隊である。元はダヴィオン家のメック連隊であり、第三次戦争の初期に、当時の部隊指揮官リチャード・デコードが麻薬取引を行っているのが発覚すると、傭兵部隊に転じた。そのときから、部隊は他のすべての継承国家に仕えている。もっとも最近雇われたのはドラコ連合である。

 部隊は不健全な一団としての評判を獲得している。現在の指揮官、リチャード“ビッグダディ”ホイットマンは旅団の行動を改善しようと努力しており、これによって半永久的な本拠地を得られるかもしれない。ビッグダディは現在のターカッドにおける任務……ほとんどが護衛、儀式でたまに襲撃を行うだけのものを気に入っている。ビッグダディはメリッサ・シュタイナーに相当惚れ込んでおり、その事実は隊員たちに感づかれている。




モバイル・ファイア Mobile Fire

指揮官:クインティン・ムーア大佐
部隊規模:1個連隊
熟練度:一般兵
戦車隊:あり
歩兵隊:あり
降下船:なし
航宙艦:なし
メック重量:軽量級
気圏戦闘機重量:重量級
財政状況:良好
契約期限:3026年8月




ナーハル襲撃隊 Narhal's Raiders

指揮官:ウイリアム・マッソーズ中将
部隊規模:2個連隊
熟練度:一般兵
戦車隊:あり
歩兵隊:なし
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:重量級
気圏戦闘機重量:中量級
財政状況:貧窮
契約期限:3027年

 ナーハル襲撃隊は第一次継承権戦争の初期に辺境に逃げたマーリック連隊から結成された。かつて辺境世界同盟に所属していたメック連隊の残存兵力を部隊に加えたあとで、新たな名前ナーハル襲撃隊となった。この名は指導者であるチリック・ナーハルとナーハル・ロバー(指揮官の出身惑星にいる、角の生えた野生の肉食獣)から来ている。部隊のパッチに描かれているのは、ナーハル・ロバーの頭骨である。10年のあいだ、ナーハル襲撃隊は自由世界同盟とカペラ大連邦国を略奪した。

 2899年、ユースティノフ・マシューズは、ナーハル家による部隊支配を打倒した。盗賊としての生活に飽きたマシューズ将軍は外部の世界に這い出て、カペラ大連邦国との契約を勝ち取り、その次に恒星連邦とも契約を結んだ。

 第二次戦争のちょうど前に、ナーハル襲撃隊はライラ共和国に移動し、そこに居続けている。ただしカペラ大連邦国との短く悲惨な仕事(2849-2859)は除く。部隊の金銭的状況はますます悪くなっていった。なぜなら、彼らが作戦で得られる報酬より大きな借金で、共和国が彼らを縛っていたからである。第二次戦争が終わるころには、襲撃隊は絶望的な状況にあった。

 2866年、エリザベス・シュタイナー国家主席は、特別な意図を持って、部隊の装備と士気を向上させるような再契約を結んだ。そのときから、襲撃隊は安定した状態に戻ったのである。




スノード・イレギュラーズ Snord/Rhonda Irregulars

指揮官:スノードイレギュラーズ
部隊規模:1個中隊
熟練度:古参兵
戦車隊:なし
歩兵隊:なし
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:重量級
気圏戦闘機重量:なし
財政状況:良好
契約期限:3026年7月




第12スターガード 12th Star Guards

指揮官:ミッチ・ディシャヴィラー大将
部隊規模:4個連隊
熟練度:
 古参兵(第1連隊)
 一般兵(第2連隊)
 古参兵(第3連隊)
 新兵(第7連隊)
戦車隊:あり
歩兵隊:あり
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:中量級
財政状況:良好
契約期限:3026年11月

 第12スターガードは、きわめて長く多彩な歴史を持つ傭兵部隊である。部隊の2個連隊、ページットウォーポニー隊とオーヘルヘビー隊は、それぞれ星間連盟正規軍の第42打撃連隊、第10重強襲連隊として創設された。星間連盟が崩壊したとき、この2部隊は寄り集まった。

 カペラ大連邦国に雇われている間、カペラ境界の12の重要な惑星を恒星連邦から守る仕事を割り当てられ、部隊は現在の名称となった。最初は12の星々の防衛隊(ガード)として知られ、ついには名前が第12スターガードとなった。このとき以来、部隊は元の2個連隊から最大で7個連隊にふくれあがった(第二次継承権戦争中)。ドラコ連合に雇われているあいだ、第12スターガードは2個連隊を失った。1個連隊は支払いの不足によって、もう1個連隊は連合に騙されて敵惑星に孤立したまま残されたのである。

