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作成:2015/07/29
更新:2017/09/17

テクニカルリードアウト:3150



 TRO:3150は、フォートレスリパブリックの帳が開き、スフィア共和国をかけた戦いが始まったそのときをテーマにしたテクニカルリードアウトです。
 掲載されているユニットは、TRO:3145シリーズからの転載がほとんどを占めます(若干のテキスト変更あり)が、一部にXTROやその他ソースブックが初出のものもあります。

















氏族バトルアーマー


クーフリン・サポート・アーマー CUCHULAINN SUPPORT ARMOR

 アイルランド神話最高の英雄から名前をとったクーフリン・サポート・アーマーは、放浪ウルフ氏族とケルハウンドの共同プロジェクトであり、ブラックアウト前に生産が始まった。両陣営は、ジェイドファルコン氏族がライラ共和国に攻撃を仕掛けることを予期しており、新型のヘビースーツで装甲歩兵を強化することを望んでいた。クーフリンは、正式採用され、その後の氏族侵攻に対する抵抗で最前線に立った。



性能
 クーフリンは、他のバトルアーマーへの直接支援を意図しており、よって厚い装甲を搭載し、移動力は厳しく制限されている。クーフリンが輝くのは、グレイデス・アーマー・シリーズのようなより軽い機種と組んだときである。インプルーヴドステルスは、交戦範囲ぎりぎりで敵を攻撃するというアドバンテージをクーフリンに与えてくれる。そのあいだに、より軽量のスーツが接近して敵に群がることができるのだ。



配備
 クーフリン・サポート・アーマーは、早い段階で傭兵への販売が実施されたが、ライラ雇用部隊への引き渡しが優先されている。ティンコヴィッチの災厄の前に、ケルハウンドはこのスーツを大量に配備しており、またウルフ竜機兵団はまとまった数を持ち続けている。LCAFの中でも優遇された部隊がこのアーマーを配備しており、放浪ウルフ内でも一般的である。3140年のライラ共和国奇襲で、ウルフ氏族はかなりの数のスーツを捕獲し、各エレメンタル三連星隊に分散して使っている。

 ハンマーフォール作戦により、3137年、カズヤスコへの侵攻が起きた。第4親衛隊のクーフリンは、フェンリルIIに支援され、トンネルを臨む尾根に陣取った。このトンネルを越えると、首都ウォーソーがあるのだ。タマリンド市民軍がトンネルを通って退却しようとした際、クーフリンが攻撃を仕掛け、隠れていたフェンリルII強襲バトルアーマーのところに敵を引きつけた。この待ち伏せで敵は完全に全滅した。この戦闘は、小部隊作戦の見本として、中心領域の各地で研究の対象となっている。

 これほど上手くないクーフリンの使用例は、3143年、ジェイドファルコンのターカッド侵攻におけるタチアナ列島のトロピカーナ防衛で発生した。第20アークトゥルス防衛軍は、この大都市で真新しいクーフリン小隊を使用した……このスーツは機動性が低いというのに。都市に入ってくるジェイドファルコン前衛への待ち伏せは、ファルコンが強襲級メック1個星隊を持ってくると、災害に変わった。ターキナと、そのほかの重装甲機はクーフリンからの砲撃に耐えることができたのだ。クーフリン小隊は、着脱式武装パックを放棄した後でさえも、逃げるのに必要な速度が足りなかった。

 ウルフ竜機兵団は、中心領域の反対側で、恒星連邦侵攻にクーフリンを使用した。マアックポートで竜機兵団のクーフリンは、ダヴィオンのバトルアーマー中隊(ホーバーク・スーツの支援付き)に血を流させた……ダヴィオン軍がカムデンの町から竜機兵団を追い出そうとしたときのことである。クーフリンのER中口径パルスレーザーは、ホーバークのLRMより、単純に強力かつ正確であり、これが戦闘を決定づける要素になった。ダヴィオンの歩兵は退却せざるを得なくなり、竜機兵団の全面的な逆襲によって、降伏に追い込まれたのだった。



著名な機体
ジェイソン・ヴェッテル少佐: 一族の中でアークロイヤル大公に仕えた4人目であるジェイソンは、オールドコンノートでバトルアーマー部隊を指揮し、この都市をかけた残虐な戦いのまさにただ中にいた。ファルコンのエレメンタル・ヘッドハンター星隊を迎撃する一方、マーティン・ケルの護衛部隊に合流しようとしたヴェッテルは、部下の兵士たちが敵兵を公爵宮殿に近づかせぬよう一人一人身を投げ出すのを目の当たりにした。最後の一人となったヴェッテルは、武器の内部安全装置を解除し、オーバーロードさせ、3機のエレメンタルを道連れにしたのだった。

