indexに戻る
作成:2009/12/02
更新:2009/12/12

コヨーテ氏族 Clan Coyote



 本拠地残留守護派であるコヨーテ氏族は、ウルフ氏族と兄弟のような関係にあります。かつてはオムニメックを開発するなど、あらゆる点で強大な氏族でしたが、現在では衰退し、さほど目立たない中堅氏族のひとつに成り下がっています。
 氏族文化的には、コヨーテといえばネイティブアメリカンということで、そのようなスピリチュアルな一面を受け継いでいるようです。
 classicbattletech.comより。






コヨーテ統計

政治派閥: 守護派
首都: タマロン
人口(氏族宙域): 7336万0000人(3060)
人口増加率: 1.9パーセント (60/41)
自給自足率: 91パーセント

指導者:
 氏族長: サリヴァン・コガ
 副氏族長: サイラス・クファール
 ローアマスター:クラリッサ・ジェリコ
 科学長官:リカルダ(レマー)
 商人代表:カヴィンドラ
 技術者長:オニーダ
 先任労働者:ヒラルド

軍事:
 星団隊: 35
 軍艦: 12

氏族宙域:
 バビロン (27パーセント)
 デリオス (36パーセント)
 フォスター (40パーセント)
 ロンデルホルム (32パーセント)
 ホアード (39パーセント)
 ニューケント (19パーセント)
 タマロン (100パーセント)


 地球のほ乳類の子孫であるストラナメクティのコヨーテは、氏族宙域の居住可能な世界のすべてで見ることが出来る。この事実は、コヨーテ氏族がかつてそれぞれの惑星にいたことを意味している。食物連鎖の頂点に立っていたコヨーテの群は、それにもかかわらず、この数十年でゆっくりと衰退しつつある。それはこの氏族をも表現している。


歴史 History

 ケレンスキー一族の近しい友であり、アンドリュー・ケレンスキーの恋人であったダナ・クファールが創設したコヨーテは、はじまりの時から数多くの神秘的な儀式を実施していた。創設期から彼らはケレンスキーの氏族、ウルフ氏族と近い関係を維持している。

 クロンダイク作戦(シーフォックスと衝突したのだが、一対一の戦いであるゼルブリゲンを使い始めた)での成功後、コヨーテは経済、産業面で他の氏族に先んじた。黄金世紀にコヨーテは大きな成功を成し遂げた。彼らはより巨大で強力な兵器を追い求めて、オムニメックを開発し、氏族の勢力圏内で飛び抜けた軍事力を持つに至ったのである。コヨーテはウルフに次ぐ人口と領土を持っていた。両氏族は氏族評議会で政治的な連合を組み、だれも立ち向かうことは出来なかった。

 黄金世紀にコヨーテの強さが増すに従って、彼らは他の氏族と角をつき合わせることとなった。2742年、彼らはファイアマンドリルのスマイス=ジュエル族を潰すため、ヘルズホース氏族と同盟を組んだ。スマイス=ジュエル族は両氏族が「いかがわしい入札の習慣」を使っているとしていたのである。6年後、スノーレイヴン氏族長は、数年前に死んだコヨーテのコリアン・トチェルノフコフ大氏族長の死に、クラウドコブラのトビアス・カティブ大氏族長が関わっているという明白な証拠を出した。コヨーテはコブラを厳しく罰するための戦役に着手した。20ヶ月におよぶ激しい戦闘の後、コブラに大損害を与えたものの、同時に相当数の世界の支配権を失ったコヨーテは、作戦の規模を縮小した。

 守護派と侵攻派の派閥が全氏族で出来上がっていく中、コヨーテは他氏族に吸収されかねない深刻な対立を経験した。後にブラッドスキャンダルと呼ばれることになる不和のために8つのブラッドネームハウスが抹消されたが、コヨーテはこれまでより強く見える形で再登場し、守護派に傾倒した。スターアダー氏族の一部がコヨーテの正統をめぐる陰謀に巻き込まれ、長年続くことになるもうひとつの対立が生まれたのだった。

