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作成:2002/11/06
更新:2017/01/04

リンドン部隊 Lindon's Battalion



 日本語版「メックウォリアーRPG」P181に記述のある傭兵部隊。過去、ドラコ連合に裏切られ、強い憎悪を持っています。3058年に彼らが駐屯している惑星カフのデータをつけました。













リンドン部隊 3050 LINDON’S COMPANY

 リンドン大隊(元中隊)は、3039年戦争のバーグマンズ・プラネット攻略において特殊作戦チームを支援した。第21ゲイルダン正規隊はバーグマンズ・プラネットに偵察部隊を送り込み、本隊が到着するまで、一ヶ月に渡る小規模な交戦の追いかけっこが行われた。リンドン部隊はよく戦ったが、ドラコ軍の数に打ち勝つことができず、直後、バーグマンズ・プラネットから退却した。

 紛争が終わると、リンドン部隊は戦前の持ち場である外世界同盟国境沿いのケナードに戻った。3039年戦争以後の比較的平和な時期に、部隊はバーグマンズ・プラネットでの褒賞を受け取った。連邦共和国の援助を受け、10年以内に、大隊から完全な連隊へと拡大したのである。彼らはケナードに残ったが、現在の規模に合うもっと戦闘の多い場所への配置を求めた。

 最近ケナードを襲った海賊襲撃との交戦によって、最高司令部は彼らの要請に応える確信を得たかもしれない。正体不明の海賊が中隊規模で上陸したが、リンドン部隊は知悉する地形に伏せて、海賊が首都クレイトンの倉庫を攻撃したときに虐殺した。脱出できた海賊はおらず、部隊は降下船をもう1隻、名簿に加えたのだった。


リンドン連隊
 リンドン連隊のバトルメックは、3個の似たような大隊に組織される。それぞれの大隊は、待ち伏せ戦術に特化した中軽量級メックの1個偵察中隊を持つ。打撃中隊は中量級メックの2個小隊と1個重メック小隊である。各大隊は重強襲メックの1個独立指揮小隊も持っている。
 経験レベル: 古参兵
 戦力編成: 1個中メック中隊(3028年前)、1個中メック大隊(3029年〜3042年)、1個中メック連隊(3042年以降)


リンドン航空大隊
 外世界同盟の優秀な戦闘機との定期的な交戦により、航空大隊は最高の技量レベルにまで鍛え上げられた。部隊は中軽量級戦闘機の完全な1個気圏戦闘機大隊を持つ。地上支援任務を専門としているが、宇宙戦闘の技量は劣るものである。
 経験レベル: エリート
 戦力編成: 1個気圏戦闘機航空大隊












リンドン部隊 3059 LINDON’S BATTALION: STRENGTH THROUGH ADVERSITY

 サラ・リンドン大佐は、ダヴィオンの軍事士官学校で訓練を積み、ドラコ境界域のダヴィオン正規軍に2期仕えてから、自身の傭兵中隊を始めた。リンドン部隊は、創設されるとすぐダヴィオン家に雇われ、AFFCはリンドン中隊が連隊規模に拡張するのを助けた。

 部隊はツカイード停戦のあと氏族前線に移動し、すぐさまジェイドファルコン氏族による重襲撃に直面した。支給されるはずのアップグレード技術が届くまで何週間もあり、傭兵は打ち負かされた。ジェイドファルコンは準備不足の連隊を大隊規模に戻した。

 3057年に部隊の契約を更新する際、リンドンはドラコ連合からの契約申し込みを受け入れ、周囲を驚かせた。短い休養と修理のあとで、部隊がクリタの雇用下にはいると、ちょうどマーリック−リャオによる攻勢がはじまっていた。部隊はカフ星系における治安維持任務を命じられ、すぐ命令が困難だと知った。惑星は様々な領域に分かれており、混沌とした状況だったのである。最近、部隊はカフ市民の訓練を始め、惑星の各地方に影響を広げられるまで戦力を集めようとしている。

 リンドン部隊は灰色と赤の塗装を使用する。部隊記章は、青地に配された黄金の騎士の駒である。たてがみがメックの胴、戦闘機の胴体に描かれている。

士官
 サラ・リンドン大佐はドラコ連合との契約を受け入れることを決めたにもかかわらず、連邦=共和国及びヴィクター・ダヴィオンとの間で良い関係を保っている。実際に、彼女は国王に手紙を送り、ドラコ連合と契約を結んだのは傭兵と彼らの関係を改善するためだと説明している。いま68歳のリンドンは鍛錬された戦士であり、ベテランの司令官である。