モーニング・スピア: 倒れた戦友の横に立ち、退却する上空の降下船に向かって砲撃する正体不明のクーフリンは、ドネガル州における反ファルコン抵抗のシンボルになっている。撮影した報道特派員によって「モーニング・スピア(追悼の槍)」と名付けられたこの写真は、3148年のチェクスワ・メディア大賞に輝いた。


タイプ: クーフリン
製造元: アークロイヤル・メックワークス、WCサイト2
    主工場: アークロイヤル
装備レーティング: X-X-X-E

技術ベース: 氏族
シャーシタイプ: 人型
重量等級: 重量級
最大重量: 1,500 kg
バトルバリュー:
     119
集団攻撃 /脚部攻撃/機械化/AP: 不可/不可/可/不可
付記: 着脱式武装パックを使ってる時は地上MP1になる。着脱式武装パックをすべて投棄した時に2MPに戻る。

装備                       装備欄数    重量
シャーシ:                                 400 kg
移動システム:
    地上 MP:      1(2)                     80 kg
    ジャンプ MP:    0                       0 kg
マニピュレーター:
    左腕:     通常マニピュレーター         0 kg
    右腕:     通常マニピュレーター         0 kg
装甲(通常型):   インプルーヴドステルス  420 kg
    装甲値:   12 + 1 (兵士)


                           装備欄数
武器・装備                配置    (能力)     重量
着脱式武装パック
 ER中口径パルスレーザー(11)        左腕      1         600 kg











氏族VTOL


ストリクス・ステルスVTOL STRIX STEALTH VTOL
重量: 30 トン
移動タイプ: VTOL
パワープラント: オムニ70核融合
巡航速度: 75 キロメートル/時
最高速度: 118 キロメートル/時、151 キロメートル/時(ジェットブースター使用時)
装甲板: スターガード・ダークノヴァ・ステルス
武装:
 シリーズ1f・ER小口径レーザー 2門
 タイプ25クラス2・ウルトラオートキャノン 1門
製造元: スターコープス工業
 主要工場: 地球
通信システム: ビルド1685/8タクティコム
照準・追尾システム: ビルド4CAT TTS
       アドバンスド・ターゲティングコンピュータ付属
       ウォッチドッグCEWS付属


 ノヴャキャットの技術的ノウハウが共和国の工業力と組み合わさって生まれたストリクスは、登場以来、RAFの大半の部隊において標準的な偵察VTOLになっている。だが、最高の居場所はいつでもブラック・トレントや共和国特殊偵察隊のようなRAFの各秘密作戦部隊である。



性能
 ストリクス最大の強みは、比較的安価であり、よって地球のスターコープス社が長年に渡って大量生産することが可能になっていることと、中心領域と氏族技術を組み合わせるのが容易なことである。後者は、シタラのノヴァキャット技術者の腕前とやる気の証となっている。彼らは、各ストリクスを手作業で組み立てるという職人技から初めて、同じ品質(あるいはより高い品質)で生産できるようにスターコープス工場の生産設備の改良を密に監督した。ステルス装甲とVTOLジェットブースターによって、ストリクスは気づかれることなく素早く敵に接近して、それから敵が反応する前に退却することができる。



配備
 ブラックアウトの前、共和国はストリクスの輸出を厳しく制限しており、恒星連邦だけが条約によって購入を許されていた。だが、通信網のクラッシュ後に、RAFが崩壊したことから、この独占は崩れている。内外の敵がRAFの装備をひったくったことから、ストリクスは急速に広まっている。

 最も驚くべきは、グレイマンデーでHPGを襲った多数の部隊の中に、ストリクスがあったことである。正体不明の攻撃部隊がどうやって装備を手に入れたのか、調査担当者たちは行き詰まった。スターコープスの記録を調査しても、出荷目録と工場在庫に矛盾はなく、またRAF部隊内に行方不明になったストリクスは存在していなかったのだ。攻撃部隊の装備が回収されなかったことから、どこで彼らがストリクスを得たのかという謎は最近まで残っていた。