 第12スターガードは第三次継承権戦争の始まりを恒星連邦で迎えた。慢性的な金銭トラブルにより、クリタがダヴィオンの星系エリデアIVを攻撃すると、第6連隊の2個大隊がドラコ連合に亡命した。その結果、第7連隊は第6連隊の残った1個大隊を吸収し、4個大隊規模となった。

 部隊の財政状況は、2967年に共和国と契約しても良くはならなかった。腐敗したライラ正規軍の連絡士官が、スターガードの資金を横領したのである。この件が発覚するまでに、ガードはよりやせ細っていった。このような管理体制に激怒し、部隊は3012年に恒星連邦と契約した。作戦行動と高収入の約束によって勧誘されたのだ。しかしながら、状況は単に少し改善しただけだった。

 共和国と3024年に再契約する際、スターガードは、王国の豊かな物資と、カトリーナ・シュタイナーによる寛大な支払いの約束を求めた。国家主席は部隊への支払いを先行投資にするつもりでいる。なぜなら将来の計画にとって、彼らが重要だからだ。スターガードはエリダニ軽機隊のように伝統に縛られてはいないが、現在の指揮官は部隊の過去の栄光に気づいており、それを利点として使う。彼はドラコ連合と恒星連邦に対し、特に悪意を抱いている。




ワコー特戦隊 Waco Rangers

指揮官:ウェイン・ワコー大佐
財政状況:良好
契約期限:3026年12月
部隊規模:1個連隊
熟練度:一般兵
戦車隊:あり
歩兵隊:あり
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:中量級






自由世界同盟




ケンタウリ第21槍機兵隊 21st Centauri Lancers

指揮官:サディアス・クサカ少佐
部隊規模:1個連隊
熟練度:エリート
戦車隊:あり
歩兵隊:あり
降下船:あり
航宙艦:あり
メック重量:重量級
気圏戦闘機重量:重量級

 元はリャオ家聖アイヴス装甲機兵団の大隊であった槍機兵隊は、9ヶ月間、給与が遅配となったために、連隊指揮官に対して反乱を起こした。槍機兵隊は支払いの代わりに、連隊戦闘団を奪い取り、機兵団の降下船数隻と航宙艦1隻を捕獲した。傭兵となった第21隊は、リャオ家(まだ恨みを抱いている)を除くすべての継承国家に仕えた。

 サディアス・クサカ少佐(槍機兵隊のリーダー)は、中心領域で尊敬され、信頼されている数少ない傭兵隊指導者のひとりである。過度に誠実であるクサカは、最下級の助手整備兵から、総帥自身にいたるまで、全員に清廉潔白さを要求する。




カールソン・レニゲード Carson's Renegades

指揮官:ドワイト・オールベリー少佐
部隊規模:1個大隊
熟練度:一般兵
戦車隊:あり
歩兵隊:あり
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:重量級
気圏戦闘機重量:重量級

 カールソン・レニゲードは一世紀以上、自由世界同盟に仕え、オリエント、アンドゥリエン、スチュアートの各公国、およびシルバーホークとの契約下で、短期の仕事をしている。一連の「出来事」に関するレポートにより、部隊員たちはトラブルメーカー、悪党、いたずら好きの評判を得た。部隊の階級のなかには、全宇宙から集まった詐欺師、武装強盗、解体屋、早撃ち名人がいる。非番中、彼らは本物のごろつき――中心領域の災厄と見なされた。しかしながら仕事中、バトルメックに乗れば最良のパイロットであり砲手であり、自由世界同盟の最も危険な敵と正面から戦った。

 この信じられない隊員たちの指揮官はドワイト・オールベリー少佐で、犯人を矯正する"保安官"の称号を持っている。保安官オールベリーは隊員たちから尊敬されていて、彼にだけついてくる。どうやって悪漢たちを整列させているのか尋ねられたとき、オールベリーは笑いながら額を打ち、こういった。「特別な神経ヘルメットを知っているんですよ」

 予想されているかもしれないように、レニゲードには、狂気に満ちたスティンガーLAMのパイロット"トップ・トミー"イーストンから、捕獲したゼウスを操縦する"スラッシャー"フォン・アールベルグ(290ポンドのメック戦士)までが揃えられている。