戦術
 優秀な速度と隠密性を使って、リンドン部隊はしばしば戦場を踏査し、メックを隠して最も有利な陣地を占める。よく部隊は敵部隊が通るまでその位置を秘匿し続け、主力大隊と交戦を始める。隠された部隊が出現し、背後から敵を攻撃するのである。

支援
 最近被った損失により、降下船には充分な余裕が生まれた。同様に、部隊の技術支援スタッフは、数個技術兵分隊を解雇したとしても、部隊が必要とする100%の整備を供給する。もし可能なら、傭兵は再建後も100%支援を維持する計画である。

竜機兵団評価値A+


リンドン部隊
強化メック大隊/古参兵/信頼できる
司令官: サラ・リンドン大佐
副司令官/第1大隊長: ヒュー・リンドン中佐
 リンドン部隊は合計で54機のマシンを使っており、6機からなる強化指揮小隊と、追加1個中隊を持つ。部隊は中軽量級に分類され、3個小隊にのみ重量級マシンがあって、強襲級は存在しない。部隊は主に3050年前バージョンのアップグレードデザインを使っており、連合との契約で4個のC3システムの支援を得ている。

リンドン航空大隊
航空大隊/エリート/信頼できる
大隊長/第1飛行中隊長: エリック・ヨルゲンセン少佐
第2飛行中隊長: ウィリミーナ・ヒラード大尉
 ファルコンの襲撃から20機の戦闘機のうち16機が生き残り、バトルメック隊の規模の割に素晴らしい航空カバーを提供している。航空隊は2個戦闘機中隊(6機ずつ)に再編成され、それぞれが1個指揮小隊に率いられる。メック隊のように、航空大隊は中軽量級航空機からなり、それぞれの戦闘機が主武装に先進技術を使っている。
 現在、各戦闘機の機首には、翡翠色の鳥(ジェイドファルコン)が衝突したかのような装飾がなされている。

第1カフ地方防衛軍
歩兵連隊/新兵/疑問
歩兵隊指揮官: タイロン・D・マッシー
 第1カフ地方防衛軍の最初の2個大隊は、通常歩兵で構成されている。装備はマシンガンと少数のレーザーである。第3大隊はSRM中隊と2個軽機械化中隊で編成されており、第1、第2大隊を補強する。リンドン大佐が永続的にこの部隊を傭兵隊に所属させておくかどうかは、いまのところ不明である。












カフ 3059年

惑星名: カフ
ジャンプポイントからの行程: 7日
補給ステーション: なし
コムスター施設: B
領有貴族: なし
政治指導者: なし

 星間連盟時代に先進技術と教育の中心地だったカフは、土地の大部分が継承権戦争中に核、化学、生物兵器で汚染された。惑星の再生は3030年代に始まった。居住性の良い一帯に再び産業が出現し、繁栄の兆しにより人口がゆっくりとだが確実に増加していった。カフ南方大陸外縁部にある小さな都市のいくつかは、人類が産み出した最悪の兵器による被害を受けておらず、3040年代に新しい成長と再生をみた。しかしながら、リャオとマーリックの侵攻により、カフの進歩のほとんどが破壊された。今度は壊れたメックと死体で、惑星は再び荒れ地となった。多くの勢力が都市の廃墟のなかで生き残るために戦った。それらの都市は一度は良い時代のシンボルになったかと思われたものだった。

 デネボラ・スカイア境界域市民軍(デネボラSMM)とグスタフソン擲弾兵隊(カフを統治している女公の近衛兵団)は、カフ侵攻が始まったとき、互いに演習に没頭していた。三番目の部隊であるリンドン部隊は、ドラコ連合との新しい契約が始まる前にカフへの簡易な上陸許可を得ていた。カペラ軍によるサーナ境界域への攻撃は、これら3部隊に大きな影響を及ぼした。あまりに素早く事が起きたため、誰も正確に何が起きたのかを知らなかった。しかしながら次の報告は、合理的で正確である。

 デネボラSMM司令官ジョセフ・グールド少将はシュタイナーに熱烈な忠誠を誓っており、すぐにグスタフソン女公(国家主席=国王を熱心に支援していた)と衝突した。侵攻の初期、リャオの工作員がカフにて一連の「市民暴動」を首都アスワンと第二の都市ニューデリーで煽った。グールドは女公に己の意図を告げぬまま、首都のリャオ派に自軍をぶつけた。彼の行動を聞くと、グスタフソン女公はグールドに対して、「部下を呼び戻し、擲弾兵隊がニューデリーの平和を戻せるようにしろ」と命令した。返答として、少将は兵隊をその町に進めた。女公はグールドを止めるため、兵隊をニューデリーに押しだした。そして国家主席=国王(ヴィクター・シュタイナー=ダヴィオン)へ、グールドが権力を簒奪しようとするかもしれないと警告を送った。そのメッセージは技術的な問題により遅れ、3058年の2月までヴィクター国王の元に届くことがなかった。