 この機種の起源にふさわしく、ノヴァキャットのシタラ銀河隊は多数のストリクスを配備している。シタラ銀河隊の本土防衛星団隊に所属する中心領域出身戦士の中には、キャットが反乱を起こして望まぬ戦争に引き込まれたという憤りの感情があった。3141年10月、ガンマ二連星隊のスターキャプテン・ジゼル・バーベッティ指揮する1機のストリクスが星団隊から離脱し、元戦友たちに対する妨害作戦を始めた。

 バーベッティの部隊はすぐに本土防衛星団隊の中で高まる内戦の中核となった。ドラコ連合が9月以降にシタラを奪還すると、本土防衛星団隊の反乱軍は、ドラコに歓迎されることなく、キャットと組んでいた過去から信頼できず、取り返しのつかないほどに汚染されていると考えられた。ドラコ軍がノヴァキャットの民間人すらも組織的に殺していくことに失望した彼らは、残った氏族の飛び地領を守ることに精力を傾けることとなった。数週間にわたって連合軍に追われ、バーベッティと7機のストリクスだけが作戦可能な状態で残された。都市ヴァランタの小規模な宇宙港の近くに追い詰められたバーベッティのVTOLは、激しい砲火で撃ち落とされたが、2両の満載されたマモノIFVを道連れにしたのだった。



配備
 RAFは公的にストリクスの派生型を開発しなかったが、導入されてからの30年間で、放棄された実験機と数機のプロトタイプまでもがいくらか一般的なものとなっている。DMIのエージェントたちは、共和国が極秘中の極秘作戦で機密指定の重武装派生型を使っているとの噂を隣国にばらまいているが、単なる意図的な誤情報である。



著名な機体
ランプレイ中隊: フリーマン海賊団(第1トライアリプロテクターズ、共和国特殊偵察隊、各常備防衛軍からの脱走者で構成)の生存者たちは、3137年後半、コーでヴェガ保護領の軍に追われて逃げ惑った。最後に落とされたのは、指揮官クロディーヌ・エヴァリー大尉率いるランプレイ中隊の高速機だった。ストリクスVTOL小隊に強く依存していたランプレイ中隊は、ゴーストベアの野営地を繰り返し叩いて、怒り狂った氏族人が報復する前にどこかに消えていった。ストリクスの性能と速度によって、彼らは敵より2歩先にいた……ベアの指揮官がケッセルから自分たちのストリクスを2機持ってくるまでは。ふたつのVTOL部隊によるキューシュー東部の森での7時間におよぶ戦闘は、海賊の死によって終わったが、ヴェガ保護領のストリクスもまた回収品同然となったのだった。





タイプ: ストリクス
技術ベース: 混合氏族
移動: VTOL
重量: 30トン
戦闘価値: 688

                            装備重量
内部中枢:                        3
エンジン:          70               3
    タイプ:      核融合
    巡航MP:       7
    最高MP:      11(14)
放熱器:           14              4
操縦装置:                       1.5
浮上装置:                        3
補助動力:                        0
機種砲塔:                        .5
装甲板:           64             4

            装甲値
前面           18
右/左側面       13/13
背面           10
機種砲塔          8
ローター          2

武器・装備         配置      重量
2 ER小口径レーザー    機首砲塔      1
ウルトラAC/2        機首       5
弾薬            胴体       1
ウォッチドッグCEWS     胴体       1.5
ターゲティングコンピュータ 胴体       2
VTOLジェットブースター   胴体       .5

付記: 以下の機種特徴を持つ。VTOLローター配置(二重)、非通常型部品。












氏族バトルメック


ロードランナー RD-1R
重量: 15 トン
シャーシ: トライアンフ・ダイナミック・エンドースチール
パワープラント: ライトフォース(エクストラライト)210
巡航速度: 151 キロメートル/時
最高速度: 226 キロメートル/時
ジャンプジェット: なし
 ジャンプ能力: なし
装甲板: アドバンテージ・フェロファイバー
武装:
 コンクエスト・長射程中口径レーザー 2門
製造元: エリス・エンタープライゼス・デザイングループ
 主要工場: カポラ
通信システム: クリアーチャンネル5
照準・追尾システム: O/P TA1240


 ロードランナーは小さいが超高速の偵察メックにして妨害機であり、RAFの重要な戦力である。本機は中心領域の軍隊で正規に使うように作られた最初の完全な氏族技術メックである。最近、より先進のジャッカロープがこれに続いた。生産中のバトルメックで最速の1機である本機は、星間連盟時代の偵察機もうらやむようなパンチ力を持っている。