カエサル・コホート Caesar's Cohorts

指揮官:ウォレル・オロスコ少佐
部隊規模:1個大隊
熟練度:新兵
戦車隊:なし
歩兵隊:あり
降下船:なし
航宙艦:なし
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:なし

 コホートの指揮官であるウォレル・オロスコはひょろ長く、両手利きで、考えるより手が早いカントリーボーイである。ワイアットでの壊滅的な作戦(部隊は最後の2個航空小隊を失った)のあとで、オロスコは部隊の指揮を引き受けた。この交戦でライラ共和国との契約が終わり、新たな飯の種を探すこととなった。

 オロスコの軍勢は、運良く舞い込んだ駐屯任務と「模擬戦闘訓練」でダイエットし、このことでぐらついていた士気が安定し、ぼろぼろになった装備を修繕することができた。収入はたいしたことがなかったものの安定しており、エプシロンの粗末な露営設備(だが防衛できる要塞だった)でゆっくりとアップグレードした。ウォレルと部下は戦利品を持ち帰ることを熱望しており、「空の何か大きなもの」に関する噂の広がりを耳にしている。




クリフトン・レンジャー部隊 Clifton's Rangers

指揮官:エリアス・クリフトン少佐
部隊規模:1個大隊
熟練度:新兵
戦車隊:なし
歩兵隊:あり
降下船:なし
航宙艦:なし
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:軽量級

 クリフトン・レンジャー部隊はつい最近マーリックの武器庫に追加された存在であり、2995年ドラコ連合からやってきた。他の多くの傭兵のように、部隊はクリタの秘密警察ISFと衝突を起こした。すぐに前払い金を返還し、レンジャー部隊は自由世界宙域に入ったのである。現場を変更することで利益を得るのを望んでいた。最初に部隊は自由世界同盟のベレンソン(ちょうど数ヶ月前にリャオ家が攻略した)包囲戦に参加し利益を得た。しかしながらレンジャー部隊は補充・技術支援リストにおいて上位にはいない。従って、大隊はパーツ、補給、兵器が不足しており、戦闘に際しては多少脆弱である。

 部隊の指揮官はエリアス・クリフトン少佐である。彼は細く、痩せていて、本当に青白くて、付いたあだ名が「計算機」である。一度に数語以上しゃべることがまれで、かわりに冷たいひとにらみで希望と意図を伝達するのを好む。彼は兵士たちに忠誠を強要し、彼らが指揮官にいくらか怯えていることは認めなくてはならない。




フチダ機兵連隊 Fuchida's Fusiliers

指揮官:マイケル"マッドマック"アイバーソン少佐
部隊規模:1個大隊
熟練度:一般兵
戦車隊:なし
歩兵隊:なし
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:重量級
気圏戦闘機重量:重量級

 フチダ機兵連隊の隊員たちはその起源を辺境世界同盟のタータン旅団までさかのぼることができる。簒奪者ステファン・アマリスとアレクサンドル・ケレンスキー率いる星間連盟軍による凄惨な内戦で、勇敢に戦った王家所有部隊のひとつであった――負けた側だったとはいえ。戦争が終わってから、打ちのめされていたがプライドを持ち続けていた旅団の生き残りたちは、すぐに傭兵として雇い主を見つけ、大統領ミノル・クリタに忠誠を誓った。それからの月日を、新名"機兵連隊"は契約から契約を飛び移って放浪生活を送り、どの雇い主の下にも一度に数年以上とどまらないようにしていた。マーリック家の旗を三度掲げた前例のある(2834-2845、2882-2898、2931-2935)彼らは、3021年、ダヴィオン家との戦役に備えてマーリック家に加わった。これまでのところ、彼らはライラ共和国国境線に配備されており、襲撃、破壊工作など様々な作戦をこなしている。

 フチダ機兵連隊の運勢は年月にわたって上下してきたが、部隊の伝統的な遺産に対する愛着は途切れていない。隊員は降下船と気圏戦闘機にタータン格子をペイントし、様式化された古代のスコットランドキルトの一種を通常のユニフォームに使う(戦闘中でさえ)。長い年月に渡って、機兵連隊は血に飢えているとの評判を得て、思慮深い指揮官が撤退したあとでも戦場に長く残っている歴史を作った。この生意気で無謀な連中は、ほとんどの傭兵たちがもっと思慮深いやり方を採用すると決めたとき、破壊にいそしんでいるように見える。(自由世界同盟に)到着して以来、ほとんど行動させられ続けられているのだが、アイバーソン少佐はシュタイナー前線で戦利品を得る機会が思ったより少ないことに気づき、この契約が終わったら忠義の対象を変えようかと考えている。