 そのあいだにリンドン部隊は都市ニューデリーで捕捉された。テロリストに対するいかなる攻撃も、(ドラコ)連合による攻撃に見えるかもしれないことが、サラ大佐にはわかっていたので、彼女は兵士を戦闘に加わらせなかった。デネボラSMM(スカイア境界域市民軍)がニューデリーにつくと、ライラ同盟のグールド少将は戒厳令を宣言し、リンドンに降伏を命じた。部隊は中立国に雇われており敵軍として扱われるべきでない、とリンドンは拒絶した。そしてグールドはリンドン部隊の掃討を命じた。部隊は脱出し、グスタフソン擲弾兵隊の元へ一直線に走り、宇宙港で連合を待つためアスワンへの通行許可証を受け取った。

 部隊がアスワンに向かっていると、傭兵(リャオ派の反政府運動家を助けるために自由世界同盟が雇った)を満載した降下船が降り立った。ニューデリーで、互いに激しく戦いあっていたデネボラSMMとグスタフソン擲弾兵隊は、突然、2個傭兵部隊――オルウェイズ・フェイスフルとステルシー・タイガースという脅威に直面した。タイガースは簡単にアスワンを占領し、それがカペラの所有だと宣言した。そのあいだに、オルウェイズ・フェイスフルは二手にわかれ、大規模な工業地帯であるリホープとニューアン・パスに前進した。無駄にグールドに停戦を嘆願したあとで、グスタフソン女公はニューデリーから撤退し、オルウェイズ・フェイスフルの分隊をとどめようとリホープに急いだ。

 ニューデリーに戻ったグールドは、カトリーナ・シュタイナー=ダヴィオンから、カフの貿易中心地シメロン市を守れとの命令を受け取っていた。シメロンは混乱の極みにあるカフで、どの勢力にも属していない都市だった。グールドは、新興ライラ同盟のために、惑星全域を主張するチャンスに恵まれた。グールドはすぐに部下をシメロンに向けた。

 リンドン部隊は、ステルシー・タイガースによってアスワンから撃退され、シメロン(近隣の大都市)に向かった。部隊の到着の際に、リンドン大佐はドラコ連合大統領から緊急のメッセージを受け取った。コムスターの権威の下にカフの治安を維持せよ、とのものだった。すぐあとにグールドがシメロン周辺に到着し、リンドンに対して、都市を放棄するか、破壊に直面するか選べと命令した。リンドンは彼女の受け取った命令を通知し、彼がシメロンに入れば戦争になると語った。しかしグールドは彼女を信じず、メックの前進を命令した。無遠慮な反撃で、リンドン部隊はグールドの兵士たちと猛烈な戦いに突入し、ライラメックを踏みにじり、グールドを殺した。生き残ったデネボラSMMのメックはニューデリーに落ち延びた。

 グスタフソン擲弾兵隊は、そのあいだリホープ近くでオルウェイズ・フェイスフルの第1大隊を要撃し、厳しい立ち重なる戦いで、敵をニューマン・パスにどうにか撤退させた。彼女の軍は戦いによって2個大隊以下にまで減少していたが、グスタフソン女公は生き残った軍勢を集結させ、アスワンに向け前進した。彼女の望みは首都の開放だった。しかしステルシー・タイガースのメック相当数を損耗させることしかできなかった。

 現在、惑星を真に支配している単一の軍隊は存在しない。ステルシー・タイガースはアスワンを保持し続けており、擲弾兵隊、デネボラSMMとほぼ毎日小競り合いを続けている。擲弾兵隊とデネボラSMMは傭兵(マーリックが背後にいる)との戦いを好むように見えるが、彼らもまた互いに攻撃しあっている。3大勢力は減少していく戦力を増大させるため、傭兵を雇おうと先を争っている。リンドン部隊だけが中立なままでいて、シメロンで平和を維持する必要があるときにだけ戦う。