配備
 最初は黄金世紀にジェイドファルコン氏族の手で生産され、配備されたロードランナーはエメラルドハリアーの名前で知られていた。エメラルドハリアーは氏族侵攻までに生産中止となり、ジェイドファルコンの中で事実上使われなくなっていた。この設計の仕様書は、シーフォックス氏族総氏族長領のモリ・ホーカー準氏族長と、RAF補給部のデニス・アヴィセナ准将との交渉中に再浮上したものだった。両者はあるパイロットプロジェクトのオプションについて議論し、RAFは氏族技術の装備と、それを自前で生産する手段を手に入れることが出来た。かつてリバイバル作戦中にジェイドファルコン氏族とダイアモンドシャーク氏族の商人の間で短期間の提携が結ばれ、その中にはエメラルドハリアーの技術共有が含まれていた。

 氏族が星間連盟時代の大規模な戦争から、対等の環での決闘に向かうにつれ、エメラルドハリアーのような純粋な偵察機の需要は消えていったのである。ジェイドファルコンとダイアモンドシャークの関係は悪化していたにもかかわらず、エメラルドハリアーはホーカー準氏族長とアヴィセナ准将の取引まで再生産が選択されることはなかった。

 その火力から、ロードランナーは高速の妨害機、側面機として機能することができる。適切な状況下に置いては、ヘッドハンター任務もこなせる。高性能センサー、電子妨害装置、ジャンプジェットを欠いていることは、ロードランナーがこれ1機で事足りるエリート偵察メックになるのを妨げている。

 近年、ロードランナーの重要な使用例は、地球での上院議員の反乱である。2機のロードランナーが、逃げようとする議員派部隊の追跡を任された。ダメージを負った1機のナイトストーカーが発見され、ロードランナーの1機が後を追った。ナイトストーカーの小口径レーザーが1回当たっただけで一部分が吹き飛んでしまうことを知っていたロードランナーのパイロットは遮蔽を最大限に使った。最終的にロードランナーはナイトストーカーの胴背面にラッキーショットを与え、装甲を貫通し、中のジャイロを溶かして金属のスクラップに変えた。ナイトストーカーが操作困難になると、ロードランナーは穴が空いた部分にもう2回レーザーを撃った。エンジンが爆発し、胴コクピットのパイロットが死亡した。



著名な機体

ビープビープ: "ビープビープ"は地球サンタフェ郊外のRAF訓練アカデミーに配備されたロードランナーのニックネームである。単純な操縦と限定的な武装は、ロードランナーを新人向けの優れた訓練機とした。このロードランナーは古代地球のカートゥーンに出てくるロードランナーから取られた名前である。カートゥーンの中で敵を撒き、罠に導くロードランナーは、いつもスピードを最大の武器にして守りに使っており、新米パイロットたちに重要なスキルを教えた。

セージ・リバース大尉: 反乱軍のナイトストーカーとパイロットを倒したロードランナーのパイロットであるリバース大尉は、RAFで最も長くロードランナーに乗っている。もっと火力のある高速メックに乗らないか提示されているのだが、ロードランナーの速度になれた彼はそれを拒否している……他のすべてが「遅すぎるように感じる」のである。彼は訓練教官を始め、定期的に偵察員の訓練のために送られている。

 最近になって、リバース大尉はロードランナーをオムニメックにするというアイディアを広め始めた。用途が限られていることと生存性が低いことから、コストにあわないように見えるが、リバースはそれに反論している。経験に基づき、オムニバージョンは武器を偵察・電子専用に交換できるだろう。ジャンプジェットがあれば、特定の地形的障害を迂回する必要がなくなる。リバース大尉が主張しているにもかかわらず、彼のアイディアに従う計画は存在していない。





タイプ: エメラルドハリアー
中心領域名: ロードランナー
技術ベース: 氏族
重量: 15トン
戦闘価値: 88

                          装備重量
内部中枢:      エンドースティール         1
エンジン:         210XL             4.5
    歩行:        14
    走行:        21
    ジャンプ:       0
放熱器:          10[20]            0
ジャイロ:                        3
操縦機器:                        3
装甲板:          28              1.5

        内部中枢    装甲
頭部:      3         3
胴中央:     5        3
胴中央(背面):           2
左/右胴:     4        2
左/右胴(背面):          2
左/右腕:     2        0
左/右脚:    3        3