ヘッドハンターズ Head Hunters

指揮官:ブルース・チュー少佐
部隊規模:1個大隊
熟練度:新兵
戦車隊:なし
歩兵隊:なし
降下船:なし
航宙艦:なし
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:なし

 マーリックに2914年に雇われたとき、ヘッドハンターズは装備とわずかな資源を分散させる危機に瀕していた。部隊は戦場においてどんな形でも有能ではなかったが、エリザベス・マーリック総帥がこの傭兵を最低限の報酬で雇い、オルロフ士官学校に送りこんだ。再装備し、オルロフ擲弾連隊の人員によって訓練されて部隊は蘇り、10年以内に積極的な戦う部隊となった。作戦の成功により、ヘッドハンターズは重量があって信頼できる装備で改装することができた。これには3014年の戦争で反乱軍より捕獲した多数のバルカンと少数のシカダを含んでいる。このようにマーリック家から最高の扱いを受けているが、ヘッドハンターズは傭兵のままでいることを決めた。




ランゲンドルフ槍機兵隊 Langendorf Lancers

指揮官:ウェイン・ローランド少佐
部隊規模:2個中隊
熟練度:一般兵
戦車隊:あり
歩兵隊:あり
降下船:なし
航宙艦:なし
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:なし

 ランゲンドルフ槍機兵隊は継承権戦争のほぼ全期間にわたって、自由世界同盟に仕えてきた。部隊は強欲で頑固で、それが故に第一次、第二次継承権戦争において二度以上、高価な代償を支払った。かつてマーリックに仕える傭兵のなかで最も大きな宝石だった槍機兵隊は、軍事技術の優位から離れつつある。

 その構成は通常と多少異なっている。部隊は大規模な2個中隊を持っていて、驚くべきサイズと特徴の取り合わせである。人員はタフでたいてい非協力的である。しかし金に応えるか、動機が満たされるだろう。連隊指揮官はウェイン・ローランド、尊大で強力な男であり、しばしば他家に仕えると不平をならす。




マーズ胸甲機兵隊 Martian Cuirassiers

指揮官:エリオット・ウェブ少佐
部隊規模:1個大隊
熟練度:新兵
戦車隊:あり
歩兵隊:あり
降下船:なし
航宙艦:なし
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:重量級

 マーズ胸甲機兵隊はそれほど尊重されていない。良好な装備と合理的な組織にも関わらず、この部隊は戦場でほとんど見られない。かわりに惑星防衛任務と議会員の護衛を任されているのである。活動的でない表面上の理由は、傭兵の契約が多大な戦闘ボーナスと回収(サルベージ)権を保証していることだ。マーリック家はそれらの報酬をいやがっているか、支払えないと言われている。しかしながら、胸甲機兵隊指揮官エリオット・ウェブ大佐と防衛大臣は密かに共謀し、より良い装備、先進の設備、専門の訓練用の特別な時間のおびただしい要求をした。ようするに胸甲機兵隊は戦闘に参加しない一連の弁明を提供したのである。部隊の短い戦闘履歴は、この種の事柄が以前起きたことの証拠になっている。

 部隊は中量級メック3個中隊からなる。マーリック家との広範囲な装備に関わる契約がゆえに、部隊はやや多い割合のヘルメスIIを保有している。遠くの地で生産された他のメックがあるにも関わらずである。それらはすべて痛手や損傷を負っていないように見える。




スミッソン・チャイニーズ・バンディッツ Smithson's Chinese Bandits

指揮官:エリン・ヴィオラ大佐
部隊規模:1個連隊
熟練度:古参兵
戦車隊:あり
歩兵隊:あり
降下船:あり
航宙艦:なし
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:重量級