 だが、コヨーテの基盤にはひびが入り始めていた。すでに深い宿恨に関わっていたコヨーテは、守護派の力を弱めようとする侵攻派氏族の主要な目標となった。アウトバウンドライトが姿を現すまでに、コヨーテの領土は半世紀前の1/4までになっていた。危機に面していることを理解している氏族長に率いられるコヨーテ軍は、近年、組織を合理化し、氏族を再生させることを狙って、抜本的な再編成を行っているところである。これらの変更が進化をもたらすかは、現在の所不明である。


社会 Society

 コヨーテは守護派の中で最も保守的な氏族かもしれない。戦士階級が氏族を動かす一方で、民間階級は戦士たちの気まぐれにつきあうことが求められる。これは氏族にとって珍しいことではないが、いくらかの階級間の対立をもたらしており、特にここ数年はそうなっている。だが、2912年のロンデルホルム飢饉で民間階級を攻撃したスモークジャガー氏族ほど極端ではない。悪行あるいは思いこみで戦士たちが下層階級を厳しく罰したという報告は少なくない。過去に成功してきたために、科学者、技術者階級は職務上さほど監視されない自由を楽しんでいる。しかしながら、失敗の時の罰則もまた厳しいものである。

 フリーボーンは氏族内で力を持たず、尊重されない。だが、フリーボーンの軍内での成功が増えているため、この傾向はゆっくりと変わりつつあり、コヨーテ評議会員の数名は彼らを援助している。一方、コヨーテの戦士たちは能力と意思を証明したボンズマンを多数受け入れている。

 初期にダナ・クファールが教えた神秘的儀式のいくつかはいまだ実行されているが、対象は主として戦士階級である。ネイティブアメリカンによるヴィジョンクエストとその他の儀式は、性質を理解するために活発となり、祝典の慣習へと発展した(少なくとも多くのコヨーテ戦士の中では)。だが、声高な少数派たちは、クファールによる地球のネイティブ部族の教えを厳密に守っている。

 コヨーテの全員が自由時間の気晴らしを持っている。最も人気があるのは、戦士とや下層階級からの時折の志願者が闘技場で危険なクリーチャーと私闘を繰り広げるスポーツイベントである。これらのいわゆるブラッドスポーツは少なくとも毎週すべての主要都市で開催され、人口密集地帯ではさらに回数が多い。

 これらだけがコヨーテ氏族の気晴らしではない。コヨーテは高度な芸術的才能(特にホログラフィとレーザー彫刻)を持っているが、たいていは民間階級の中で見られるものである。これらのアートは全氏族の目利きの間で高く評価されているが、コヨーテ戦士の大半はこの「つまらない」出し物を避けるか、嘲笑しさえしている。


軍事 Military

 コヨーテはオムニメックを開発したので、自然とオムニメックが氏族軍の基礎を形成している。オムニは守備星団隊にさえも存在し、コヨーテの守備部隊に他氏族の同部隊よりも大きい柔軟性と火力を与えている。通常の戦術ドクトリンに従う(氏族の中でも最大限に)コヨーテは、適当な数のエレメンタルと、気圏戦闘機を諸兵科連合星団隊に配備する。通常車両と歩兵(珍しい)はソラーマ部隊にのみ配備される。

 コヨーテ氏族軍はサリヴァン・コガの指導の下、8年近い大規模な再編成を完了した。この計画は問題なしには進まなかった……上級士官の多くがこれに激しく抗議したのである。しかしながら、彼女は計画を続行し、道に立ちふさがるものに対処を行った。いまやコヨーテの諸銀河隊は、効率的な戦闘組織である。だが、訓練レベルは氏族の平均をやや下回ったままである。