武器・装備       配置    装備欄数    重量
ER中口径レーザー    右腕      1       1
ER中口径レーザー    左腕      1       1

付記: 操縦しやすい、腕なし/最小限、腰の回転なし











中心領域バトルメック


レイダー JL-1 RAIDER
重量: 50 トン
シャーシ: BUUスタンダード・ミディアムシャーシ
パワープラント: バンソン・スパーク200ICE
巡航速度: 43 キロメートル/時、54 キロメートル/時(TSM)
最高速度: 64 キロメートル/時、86 キロメートル/時(TSM)
ジャンプジェット: なし
 ジャンプ能力: なし
装甲板: BUUメックスタンダード
武装:
 BUUクォレル10MRM 2門
 BUUスーパーカッター・デュアルソー 1基
製造元: バンソン・ユニバーサル・アンリミテッド
 主要工場: ティバルト、セイントアンドレ
通信システム: BUUファースウィープコムス
照準・追尾システム: BUUアキュトラック3000


 ジェイコブ・バンソンの欲求不満から生まれ、共和国の制限経済政策に形作られたレイダーは、社内製品のみを使った低価格だが効率的なバトルメックを生み出すひとつの試みであった。バンソン・ユニバーサル社は、軍事グレードの核融合エンジンを生産できなかったので、このプロジェクトは最初から躓いた。努力が続いたが、技術チームは敗北を認めざるを得ず、ローテクの内燃機関を使ったマシンを届けた。

 ジェイコブズ・ラダー計画は、当初の目標を達成できずに終わったが、生産されたメック(バンソン社のマーケティング専門家によりレイダーと名付けられた)は、バンソンの私兵部隊内と公開市場の両方で成功であることが証明された。



性能
 核融合エンジンを使っていないにもかかわらず、レイダーはほとんどすべての点において、改造型の産業メックというよりは完全なバトルメックである。しかしながら、この重大な欠点により、特に兵器の面において武装が制限されている。エネルギー兵器を搭載する能力がないことから、弾薬ベースの武器と格闘武器だけが選択肢となっている。装甲と機動力に妥協したことから、レイダーの性能はさらに削減されている。設計の最終段階までに、このメックはバンソンがこの計画に求めた要素を最低限満たしたが、求めていた性能には及ばなかったのだった。



配備
 レイダーとレイダーMkII派生型は、ジェイコブ・バンソンの私兵隊で使用されたが、スカージにおいては数が少なかった。レイダーを配備されて喜んだ戦士は少なかったが、バンソン・レイダースにとっては、戦力を並べることこそが重要だったのである。多くのメック小隊において、新兵たちは精査されてその腕にふさわしいメックを配されるまで、レイダーをあてがわれた。たいていにおいて新兵たちが真っ先に死ぬという不幸な副作用が発生したが、この習慣は、特にバンド・オブ・ファイブの人殺したちのあいだで続くことになった。そういった範疇に入らない戦士、たとえば悪名高い"フレイムハンズ"フランク・カルヴェッキオなどは、レイダーのシンプルさを享受し、効果的に欠点を相殺している。

 昨年にバンソン・ユニバーサル社が崩壊したことによって、レイダーの遺産はライセンスした数多の企業によって続くこととなった。マンダラスのシムコックス工業は、これらプランを使用して自社製品を売り出し、コアワード辺境国家で働いている小規模傭兵部隊の間で人気を博した。バンソン自身(10年前に失踪して以来そのまま)は、バトルメックにやや足りない彼の機種がそれなりに広まったことを、悪くない成功と考え、先見の明が認められたと考えそうである。

 [編集注: バンソン失踪の最重要容疑者であるキ=リン・リャオは、近年、夏宮の階で自己犠牲的な自死を遂げた。彼女は墓まで秘密を持っていたということになりそうだ]



派生型
 レイダーMkIIは、2門のミサイルランチャーを取り外し、エンジンをダウングレードして、その代わりに装甲を強化して、右腕に放棄可能なオートキャノン1門と弾薬2トンを載せている。

 レイダーのシャーシは低コストかつ容易に生産できることから、中心領域には数多の派生型が存在する。DMIがJL-3A、3B……と名付けたこれらの派生型は、ほとんど例外なくデュアルソーを取り外して高性能放熱器を追加し、このメックが持つ2つの明らかな欠点に対処している。フェロファイバー装甲と補助動力/エネルギー兵器がよく見られる改造である。



