テクニカルリードアウト:3060
TRO:3060は、ブルドッグ作戦が決行され、スモークジャガーが滅び、ノヴァキャットが放棄された直後に時代を定めたテクニカルリードアウトです(コムスター視点)。掲載されているユニットは、中心領域と氏族製の地上ユニット……バトルメック、オムニメック、車両、そしてジャガーが開発したプロトメックとなります。
- ミルミドン(中心領域車両)
- アッシュール(氏族車両)
- ゾーリャ(氏族車両)
- セントリー(中心領域バトルメック)
- ヴァイキング(中心領域バトルメック)
- コマンドゥIIC(氏族バトルメック)
- パックハンター(氏族バトルメック)
- ハイランダーIIC(氏族バトルメック)
中心領域車両
ミルミドン中戦車 MYRMIDON MEDIUM TANK
重量: 40トン 移動: 無限軌道 パワープラント: ニッサン200核融合 巡航速度: 54 キロメートル/時 最高速度: 86 キロメートル/時 装甲板: アークシールド・マキシII 武装: パーティキル・ヘビーキャノン 1門 シュアショット・マークVI・SRMランチャー 1門 製造元: ニューアース貿易社 主要工場: ニューアース 通信システム: OP/Rジャンキシール 照準・追尾システム: タージトラック717
概要
氏族戦争の奮闘と、連邦=共和国のサーナ境界域で緊張が高まっていることに応じて、ニューアース貿易社はミルミドンの生産を始めた。古代トロイの戦いでアキレスと共に戦った戦士から名付けたこの新型戦車は、有名な親機種、テクニコープ社の由緒正しいマンティコアと共通部品を多く使っている。この機種を選んだことで、既存のNETC工場を簡単に新しい生産ラインに変更することができた。
40トンのミルミドン生産にシフトするという選択は、戦術的必要性に迫られたというよりは、ビジネス的な決断であった。氏族戦争と、いわゆるカオス境界域での散発的な紛争で、安価かつ信頼できる装甲車両の広大な市場が作られたのだ。ミルミドンは戦車にしては高価格なのだが、似たような性能を持つバトルメックに比べるときわめて安価である。生産を移した主な理由は、出力200の核融合エンジンを搭載するミルミドンがマンティコアより安く生産できることだった。ミルミドンはマンティコアとほぼ同等の火力を持っているにもかかわらずだ――これで魅力的な買い物となった。
性能
ミルミドンの火力の中枢は、砲塔に載せられたパーティキル・ヘビーキャノンである。この信頼性の高いPPCは遠距離から敵を破壊するのが可能で、戦車の速度は敵の武器から距離を保つのを可能とする。近距離の遭遇で生き残るために、ミルミドンは砲塔のPPCの右にSRM6を搭載している。両兵器はどの方向にも射撃可能で、ミルミドンに戦術的柔軟性を与えている。全方位の厚い装甲はミルミドンの優れた能力を完成させる。
配備
戦場ではまだ目新しい、ミルミドンの生産分の大半は、これまでのところライラ同盟に売却され、氏族の国境を強化している。残りは、カオス境界域内で活動する各種の独立軍に売却された。そこでミルミドンはリャオゲリラ軍との何度もの小競り合いで非常に良い戦果を残している。
タイプ: ミルミドン中戦車 技術ベース: 中心領域 移動: 無限軌道 重量: 40トン 戦闘価値: 815 装備重量 内部中枢: 3.5 エンジン: 200 13 タイプ: 核融合 巡航時MP: 5 限界時MP: 8 放熱器: 0 0 操縦装置: 2 浮上装置: 0 補助動力: 0 砲塔: 1 装甲板: 144 9 装甲値 前面 35 右/左側面 25/25 背面 24 砲塔 35 武器・装備 配置 重量 PPC 砲塔 7 SRM6 砲塔 3 弾薬(SRM)15 車体 1
氏族車両
アッシュール弾着観測車 ASSHUR ARTILLERY SPOTTER
重量: 20トン 移動: ホバー パワープラント: 核融合95 巡航速度: 97 キロメートル/時 最高速度: 151 キロメートル/時 装甲板: コンパウンドJX2フェロファイバー 武装: シリーズ2b・長射程中口径レーザー 2門 パターンJ6ストリーク-6SRMランチャー 1門 ICDタイプ4目標捕捉装置 1基 製造元: 各地 通信システム: コンソリデーテッド・タイプ2M 照準・追尾システム: コンソリデーテッド・タイプVTTS