仲間と敵 Allies and Enemies

 何十年にもわたって族長会議のリーダーであったコヨーテは、長年の間に、上辺だけの味方と敵を獲得した……強大と呼べるものは少なかったのだが。彼らの主な同盟相手は、拒絶戦争で引き裂かれるまではウルフであった。この戦争の後、コヨーテはヴラッドの侵攻派氏族との結びつきをほとんど断ち切ってしまった。(放浪)氏族との関係は冷めつつあるが、これは遠く離れていることと、族長会議での政治情勢によるものである。

 クラウドコブラ氏族とスターアダー氏族は、コヨーテの最も憎き敵であるというありがたくない名誉を共有している。もっとも、これらの対立は年を経て激しいものではなくなっている。また、コヨーテは、大昔にスマイス=ジュエル族を殲滅した件に絡んで、ファイアマンドリル、ブラッドスピリッツと互いに憎み合っている。

 いまだ存在する唯一の同盟者は、ダイアモンドシャーク氏族とヘルズホース氏族である。ダイアモンドシャークとの関係は最初不安定なものとして始まったのだが、オムニメックを共同で開発して以来、この2氏族は友好を保っている。もっとも、最近のデリオスの衝突で、いくらか関係が冷めたものとなっているのだが。ホースとの同盟は、族長会議の流れによって、強くなり、弱くなっている。


保有領土 Possessions

世界:6(共有5、独占1)

 かつてコヨーテは氏族の勢力圏を支配していたが、長年のあいだに相当の被害を被り、以前のわずか1/4にまで縮小している。タマロンはぎりぎり居住可能な惑星だと考えられていたのだが、コヨーテはその生態系を克服し、力強い文化をうち立てた。二世紀以上前にこの惑星を発見、植民して以来、彼らは用心深くこの惑星を守っており、他の氏族が来るのを防いでいる。






群れの指導者たち Leaders of the Pack

サリヴァン・コガ氏族長

 サリヴァン・コガは経歴の半分以上を族長親衛隊で過ごし、ロビン・スティール氏族長の補佐を務めていた。スティール氏族長の健康状況が悪化した時、コガは代理戦士となってコヨーテ評議会で戦い、氏族長が氏族を率いる権利を対等の環で何度も守り続けた。3052年、スティールがついに引退すると、サリヴァン・コガと他の3名が後継者候補に指名された。氏族評議会での一週間の討論の後、投票までにコガは氏族の戦士たちの大半をまとめあげ、氏族長に選ばれたのだった。

 それ以来、彼女は氏族の軍隊に大規模な変更を施している。コガ族長は指揮官たちの反対に遭いながらも3052年にコヨーテ氏族軍を再組織し始め、つい最近、組織改革を断行し終えたところである。数個星団隊と4個全銀河隊が解散した。これら消滅した部隊の戦士たちは他の銀河隊、星団隊に移された。その結果、書類上は規模縮小したのだが、コヨーテ軍はコガ氏族長が就任する前と同じ戦力を保ったのだった。


サイラス・クファール副氏族長

 サイラス・クファールは、3056年、前任者の死後、副氏族長の階級に昇った。クファールはコガの再組織計画に対する最も声高な反対者のひとりである。彼のガンマ銀河隊がまず最初に解散され、部隊無しで残されたのである。彼は最終的にエプシロン銀河隊のスターコーネルとしての場を見つけ、氏族軍の変更を公然と非難し続けた。反対派のトップとして、彼は氏族内で優れたリーダーであるとの評価を獲得し、3053年にローアマスターに任命された。3年後、年に一度の戦士テストでパッチ・トチェルノフコフ副氏族長(当時)が死亡すると、クファールは副氏族長に選ばれた。

 公然とコガ氏族長に敵対しているのだが、それにもかかわらずクファール副氏族長は氏族長と共に働いている。互いに、相手が氏族の利益を第一に考えていることを認識しているのである。副氏族長は伝統と名誉が氏族の理想を導くと感じており、それらの規範を胸に戦い続けることであろう。