著名なパイロット

"フレイムハンズ"フランク: 両腕の指先から肘まで、赤く輝く炎の入れ墨が入ってることで有名なフランク・カルヴェッキオは、バンド・オブ・ファイブがストーン・ラメントの手で壊滅するまでの4年間にわたって、1個小隊を率いていた。アルタイルでのバンド最期の戦いにおいて、フレームハンズは追跡するスフィア共和国軍の注意をそらす戦術として、レイダーの武器を民間人に向けた。子供と修道女を満載したホバーバスを一斉射で破壊した後、ラメント指揮官はカルヴェッキオを殺すことを個人的な目標とした。2機のメックの差を考えると、勝負はすぐつくはずであったが、フレイムハンズは攻撃を避けるために郊外の環境を利用した。2時間にわたる追いかけっこの後、この戦闘は終わった。フレイムハンズが行動不能となり、ラメント指揮官のプリフェクトはコクピットに拳を叩き込んだのだ。1秒後、フレイムハンズ・フランクは記憶に残った薄汚い染みに過ぎないものと化したのだった。





タイプ: レイダー
技術ベース: 中心領域
重量: 50トン
戦闘価値: 817

                          装備重量
内部中枢:                        5
エンジン:         200              17
    歩行:        4(5)
    走行:        6(8)
    ジャンプ:       0
放熱器:           2              2
ジャイロ:                        2
操縦機器:                        3
装甲板:          112              7

        内部中枢    装甲
頭部:      3         9
胴中央:    16        16
胴中央(背面):           5
左/右胴:    12        14
左/右胴(背面):          4
左/右腕:     8        10
左/右脚:    12        13

武器・装備       配置    装備欄数    重量
2 MRM10         右胴      4       6
弾薬(MRM)24      右胴      1       1
デュアルソー      右胴      7       7
TSM           *       6       0

付記: *TSMが左胴、右胴、左腕、右腕、左脚、右脚の装備欄を1つずつ埋めている。
   以下の機種特徴を持つ。サーチライト。











氏族製バトルメック


ケーヴライオン CAVE LION
重量: 75 トン
シャーシ: シンハ・エンドーヘビーフレーム
パワープラント: 375XL
巡航速度: 54 キロメートル/時
最高速度: 86 キロメートル/時
ジャンプジェット: なし
 ジャンプ能力: なし
装甲板: レーザー・リフレクティブ
武装:
 長射程家電粒子砲 2門
 中口径パルスレーザー 4門
 アドバンスド・タクティカル・ミサイルシステム3 1門
製造元: イレース・アルファ
 主要工場: ニューバーセラ、イレース
通信システム: ラルドンR1
照準・追尾システム: ダルバン・ハイレッツII


 ノヴァキャット氏族の戦士たちを鼓舞する目的で作られたケーヴライオンは、壊滅的だった第二次ドミニオン戦争以降、初めて導入された新型バトルメックであった。シーフォックスとのパートナーシップによって、ドラコ連合からの支援に頼る必要はなかったのだが、この機種はいくつかの欠点を抱えることにもなった。それでも、ケーヴライオンは氏族軍の全部隊でキャット戦士たちのお気に入りとなったのだった。



性能
 ジャカリ・ノストラ氏族長は、戦場での弾薬補給で貧弱な兵站網に頼らず済むよう、武装をエネルギー兵器とすることを選んだ。だが、シーフォックスとの契約条項に縛られていた彼女は、シーフォックス製品のショウケースとしてアドバンスド・タクティカルミサイルランチャーの搭載を余儀なくされたのだった。同様に、フェロファイバー装甲を使う予定だったのだが、新型のレーザーリフレクティブ装甲板を使うことになった。それにも関わらず、この機種の基本精神は失われておらず、ノヴァキャットは新鋭機を歓迎した。



配備
 イレース・アルファ工場は最大限の早さで生産を行い、ケーヴライオンは氏族軍中に行き渡った。ある戦士はマシンのトーテム的な側面を見て心の底から受け入れた。またある戦士は、快適に使うにはあまりにも多くの欠点があることに気がついた。だいたいは好感を持って受け止められているのだが、氏族指導部が望んでいたほど人気を博することはなかった。

 取引の一環として、ティブロン副氏族長領は3131年に始まった生産分の一定数を受け取っており、テリトリー中で販売を行っている。ノヴァキャットからの9年分のリアクションとフィードバックから考えて、シーフォックスはケーヴライオンの販売目標をほどほどとした。最大の顧客は、中規模の傭兵部隊と共和国内のノヴァキャット市民軍星団隊である。