防衛軍
部隊名           経験  本拠地 勢力
リンドン大隊        古参兵 カフ  ドラコ連合 (司令官:サラ・リンドン大佐)
グスタフソン擲弾兵隊    一般兵 カフ  連邦=共和国 (司令官:グスタフソン女公、2個大隊)
デネボラSMM         新兵  カフ  ライラ同盟 (司令官:リサ・グールド大尉)
ステルシー・タイガース   一般兵 カフ  マーリック/リャオ (司令官:ユーリ・ラウスシェンブッシュ大佐)
オルウェイズ・フェイスフル 一般兵 カフ  マーリック/リャオ (司令官:ジェイムス・ブリル・リエル大佐)













リンドン部隊 3067 LINDON’S BATTALION: STRENGTH THROUGH ADVERSITY

 最盛期、サラ・リンドンの部隊は連隊規模の戦力を達成していたのだが、ジェイドファルコン氏族の手によって、状況は悪化した。強化大隊にまで減少した彼らは、セオドア・クリタに雇われ、3057年、カオス境界域で平和維持軍となった。すぐさま彼らはカフの支配権を賭けた三つ巴の戦いのただ中にいることに気がついた。大隊のカフでの契約は3062年の後半に終了した。大統領の新たな優先課題は、連邦=共和国ドラコ境界域の攻撃に対する防衛になったのである。

 アウトリーチに戻ったリンドンは、ウルフ竜機兵団のジェイム・ウルフ司令官からの連絡を受けた。カオス境界域内におけるワード・オブ・ブレイクの活動に不信感を抱いていた竜機兵団の指導者は、攻撃を受ける可能性のある世界を守るため、評判の良い傭兵隊を雇う奨励金を支給したのである。

 リンドンはリバティ(以前はカーヴァーVと呼ばれていた)独立政府を支援する契約を結んだ。カオス境界域の襲撃者と、カペラ派のテロリストが、この世界を特にブレイク信徒による「砲艦外交」の危険にさらしたのである。

 大隊が上陸したその瞬間から、彼らはテロ攻撃の目標となり、すべての痕跡が、スン=ツー・リャオがまだこの世界を取り戻すという計画をあきらめていないことを示していた。同じく心配されたのは、広がっていくワード・オブ・ブレイクの勢力圏であった。カオス境界域の世界に彼らがいることは、盗賊の活動を抑え込んでいるのだが、ブレイク派の良い側面は、真の動機を隠したものであると、リンドン大佐は信じている。

竜機兵団評価値: A+


士官
 サラ・リンドン大佐は、兄のオーウェンが3039年戦争で死ぬまで、彼の副指揮官を務めていた。70歳を超える彼女は、戦場での部隊指揮権を息子のヒューに渡さざるを得なくなっている。息子は母の傍らで多くを学んだのだが、時折、無謀な性質を示すことがあり、状況の全体像をつかむ前に行動に移ってしまう。


戦術
 速度と隠密性は常にリンドン隊の特徴であった。有利な位置を確保し、そこから奇襲をかけるのが、好まれる戦術である。C3技術を大規模に使うリンドン大隊は、少数の敵に火力を集中して、これを倒し、それから新たな陣地に急ごうとする。


支援
 カオス境界域で摩耗し、再建が阻まれたこの傭兵隊は、現在、余分な降下船の搭載量を持っている。技術支援は、必要な分だけに削減された。


 リンドン大隊
 大隊/古参兵/信頼できる
 指揮官: サラ・リンドン大佐
 副指揮官/第1大隊: ヒュー・リンドン中佐
  第1大隊は、4個中隊と、1個独立指揮小隊(メック6機)を展開する。重メックの3個小隊を除き、残りは中軽量級である。3050年以前のメックのアップグレードバージョンが一般的なのだが、最近、C3技術を搭載したフェニックス再設計機を数機購入している。ドラコ連合との契約が終わる前に、リンドン大佐は部隊を完全にカバーするだけのC3ネットワークを確保することが出来た。さらに、ジェイドファルコンとの最後の交戦で捕獲した一握りの氏族製パルスレーザーを使って、大隊のメック数機をアップグレードしている。


リンドン航空大隊
航空大隊/エリート/信頼できる
航空大隊長: ウィリミーナ・ヒラード少佐
第2航空中隊: フランク・リベラ大尉
 ジェイドファルコンに対する敗北後、航空大隊は戦闘機6機の航空中隊2個(それぞれ指揮航空分隊が率いる)に再編成された。中軽量級戦闘機は旧型なのだが、ほぼ半数が高性能放熱器か長射程レーザーで改造されている。リバティに到着した直後、カペラ派のスナイパーが前任者を殺害したその時、ヒラード少佐は航空大隊の指揮を受け継いだ。



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