ローアマスター・クラリッサ・ジェリコ

 この10年間、ローアマスターを幾人かが勤めてきた。現在、その職務についているのは、サイラス・クファールが副氏族長になった後に選ばれたクラリッサ・ジェリコである。

 前任者と同じく、ジェリコはコガ氏族長の再組織計画に反対している。ジェリコは早い頃からクファールの副官となり、彼の意見を支持する戦士たちを率いるのを助けた。クファールが副氏族長となったとき、彼は新しい地位について彼を助けてくれるようジェリコに頼んだ。彼女のリーダーシップとローアマスターに仕えた3年間を鑑みて、クファールが副氏族長になった後、コヨーテ氏族の戦士たちは後釜に彼を選んだのである。






コヨーテ氏族 3067 Clan Coyote

 かつてケレンスキー星団でぬきんでていたのだが、31世紀はこの確固たる守護派氏族に味方しなかった。彼らの転落は31世紀の最初の10年に始まり、それ以降何年にもわたって続いている。かつてウルフ氏族長たちと組んで、族長会議で強力な勢力を誇っていた彼らは、現在、ほとんど敬意を払われておらず、真の仲間はほとんどいない。しかしなだら、この状況は過去10年前より良くなっている。コヨーテ氏族はふたたび上昇中のようで、かつての地位を取り戻すことができない。

ダーウィン・アレクサンダー、少佐、SLDF
星間連盟大使代理、ハントレス
3067年7月18日


群れを導く

 ある氏族はスモークジャガー氏族殲滅後に勃発した激しい戦いから離れ、またある氏族はそれに飛びついた。一部の氏族は弱みを隠そうと戦いから身を置いた。対照的に、一部は深く関わりすぎ、かろうじて脱することが出来た。これらの氏族は、兄弟氏族たちに自らが脅威であると証明したというより、戦場と政治の場で傷ついただけであった。

 下がった評判を気にしていたが、軍の強さと能力を認識していたコヨーテ氏族の指導者たちは、戦士たちを最悪の戦場には投入せず、深刻な損失無しに簡単に獲得できるところに集中させた。その最初の急襲は戦略的に妥当であった――ハントレス強襲によって、戦場での勝利を得たのみならず、ほぼ全氏族が先を争っていたプロトメック技術を得たのである。

 コヨーテの二番目の急襲はそれほどうまくいかなかった。最も憎むべき敵、クラウドコブラとスターアダーが肩を並べて、彼らをブリムから追い出したのである。さらに悪いことに、ほぼ同じ頃、ローアマスター・クラリッサ・ジェリコが複数の氏族を率いてバビロンにおもむき、クラウドコブラのバビロン宗教会議を妨害し、コブラの指導者たちを出来る限り抹殺しようとしていた。この攻撃は計画通りいかず、コヨーテは再び退けられた。

 これらふたつの戦役から数週間後、プロトメック計画に携わっていた元ジャガーの科学者、技術者チームを得ようとする追加のハントレス攻撃で、サリヴァン・コガ氏族長が戦死した。所有の神判自体は成功したのだが、スターアダーとの戦闘で、コヨーテのここ数十年で最も先進的な氏族長が奪われたのだった。


王になろうとする者たち

 サリヴァン・コガの死はコヨーテに真空を生み出し、氏族全体を崩壊の危機にさらした。サイラス・クファール副氏族長はコガの政策にまっこうから反対しており、コヨーテの戦士の大多数がその事実を快く思っていなかった。クファールはコヨーテ氏族を導くために昇進したが、数十名の戦士たちから所有の神判、不平の神判の挑戦を受け、コヨーテを戦略的に弱い状態に置いた。上層部と上級戦士たちの多くがクファールを排除するのに注目していため、彼らのガードは下がり、他氏族がこれを利用することを可能にしたのだ。

 ジェイドファルコンの戦士たちは、兄弟たちが中心領域で勇敢に戦っている間、名誉を得ようとし、容易な目標としてタマロンに目を向けた。彼らはほとんど抵抗されることなく上陸して、橋頭堡を築くために戦い、最初の数日でランデンメック工場の支配権を得た。