 ノヴァキャットが壊滅して以来、ティブロン副氏族長領がケーヴライオンの生産権を持ってる唯一の権利者となった。元の契約では派生型の開発が禁止されていたが、現在では好きなように出来る。彼らは現在、設計を見直しているところであり、最大の欠点に対処し――おそらくはブランド名と外観を変更し――新しい市場に導入する予定だ。

 ケーヴライオンは現在の戦場では珍しくなっており、かつて偉大だったものたちの悲しむべき思い出のあかしとなっている。これらのメックを一番持っているのは氏族保護領のスピリットキャッツであり、仲間であるスピナ副氏族長領の仲介を通して、一連の貿易取引により取得したものである。



著名な機体
ギャラクシーコマンダー・ウォルフガング・ウェスト: ケーヴライオン"アテテンガ"のコクピットからロッセイ親衛隊を率いるギャラクシーコマンダー・ウェストは、反乱の初期にディーロン管区における作戦でノヴァキャットを指揮した。ドラコ連合の力強い逆襲で作戦が崩壊すると、彼は氏族軍をイレース管区に引き上げさせ、民間人の資産を守った。第1アーカブ軍団によってパラカレに囚われたウェストと指揮下の超新星隊は、アーカブ軍団の指揮本部に向けて敵戦線を突進し、その一方でノヴァキャット軍は惑星から退却した。ウェストはシャリフ大将のところにまでたどり着いた唯一の戦士であった……もうほとんど装甲は残されていなかったのだが、アーカブの指揮官に対し1対1の戦いの挑戦を行った。結果は当然のものであったが、ウェストはあと一歩のところまで迫ったのだった。彼の死後、勝利したアザミの戦士たちはアテテンガをスクラップとした。


ブルクハルト・シュロマー: ノヴァキャットの反乱が失敗した後、ソラリスVIIのシルバードラゴン・ステイブルは、ノヴァキャットの装備を使っているグラディエイターを残らず根絶することを誓った。アヴァニシ・カラザのケーヴライオン"ロッセ・リベンジ"から始めて、シルバードラゴンは殺意を込めてシステマチックにゲームを続けていった。ドラゴンの復讐の前にさらに4名のメック戦士が落ち、ブルクハルト・シュロマーだけが残された。ゲーム・コミッショナーへの賄賂によって、シュロマーはイシヤマのトンネル群でシルバードラゴンのメック4機と戦う羽目になった。この試合はほぼ一日続き、賭け金はかつてないほどに積み上がり、ソラリスのウルフ氏族の大物たちでさえ賭けたのである。そしてシュロマーは勝利を収めた。彼のケーヴライオン「シュツルムグリーフ」は完全に失われてしまったが、事前の戦略的な賭けによって、シュロマーは小さな財産を築き、大勢のファンを得て、惑星中のいかなるバーでも好きなだけ飲めたのだった。





タイプ: ケーヴライオン
技術ベース: 氏族(先進)
重量: 75
戦闘価値: 3044

                          装備重量
内部中枢:      エンドースティール         4
エンジン:        375XL             19.5
    歩行:         5
    走行:         8
    ジャンプ:       0
放熱器:         17[34]             7
ジャイロ:                        4
操縦機器:                        3
装甲板:          192             12

        内部中枢    装甲
頭部:      3         9
胴中央:    23        29
胴中央(背面):           8
左/右胴:    16        25
左/右胴(背面):          6
左/右腕:    12        18
左/右脚:    16        24

武器・装備       配置    装備欄数    重量
中口径パルスレーザー  右腕      1       2
ER PPC          右胴      2       6
中口径パルスレーザー  右胴      1       2
エンジェルECM      右胴      2       2
ATM3          胴中央      2      1.5
弾薬(ATM)40      右胴      2       2
ER PPC          左胴      2       6
中口径パルスレーザー  左胴      1       2
中口径パルスレーザー  左腕      1       2