 チャイニーズ・バンディッツは長い間自由世界同盟に仕えてきた。サミュエル・マーリックの援助によって、2926年にライラ共和国から離反したバンディッツは、適度にどん欲で、わずかに丁重で、合理的に忠実(期日に支払いが行われる限りは)と、まさしく典型的な傭兵部隊である。元々、総帥と契約したとき、チャイニーズ・バンディッツはバトルメック2個連隊と1個重気圏戦闘機連隊(ほとんどがチペワとスツーカ)を含んでいた。マーリックは有能で強固な軍勢を切実に必要としており、部隊はすぐにカペラ前線へと投入された。次の数年で大きな被害を被り、バンディッツはいまでは1個連隊の編成になってしまっている。

 多くの傭兵部隊のように、チャイニーズ・バンディッツは人員と装備の補充に苦しんでいる。しかしながら、3014年のマーリックの弟による反乱のあと、バンディッツは二週間以内に充分なボーナスを受け取って、ヤノス・マーリック総帥はすぐ彼らを喧噪の場に送った。

 バンディッツは1個重量級大隊と2個軽量級大隊で編成される。エリン・ヴィオラ(指揮官)は雄々しく尊大な女性で、何事にも一家言を持っている。彼女は非常にLAMを嫌っており、ハイブリッドなメックデザインの使用を拒否する。鼻っ柱が強く戦利品が絡むと止まらない、と部下の指揮官のあいだで評判を得ている(本人は否定)。






カペラ大連邦国




アンバーマール・ハイランダーズ Ambermarle's Highlanders

 アルデバランとチューリッヒの裕福なカペラ貴族たちが作ったこの部隊は、前世紀のあいだマーリック国境域の牽制作戦に雇われた。しかしながら3002年のはじめ、ハイランダーズは再びカペラ内部での即応任務をまかされ、3012年のハイスパイア防衛に参加、3014年、ダヴィオンによる聖アイヴス襲撃と戦った。幾人か有能な士官がいるにもかかわらず、アンバーマール・ハイランダーズは正規戦闘部隊というより地方国民軍的な組織である。他の優秀な部隊から「週末の戦士」と揶揄されているにもかかわらず、ハイランダーズは戦場で活動を続け、そのあいだ安全を確保し、利益の高い仕事をとっていく。




バラード装甲機兵団 Bullards Armored Calvalry

 バラード装甲機兵団は、マッカロン装甲機兵団並みに強欲との評判がある。2987年、バラード装甲機兵団はアオジア襲撃に投入された。公式にはダヴィオン家のチコノフ強襲に対する救援だったが、実際にはダヴィオン家の金塊の在処を探すためで、バラード大佐はこれを発見した。バラードの部下たちは、熱い戦いから抜けだし、宝を守っていたケチ襲撃隊の部隊を見つけだした。砲撃戦の結果、バラードの部隊は狭い道を通って友軍の戦線まで脱出した。急に戦場からいなくなったと、彼らは非難された。しかし、金塊の発見により、味方を出し抜いた行動は免責された。装甲機兵団は下劣な評判を維持し、カペラ正規軍は彼らとほとんどつきあおうとしていない。




ハンプトン・ヘッセン隊 Hampton's Hessens

 ヘッセン隊は様々な家柄から集められた現地隊である。主に、特定の星系(部隊を財政的に支援する)とウェスターハンド、オルレスチャの防衛に使われるヘッセン隊は、チコノフ共和国の外部では一度活動を見せただけである。2987年のアオジア襲撃に関係したのだった。ヘッセン隊はダヴィオンの強化陣地をいくつか攻撃し、ダヴィオン予備隊が引き返してくる前に、間接砲小隊と支援装備を奪取した。本拠地にいる(大連合国には安くつく)のを好む彼らは、安価な防衛を大連邦国(経済状況は厳しく、バーゲンを熱望している)に申し立てている。

 昨年、装甲偵察隊はチコノフ共和国外部に配置された最初の部隊となった。装甲偵察隊は軽偵察能力を第5OMGに提供している。第2正規隊はナンキンDZに割り当てられた。第1正規隊は本拠地であるニューヘッセンを防衛し続けている。これが短期間の移動であるか、ヘッセン隊の配備変更であるかは知られていない。

 第1、第2正規隊は同じ様式で装備、訓練、雇用を行っている。装甲偵察隊は「偵察」で他の連隊を支援するために訓練している。これらの部隊は合同部隊として戦闘を行うのが最も効果的である。現在の配備状況は、各連隊がそれぞれ独自に働けるか、最初の真のテストとなっている。