 この動きはコヨーテ氏族全体を震撼させ、戦士たちをほとんど自殺的なまでに激怒させた。その後、ギャラクシーコマンダー・レイヴン・クリアウォーターが侵攻してきたファルコンと戦うために分裂した派閥をまとめあげた。ジェイドファルコンは、クファール氏族長、ギャラクシーコマンダー・クリアウォーターによる二度の短く決定的な戦闘によって後退した。直後に、長年対立していた二名のコヨーテ指導者は神判を行い、これが氏族長への挑戦を望む戦士たちにとって代理的な戦いとなったのである。勝ったのは僅差でクファールだった。彼のメックは最後の砲撃を受けて行動不能となったのだが、最後の一撃でクリアウォーターの核融合エンジンを破壊していたのだ。

 クリアウォーターは同日、副氏族長として承認された。四年後の現在、両者はサリヴァン・コガが始めた仕事を続け、コヨーテ氏族軍の改革を完了し、戦士たちに新しい目標と規律を埋め込んだ。奨励と他氏族へのたまの小規模な神判によって彼らはこれを行い、戦士たちには将来に備え必要とされていた経験と自信を与えた。かつての同盟者ウルフとコヨーテの溝は広がり続けていくものと考えられているからだ。


コヨーテ氏族軍

 かつて誇っていた戦力とはまだ段違いなのだが、コヨーテ氏族軍は5年前のそれさえよりもはるかに良い状態にある。コヨーテはいまだ重強襲級バトルメックを好んでいるのだが、部隊をもっと多様化させようとしている。不幸にも、ラビッドコヨーテのような新型メックの開発を持ってしても、コヨーテの戦士たちはオムニメックを手放し新型の優秀である通常型メックを受け取ることを頻繁に拒否しているのである。


海軍戦力 Naval Assets

 コヨーテは13隻の戦艦を持つ。キャメロン級〈ブラッド・オブ・ザ・コヨーテ〉、キャラック級〈ソーラーブレイズ〉、エセックス級〈ウィンドランナー〉、リベレーター級〈スピリット・イン・ザ・スカイ〉、ローラIII級〈カレッジ〉〈オナー・オブ・エイジス〉、ナイトロード級〈グレートコヨーテスピリット〉、ポチョムキン級〈ミッドナイトスター〉〈モーニングスター〉、ソヴィエトスキー・ソユーズ級〈ハウリング〉〈スティールファング〉、テキサス級〈エンストラル・ホーム〉、ヨーク級〈ブロークン・シー〉。


アルファ銀河隊 Alpha Galaxy

 コガ氏族長の二度目のハントレス強襲により、アルファ銀河隊は指導者を失い、ほとんど自殺的な怒りをかきたてられた。激しく襲いかかり、敵に大損害を与えたが、回復不能な損害を受けることにもなったのである。スターキャプテン・アークトゥルス・トチェルノフコフはハントレスの戦いで勝ち撤退するのに充分なだけ族長親衛隊の連携を保ち、コヨーテの戦士たちがどのような報復攻撃でも着手出来るようにした。

 サイラス・クファールが氏族長の座に昇ったのに伴い、アルファは若干の再編成を実施した。レイヴン・クリアウォーター副氏族長は副氏族長親衛隊をエプシロン銀河隊に移し、その代わり、第50強襲星団隊をアルファに異動させた。またアルファは試験的に数個プロトメック星隊を配備し始めた。第38強襲星団隊が最初にこれらの部隊を受け取り、3個プロトメック星隊が各星隊に四番目の星隊として配備されている――もっとも、これらプロトメック星隊は同じくらいの割合で臨時三連星隊として活動することがある。