付記: 以下の機種別特徴を持つ。バトルフィスト、混乱させる、整備困難。











中心領域製降下船


カストラム CASTRUM

 カストラムはこれまでに建造された中で最大の降下船である。本当の意味での「ポケット戦艦」である本船は、どのような外敵に対しても最高の抑止力の一つになっている。

 カストラムの計画は、共和国が作られた直後に開始された。小規模な共和国艦隊の戦艦3隻はひとつの独立部隊に集中しており、また中心領域全体で戦艦の造船施設が廃墟になったことから、共和国の海軍は防衛の大半をポケット戦艦に依存せねばならないことは明白だった。ワードが設計した3種類の強襲降下船は大王家に対する優れた中核となったが、最初のうちは地上部隊の支援を任されていた。国境艦隊では最先端の装備が不足しており、その上、大型艦を欠いていた……特にリャオが戦艦を使って侵攻してくる可能性が常にある第V、第VI宙域では。

 クリストフ・ブレナン・ライト海軍中将は、この状況に満足していなかった。ニューアースの工場は3070年代後半、軍事生産のために改装を行い、真に巨大な艦の研究開発を開始する余剰の生産能力を備えたのだった。



性能
 最大10万トンになると計画されたこの巨大船は、最初から完全な宇宙専用の船になるべく設計された。民間船のベヒモスのように、カストラムの巨体では航宙艦で輸送するのに2つのドッキング装置を必要とする。

 その強力な長距離兵器は、伝統的な戦艦のやり方で配置されており、一斉砲撃が可能で、軌道爆撃すら可能だった――しかし、この後者の選択肢は、共和国海軍では絶対に許可されない。カストラムはまた国境艦隊の海軍C3ネットワークの中核をなしている。C3による相互支援の有効性は同じく装備しているインターディクター、ティアマットでも最近見られたものだ。



配備
 カストラムの平和調停者としての戦略的役割は、就役してからすぐ、第二次連合=ドミニオン戦争の際にテストされた。3101年前半、ノヴァキャットに招待され、共和国の調査チームが特別な海軍部隊と共にイレース管区に送り込まれた――ノヴァキャットはドラコ政府の追認に先立って完全に認められていた主権国民だった。ドミニオン市民からの圧力を受けた、氏族侵攻軍からの抗議は実のところDCAからの抗議よりも少なかった。世論がブラックドラゴンに向かうまで、カストラムはラブリアとイレースの上空に待機し、カブリンスキー氏族長が狂気に走るのを妨げた。平和な一年が続いた後、カストラムは3103年半ばに戦艦部隊に再加入した。それまで一発たりとも撃つ必要はなかった。

 カペラ・クルセイドにおいて、第5、第6国境艦隊のカストラムは抑止力としての価値を証明して見せた――カストラムが監視していたことから、大連邦国のフェン=ホアンは惨劇を引き起こすことがなかったのである。それでも、共和国艦隊は海戦のエスカレートを避けるという観点から、数多の交戦においてカストラムの大半を温存し、戦闘はすべて戦闘機による小競り合いのみとなった。

 フォートレス・リパブリックの実施に先立ち、国境艦隊のカストラムは整備の名目でていよく第X宙域に戻された。クラリオン・コールが想定よりも上手く作動しなかったら、カストラムは共和国の最後の防衛線となるだろう。



著名な艦艇
RSSサンディエゴ: ダヴィオン=クリタ前線沿いの作戦で、戦闘護衛艦隊の一部となったRSSサンディエゴは、ディーロンからオザワまで複数の星系で活動が見られた。だが、これまでで最も劇的な貢献は、任務が始まってからわずか数週間後のクエンティン星系でのものである。RAFの攻撃部隊は知らなかったのだが、惑星上にはディーロン管区の元帥、カンベイ・オカモト太守がおり、インディペンデンス工廠の工場改装を視察していた。共和国による攻撃の一報が届くと、オカモト太守の護衛チームは、急いでネコホノ=オ級降下船、ブラーディ・モーキンに彼を乗せた。

 元帥を乗せた艦と護衛戦闘機が高度を上げるなか、サンディエゴ率いるRAFの攻撃グループはドラコ連合のピケット船を押し通って進んだ。サンディエゴはブラーディ・モーキンに艦載級ミサイルを発射した。ブラーディ・モーキン側は妨害ランチャーと遠隔操作クラーケンによる反撃を行い、戦闘機は必死に攻撃するカストラムに群がった。DCMSが二番目の航空中隊と追加の降下船を惑星地表から緊急出動させると、サンディエゴの船長は敵が狂乱していることの重要性に気づき、艦載級、準艦載級兵器の砲撃をネコホノ=オ級に集中させ、その優れた加速で脱出されてしまう前に大破させた。その後の接舷攻撃作戦の間にオカモト太守が死亡すると、ディーロン地区は指導者を失ったのだった。




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