マクレガー装甲偵察隊 MacGregor's Armored Scouts

 マクリモン軽機兵隊と同じころに作られた偵察隊は、2934年に最初の作戦を行った。彼らは惑星アバンダンを守備していたアトリアン竜機兵団が自分たちより優れており、また兵数が多いことを知った。ちょうどマクリモン部隊と武家連隊が駆けつけたに関わらず、偵察隊はマーリック家の航空・地上連携攻撃で、装備の半分を失った。再装備して(第三大隊はいま大規模な機械化歩兵部隊である)、2950年、偵察隊はオーレンセンでの正規襲撃任務に出かけ、支援小隊が必要としていたロングトム間接射撃砲を捕獲した。しかし偵察隊の運勢はまた変わった。2970年、ハースフェルドにおいて、彼らはマーリック国民軍数個連隊の大規模な航空機攻撃で、多数がやられてしまった。そのとき以来、彼らはチコノフ近くで予備戦力のままである。




マクリモン軽機兵隊 McCrimmon's Light Cavalry

 ニンポーとカンスーの志願兵から2933年に興ったマクリモン軽機兵団は、その経歴を通してチコノフ国境地帯近辺で軍務についてきた。軽機兵団の最初の行動は、2934年、彼らの軽メックがマクレガー偵察隊の応援に駆けつけたときである。彼らはエルバーにおいてシルティス機兵連隊から激しく押し込まれていた。2942年、軽機兵隊はデネブカイトスにおけるダヴィオンの攻撃を撃退した。この行動は成功裏に終わったが、結果5機のヴィンディケイターと経験豊かなメック戦士を失った。2960年、連隊の第三大隊が惑星ホアンでダヴィオン護衛隊に分断され、切り刻まれたあとに降伏した。






タウラス連合




バノックバーン・バンディッツ Bannockburn's Bandits

指揮官:デヴィッド・バノックバーン大佐
部隊規模:2個大隊
熟練度:一般兵
メック重量:軽量級
気圏戦闘機重量:中量級
戦車隊:なし 歩兵隊:あり 降下船:あり 航宙艦:なし
財政状況:良好
契約期限:3026年5月

 タウラス連合国に雇用されているなかで、もっとも古株の傭兵部隊であるバノックバーン・バンディッツは、ドラコ連合の扱いに業を煮やして中心領域を離れた2997年から、TDF(タウラス防衛軍)に仕えている。軽武装にもかかわらず、バンディッツはトルトゥーガ自治領からの度重なる襲撃に屈しなかった。目下のところ防衛任務に限定されているものの、バンディッツは攻勢作戦も同様に行える。




ゴードン装甲機兵団 Gordon's Armored Cavalry

指揮官:ニコラス・ゴードン大佐
部隊規模:3個大隊
熟練度:古参兵
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:中量級
戦車隊:あり 歩兵隊:あり 降下船:あり 航宙艦:あり
財政状況:普通
契約期限:3026年5月

 いくつかの独立傭兵中隊から結成されたゴードン装甲機兵隊は、3024年の春、カペラ大連邦国から離脱した……恒星連邦から奪ったバトルメック数機の権利を契約条項により剥奪されたのである。以前の雇用主を嫌っていた部隊は、マクシミリアン・リャオに借りを返すのを望み、カペラ領への襲撃の許可をトーマス・カルデロンに繰り返し誓願している。護民官は許可を出していないが、リャオ家の兵士たちが国境を越えてくるようなら、カルデロン卿は傭兵隊を解き放つだろう。




ロングウッド蒼衣隊 Longwood's Bluecoats

指揮官:フェリックス・ロングウッド大佐
部隊規模:2個大隊
熟練度:一般兵
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:なし
戦車隊:なし 歩兵隊:あり 降下船:あり 航宙艦:なし
財政状況:普通
契約期限:3027年3月

 もうひとつの元カペラ傭兵団、蒼衣隊は、3024年、タウラスに来るまでは恒星連邦の仕事をしていた。それ以来、彼らはトーツガ自治領に対する各種の対海賊作戦に従事している。戦場での戦いぶりは見事なものなのだが、過去にダヴィオン家と関係があったことから、蒼衣隊は信頼を得られていない。






カノープス統一政体




カノープス・ハイランダーズ Canopian Highlanders

指揮官:ハリソン・ロング少佐
部隊規模:2個大隊
熟練度:一般兵
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:中量級
戦車隊:なし 歩兵隊:あり 降下船:あり 航宙艦:あり
財政状況:良好
契約期限:3028年11月