デルタ銀河隊 Delta Galaxy

 サリヴァン・コガ氏族長が戦死してからまもなく、デルタ銀河隊の戦士たちはもうひとつのショックに見舞われた。ギャラクシーコマンダー・ナトロン・コズイレフが心臓発作を起こし寝室で死んでいるのが発見されたのである。遺伝構造に問題があるとして、彼女の敵たちが遺産の使用をやめさせようと動いていた間、数名の戦士たちがデルタの支配をかけて戦った。神判は数週間続き、ロンデルホルムのアイスヘリオンの背中を押した……彼らはこの状況を利用しようとしたのである。ヘリオンが近づいてくるのに気づくやいなや、スターコーネル・アーミン・タマザリオンは神判を行い、即座にすべての敵をうち負かした。直後、彼はデルタ銀河隊の戦士たちを率いてヘリオンに立ち向かい、始まる前に強襲を終わらせたのだった。


エプシロン銀河隊 Epsilon Galaxy

 レイヴン・クリアウォーターは3055年から率いてきた銀河隊に残ることを選び、副族長親衛隊と〈ブロークン・シー〉を異動させた。〈ブロークン・シー〉は今世紀に入って就航した初の新しい戦艦である。加えて、第12戦闘星団隊は3個プロトメック星隊を受け取り、アルファ銀河隊と似た任務につけている。


ゼータ銀河隊 Zeta Galaxy

 〈ハウリング〉は3065年9月、ゼータ銀河隊に戻り、〈カレッジ〉はベータ海軍予備での任務を再開した。〈カレッジ〉が航行不能となったブリムでの作戦以来、この銀河隊はゆっくりと再建している最中で、最近、新型ラビッドコヨーテなど二線級メックの配備により完全な戦力に戻った。ゼータのメック戦士たちはこの状況を不快に思っている。自分たちにふさわしくないと考えるマシンを排除するためだけに、他氏族との不平の神判の口実を探し求めているのである。


ラムダ銀河隊 Lambda Galaxy

 昨年までフォスター(アイスヘリオン、ファイアマンドリルとこの世界を共有)に駐屯していたラムダ銀河隊はその刃を研ぐための訓練を憂慮することはなかった。ヘリオンによるなんらかの軍事的行動がなかった週はなく、一方で、ペイン族に属するファイアマンドリルの戦士たちは腕を保つためにしばしば上辺だけの挑戦を両氏族に行った。フォスターからは外されたのだが、ラムダの戦士たちは研ぎ澄まされた技量を持っている。


ニュー銀河隊 Nu Galaxy

 単なる守備銀河隊と考えられているニューは、それにも関わらず、コヨーテ氏族軍を強化するのを助けている。コヨーテ唯一の造船所を守るのに加えて、この部隊はダイアモンドシャークとの仲介役のようなものとなり、コヨーテの編成にバトルメックを定期的に流入させるため装備とサービスを取引している。最近の報告は、コヨーテがサヴェッジコヨーテとATM、その他先進装備を、この氏族が生産できないメックと取り引きしているという説に裏付けを与えている。


オミクロン銀河隊 Omicron Galaxy

 オミクロン銀河隊は再配備された昨年まで、バビロンをクラウドコブラ、アイスヘリオンと共有していた。これによりこの銀河隊の戦士たちには戦闘経験以上のものが与えられた。第246打撃星団隊は、ニュー銀河隊のように、去年、ダイアモンドシャークがデリオスに駐屯していた時、仲買人としての役目を果たした。これによりシャークのイーグルクレーター工場(ニューケント)に入札する機会を得られたのだった。


ロー銀河隊 Rho Galaxy

 コヨーテで最も問題のある戦士たちのすみかとなっているローは前線での任務を与えられることはまれで、主にタマロンでの仕事についていた。そこなら問題が起こることはないだろうと氏族の指導者たちは考えていた――ジェイドファルコンがタマロンに襲いかかり、ローの防衛線を軽く払いのけるまでは。払った代償は高いものだったのだが、この銀河隊にいた最悪のトラブルメーカーたちの多くが戦死し、氏族の指導者たちはタマロン防衛の失敗を理由に多くを現役から外したのだった。不名誉を被ったローは、新たな戦士たちの配属により、再建、改善の最中である。




indexに戻る
inserted by FC2 system