概要
ジェローム・ウィンソンが発注した最軽量級のアッシュールは、アッシリアとバビロニアの戦神から名前を取った高速偵察車両である。ブラッドスピリット氏族の科学者が同じ役割でさらに軽量のシャマシュを登場させると、アッシュールは即座に退役の候補となった。だが、まだ使えるアッシュールが放棄されることはなく、ブラッドスピリットの技術者たちは車体搭載のマシンガンをTAGシステムに交換し、アッシュールは理想的な弾着観測車であることが証明されたのだった。
性能
装甲がそこそこしかないアッシュールのメックに対する防御は、そのスピードである。時速150キロメートル以上を誇るアッシュールは、現在配備されているほとんどすべての機種を振り切ることが出来る。加えて、砲塔の長射程中口径レーザー2門は、450メートルまで正確に射撃可能であり、目標からかなりの距離を保つことが出来る。これらのビーム兵器を支援するのが、同じく砲塔に搭載された高性能な短距離ミサイルシステムである。アッシュールは15斉射分の弾薬を積んでいるだけだが、ストリーク技術を使っていることで射撃ごとの命中が保証されている。
本車の「主砲」はTAGシステムである。当初、この装置を砲塔に取り付けたところ、回転機構に問題が発生し、TAGシステムとアッシュールの防衛能力の両方が阻害された。その結果、設計士は前面に固定して搭載し、問題は予想よりも小さいことが判明したのだった。戦車兵たちは車両の前面を目標に向けるよう機動せねばならないのだが、本車の速度と俊敏さを鑑みると反撃を受けることはほとんどないのである。
配備
ほとんどの氏族がアッシュールを使用しているが、ゴーストベアとスティールヴァイパーのみが中心領域に配備している。これらの車両は数度の実戦に参加しており、最も有名なのは、3054年に発生した傭兵中隊アームストロング・アーチャーズによる襲撃である。連邦=共和国との契約下で、アーチャーズはグラウスのスティールヴァイパーへの襲撃を実行し、ニューパリの250キロメートル北方で第38ファランクスの支隊と遭遇した。氏族の車両・メック混成星隊が傭兵中隊とぶつかり、傭兵指揮官は駐屯部隊相手に素早い勝利を想像した。
この指揮官は車両の内の1両がアッシュール観測車であることに気づいていなかったので、傭兵たちは車両を無視し、星隊のメック2機を大きな脅威と見て、集団での強襲を開始した。この行動によってヴァイパーは交戦規定から解放され、アッシュールは中心領域メックの周囲を駆け回って、戦場から数キロメートル離れた戦車2両のアローIVミサイル砲撃を繰り返し誘導した。この交戦で生き残った傭兵はいなかった。
タイプ: アッシュール弾着観測車 技術ベース: 氏族 移動: ホバー 重量: 20トン 戦闘価値: 930 装備重量 内部中枢: 2 エンジン: 95 4.5 タイプ: 核融合 巡航時MP: 9 限界時MP: 14 放熱器: 10 0 操縦装置: 1 浮上装置: 2 補助動力: 0 砲塔: .5 装甲板: 57 3 装甲値 前面 13 右/左側面 11/11 背面 9 砲塔 13 武器・装備 配置 重量 2 ER中口径レーザー 砲塔 2 ストリークSRM6 砲塔 3 弾薬(ストリーク)15 車体 1 TAG 前面 1
氏族車両
ゾーリャ軽戦車 ZORYA LIGHT TANK
重量: 35トン 移動: 無限軌道 パワープラント: ICE140 巡航速度: 43 キロメートル/時 最高速度: 65 キロメートル/時 装甲板: フォージングOTR17b 武装: タイプOVR-X LB 5-X オートキャノン 1門 タイプX "ショートボウ" LRM10ランチャー 1門 製造元: 各地 通信システム: コンソリデーテッドBMR 6c 照準・追尾システム: TRTTS マークII(アルテミスIV FCS)
概要
スラブの戦士の女神にちなんで名付けられたゾーリャは、氏族が使っている最も一般的な装甲車両である。ありふれた部品で作られている本機種は、低価格で製造可能である。また単純な操縦システムによって、簡単に操縦方法を学ぶことができる。
性能