 カノープス・ハイランダーズの原型は、再統合戦争終結後の辺境世界同盟の難民が寄り集まったものである。(カノープス)統一政体に仕えているなかで最も古株の傭兵部隊だ。スコットランド、アイルランド系のハイランダーズは、中心領域への憎悪で知られている。確かに、彼らは中心領域王家正規軍と対するとき、捕虜を取らないことを誓っている。継承権戦争のあいだ、ハイランダーズはしばしば、近隣の独立国、自由世界同盟の侵入に対して、最初の防衛戦となっている。もっとも有名な作戦は、2927年に行われたルクセン防衛戦である。このときマーリック軍は1年ものあいだ包囲を続けた。近年、再建されたハイランダーズは、カノープス宙域でもっとも信頼できる部隊であり続けている。




ハーコート・デストラクター Harcourt's Destructors

指揮官:サディアス・ハガーソン少佐
部隊規模:2個大隊
熟練度:一般兵
メック重量:重量級
気圏戦闘機重量:なし
戦車隊:あり 歩兵隊:あり 降下船:あり 航宙艦:第1大隊のみ
財政状況:優秀
契約期限:3029年1月

 元々はタウラス連合国で活動する独立傭兵中隊群であったデストラクターは、連合官僚の暗殺計画に関与し、逃亡を余儀なくされた。3003年、カノープス統一政体にやって来てから、彼らはカペラ大連邦国近辺の国境線で従軍してきた。契約の期間中、カペラ聖アイヴス装甲機兵団がカノープスの国境付近を襲い、デストラクターはこれを撃退することでその価値を証明した。この交戦の結果、デストラクターはバトルメック、サンダーボルトを財産目録に加えることができた。




ハドソン・レッドデビル Hudsenn's Red Devils

指揮官:ダーク・ハドソン大佐
部隊規模:1個連隊
熟練度:一般兵
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:中量級
戦車隊:なし 歩兵隊:あり 降下船:あり 航宙艦:あり
財政状況:優秀
契約期限:3038年2月

 ハドソン・レッドデビルは自由世界同盟と対峙するために集まった元マーリック正規軍である。そもそもは第二次継承権戦争の終焉近くに編成され、ライラ共和国のために広範囲な仕事を行っていた……3005年、深襲撃でアンドゥリエン防衛軍に撃破されそうになるまでは。ライラ宙域への退却路を断たれたレッドデビルは比較的安全な辺境に移動し、3007年の春に(カノープス)統一政体に到着した。そのときから、彼らはカノープス人の新兵で第三大隊を増強した。その多くは無学であるが熱心な兵士だ。全体として、部隊は立派な戦闘能力を持っている。3010年から3012年にかけて行われたマーリックのカノープス国境侵入を防衛し、それを見せつけた。彼らの黒と赤のウォーハンマーは、効率と信頼性の典型となっており、またレッドデビルは統一政体に仕える有利なキャリアを楽しんでいる。




ラミリー襲撃隊 Ramilie's Raiders

指揮官:ニュートン・ラミリー大佐
部隊規模:1個大隊
熟練度:エリート
メック重量:中量級
気圏戦闘機重量:中量級
戦車隊:なし 歩兵隊:あり 降下船:あり 航宙艦:あり
財政状況:普通
契約期限:3030年6月

 (カノープス)統一政体に最も新しく加入したラミリー襲撃隊は、第三次継承権戦争の初期に破壊された傭兵部隊の残存兵力から結成された。ニュートン・ラミリー少佐は、父親が3022年の春に死んだあとで襲撃隊を指揮した二番目の士官である。過去に、襲撃隊はカペラ大連邦国と恒星連邦に交互に仕えた。契約の困難さ(特にマクシミリアン・リャオに仕えたときの)により、彼らは何度も陣営を変えなければならなかった。3022年、最終的にカペラ大連邦国との契約に違反したあとで、襲撃隊は急いでリャオ宙域を離れた。カペラ国境の武器庫を襲撃するために立ち止まっただけで(いま彼らの首には賞金がかかっている)、統一政体に撤退した。そこで彼らは即応軍として仕えてきた。部隊は比較的小規模にもかかわらず、プロの兵士が中核をなしている。彼らの能力と信頼性は平均的なカノープス連隊より上と考えられている。




indexに戻る
inserted by FC2 system