ICEエンジンを使っている数少ない氏族戦闘車両であるゾーリャは、同等機種よりも鈍足で、その最高時速はわずか時速65キロである。固定陣地で使われることを想定していることから、装甲配置が示しているように、速度が問題になることは少ない。車体前面と砲塔は、左右と背面の倍の装甲を詰んでいるが、装甲がフェロファイバーでなく通常型であり、20パーセントほど性能が劣る。だが、洗練されたECMスーツが敵の射撃管制、センサーシステムの性能を落とすことから、装甲の不足を補っている。
同トン数の他氏族車両と比べると、ゾーリャは戦車兵を必要とする。操縦手、砲手、指揮官が1名ずつである。しかしながら、職域が分かれていることから、戦車兵は大半のシステムを最小限の訓練で操作できる。固定式のハーネスと狭い視界スリットをのぞくと、操縦手の仕事は普通の地上車と大差ない。砲手(操縦手の背後)は砲塔と車両の武装を操作する。360度の視界ストリップを持つ砲手は、単純に兵器システムの十字線をターゲットにあわせて、射撃ボタンを押すだけでいい。指揮官(センサー、通信、電子戦兼用)もまたコンソールでターゲットを指定する。すると砲手用のスクリーンでそれが強調されるのである。
ゾーリャの主砲は40ミリ、LB-Xシリーズ、オートキャノンである。通常弾、散弾ともに射撃可能なこの兵器は、装甲と歩兵の双方に対して圧倒的な威力を発揮する。主砲の弾薬は40射分であり、ふたつの弾倉を持つ。たいていのゾーリャは、通常弾と散弾を半数ずつ積んでいる。10連長射程ミサイルパックが追加の火力を提供するが、弾薬が少ないことから、ランチャーの持続性と汎用性は制限されている。接続されたアルテミス火器管制システムは、目標に当たるミサイル数を増やすことになるが、1トン分の弾薬と引き替えに、この装置を取り外す氏族も存在する。
配備
すべての氏族がゾーリャを使用している。ブランドスピリット氏族とクラウドコブラ氏族が、最初に大量配備したが、ブラッドスピリット所属の多数がスターアダーとバーロックの吸収の神判に介入した際に破壊され、まだ補充されていない。ウルフ氏族は、最近、守備部隊を穴埋めするためにゾーリャを広く使用し始めた。その理由は、操縦を学ぶのが容易だからである。中心領域侵攻と大拒絶の後、軍が弱体化しているのを思い知らされたヴラッド・ワード氏族長は、戦車兵をゾーリャや他車両にあてがうため、階級の神判を通して非戦士階級の氏族人を徴募するという死に物狂いの一歩を踏み出したのである。
タイプ: ゾーリャ軽戦車 技術ベース: 氏族 移動: 無限軌道 重量: 35トン 戦闘価値: 562 装備重量 内部中枢: 3.5 エンジン: 140 10 タイプ: ICE 巡航時MP: 5 限界時MP: 8 放熱器: 0 0 操縦装置: 2 浮上装置: 0 補助動力: 0 砲塔: 1.5 装甲板: 56 3.5 装甲値 前面 15 右/左側面 9/9 背面 9 砲塔 14 武器・装備 配置 重量 LB5-X AC 砲塔 7 弾薬(LB5X)40 車体 2 LRM10 砲塔 2.5 アルテミスIV FCS 砲塔 1 弾薬(LRM)12 車体 1 ECMスーツ 車体 1
中心領域製バトルメック
セントリー SNT-04 SENTRY
重量: 40 トン シャーシ: ドゥウィニオン・ハイパーアクティブ3・エンドースティール パワープラント: ニッサン200 巡航速度: 54 キロメートル/時 最高速度: 86 キロメートル/時 ジャンプジェット: ハイルドコー・モデル12 ジャンプ能力: 150メートル 装甲板: スターシールドA 武装: パーティキル・ヘビーキャノン 1門 マグナ200P・小口径パルスレーザー 2門 スプレーブローニング・マシンガン 4門 ジッポー・フレーマー 1門 製造元: ロビンソン・スタンダード・バトルワークス 主要工場: ロビンソン 通信システム: アケルナルエレクトロニクス・HICS-15 照準・追尾システム: フェデレーテッドハンター・タイプ3
概要
侵攻の可能性を恐れた恒星連邦各境界域のリーダーたちは、ウォッチマン(ハンス・ダヴィオン国王の時代に設計された防衛用メック)よりも先進技術を使った新型メックを求めた。応じて、ヴィクター・シュタイナー=ダヴィオン国王は、ロビンソンのウォッチマン工場にセントリーを製造する新部門を追加した。
各惑星市民軍にセントリーを導入するのを容易にするため、すべての部品は交換可能となるようヴィクター国王は手配した。ウォッチマンのように、セントリーは、バーサーカーのジッポー・フレーマーから、旧式ヴァルカンのスプレーブローニング・マシンガンまで、できる限り他機種の余剰部品を使っている。パーティキル・ヘビーキャノンは、マンティコア重戦車をアップグレードした際の備蓄品であり、マグナ200P・小口径パルスレーザーはダート用の余剰物資だ。
性能
ウォッチマンと同じ重装甲と機動力を持つセントリーは、この前身となった機種と同じくらいタフである。セントリーはマシンガンの弾薬を守るためにCASEシステムもまた持つ。マシンガン4門と火炎放射器1門という印象的な武器を持つセントリーは対人戦闘にも向いている。この機種を侮るメック戦士は覚悟するべきである……PPCがかなりのパンチ力を与え、小口径パルスレーザーは、弾道兵器で歩兵を倒すのと同じくらい簡単にメックを破壊することができる。
配備
セントリーの第一生産分は、各境界域のあいだで平等に分割され、ドラコ境界域のサンドヴァル公爵を苛立たせた。ハンス・ダヴィオン国王はサンドヴァル公爵にウォッチマンの初期生産分を任せたが、ヴィクターはセントリーで同じことはせず、ドラコ連合の仇敵を優遇するのを拒否したのである。
タイプ: セントリー 技術ベース: 中心領域 重量: 40トン 戦闘価値: 1069 装備重量 内部中枢: エンドースティール 2 エンジン: 200 8.5 歩行: 5 走行: 8 ジャンプ: 5 放熱器: 10[20] 0 ジャイロ: 2 操縦機器: 3 装甲板: 136 8.5 内部中枢 装甲 頭部: 3 9 胴中央: 12 17 胴中央(背面): 6 左/右胴: 10 15 左/右胴(背面): 5 左/右腕: 6 12 左/右脚: 10 20 武器・装備 配置 装備欄数 重量 2 小口径パルスレーザー 右腕 2 5 4 マシンガン 左腕 4 2 PPC 左腕 3 7 弾薬(MG)200 左胴 1 1 CASE 左胴 1 .5 火炎放射器 頭部 1 1 ジャンプジェット 胴中央 1 .5 ジャンプジェット 左脚 2 1 ジャンプジェット 右脚 2 1
中心領域製バトルメック
ヴァイキング VKG-2F VIKING
重量: 90 トン シャーシ: GCタイプ1・エンドースティール パワープラント: GM270 巡航速度: 32 キロメートル/時 最高速度: 54 キロメートル/時 ジャンプジェット: なし ジャンプ能力: なし 装甲板: GCスラブ 武装: シグンガ・LRM-20ランチャー 2門 シグンガ・LRM-15ランチャー 2門 チスコンプ32小口径レーザー 2門 スプレーブローニング・マシンガン 4門 製造元: グルミウム・クリエーションズ 主要工場: グルミウム 通信システム: GCウェーブ12B 照準・追尾システム: GCマルチトラックシステム・タイプ6
概要
ヴァイキングはベイオウルフの直後にコムスターと自由ラサルハグ共和国によって共同生産された二番目のメックである。コムスターは、各種の部品やシステムを供給していた小企業、グルミウム・クリエーションズ社の工場を選んでアップグレードし、一大生産拠点へと変えた。自由ラサルハグ共和国ではオーディン製造に次ぐ二番手メーカーのグルミウム・クリエーションズは、将来の利益を見据え、コムスターと自由ラサルハグ共和国の機体いくつかを生産する契約を結んだ。
性能
コムスターの高官たちが旧式のボンバーディアに変わる新型火力支援バトルメックを要求すると、グルミウム社は喜んで受け入れた。グルミアム・クリエーションズはドラコ連合とのコネクションを使い、大量のシグンガ・ミサイルランチャーを購入する許可を得て、ランチャーを中心にシャーシと内部機構を作り上げた。グルミウム社の設計士たちは各ランチャーに多量の弾薬を用意し、命中精度を上げるために、アルテミスIV火力管制システムを取り付けた。副砲は小口径レーザー2門とマシンガン4門というちょっとした短距離用の組み合わせである。
生産業者に余裕がないことから、ヴァイキングはXLエンジンを使っておらず、速度はボンバーディアに比べると鈍足である。だが、グルミウム社の設計士たちはヴァイキングの重装甲とCASEシステムがパイロットたちにとって魅力的になることを願っている。
配備
ベイオウルフと同じように、生産されたヴァイキングの半数がコムスターに向かい、もう半分がラサルハグの王家軍である。これまでのところ、バイキングは王家軍の第3軽機兵隊とコムガードの第403師団でのみ見られる。
派生型
グルミウム社はヴァイキングの派生型を一種類生産し、第3軽機兵隊で人気となっている。実質的に新型であるこの普通でない派生型は、通常の武装をすべて外して、右腕に大口径パルスレーザー1門、左腕に中口径パルスレーザー3門を搭載している。右胴にガウスライフル1門を積み、左胴にLB 10-Xオートキャノン1門で、それぞれ弾薬は2トンずつである。2Gと名付けられたこの派生型は、CASEをそのまま使い、2トンの装甲、ガーディアンECM1基、放熱器2基を追加している。
タイプ: ヴァイキング 技術ベース: 中心領域 重量: 90トン 戦闘価値: 2079 装備重量 内部中枢: エンドースティール 4.5 エンジン: 270 14.5 歩行: 3 走行: 5 ジャンプ: 0 放熱器: 10[20] 0 ジャイロ: 2 操縦機器: 3 装甲板: 248 15.5 内部中枢 装甲 頭部: 3 9 胴中央: 29 33 胴中央(背面): 10 左/右胴: 19 31 左/右胴(背面): 7 左/右腕: 15 30 左/右脚: 19 30 武器・装備 配置 装備欄数 重量 LRM20 右腕 5 10 アルテミスIV FCS 右腕 1 1 LRM20 左腕 5 10 アルテミスIV FCS 右腕 1 1 LRM15 右胴 3 7 アルテミスIV FCS 右胴 1 1 小口径レーザー 右胴 1 .5 弾薬(LRM)12 右胴 2 2 弾薬(LRM)16 右胴 2 2 CASE 右胴 1 .5 LRM15 左胴 3 7 アルテミスIV FCS 左胴 1 1 小口径レーザー 左胴 1 .5 弾薬(LRM)12 左胴 2 2 弾薬(LRM)8 左胴 1 1 弾薬(MG)100 左胴 1 .5 CASE 左胴 1 .5 2 マシンガン 右脚 2 1 2 マシンガン 左脚 2 1
氏族バトルメック
コマンドゥIIC COMMANDO IIC
重量: 25 トン シャーシ: モデルML-225・エンドースティール パワープラント: 核融合150スタンダード 巡航速度: 65 キロメートル/時 最高速度: 97 キロメートル/時 ジャンプジェット: なし ジャンプ能力: なし 装甲板: フォージングOTR17b(CASE付) 武装: シリーズ2d長射程中口径レーザー 2門 パターンJ7・SRM6ランチャー 1門 SEPクラス・SRM4ランチャー 3門 製造元: マーシャル・ライト・アッセンブリー・ステーション 通信システム: ビルド1685/3タクティコム 照準・追尾システム: マーク11 IHADS
概要
長きにわたってライラ共和国の占有財産だったコマンドゥは、かつてシュタイナー家で最高の偵察メックであった。何十年も星間連盟はこの機種を手に入れようとし、ライラははねのけてきた。だが、アマリス反乱の際、ライラ家が中立でいるのに業を煮やした志願兵の手でこの貴重なメックが星間連盟に参入した。いわゆる忠誠派部隊に組織されたこれらの機体と、その他のライラ市民たちは、SLDFと肩を並べ、地球解放作戦で優秀な戦果を残したのだった。
歴史は正確な経緯を記録していないが、一定数のコマンドゥが第二エグゾダスを生き残って、ニコラス・ケレンスキーが組織した氏族軍の一部となった。偵察任務をこなしながら、大半の軽量級メックを容易に破壊する能力を賞賛されたコマンドゥは、スモークジャガー氏族、ゴリアテスコーピオン氏族によって多数が生産された。抜本的に軽量でかさばらない素材が登場するとゴリアテスコーピオン氏族はコマンドゥのくたびれた生産ラインをアップグレードし、この危険な偵察機にさらなる火力を提供した。
完成された機体はコマンドゥIICと名付けられ、ダグダとロッシェの窮屈で岩がちな初期の飛び地領で良い戦果を見せた。2872年、スコーピオンはこのメックを防備が薄いヘルズホース氏族のトカーシャ飛び地領に対する電撃的襲撃に用い、数で勝る防衛部隊を側面包囲して、撃破し、ホースの遺伝子遺産2つの使用権を勝ち取ったのである。より強力なオムニメックが登場して目立たなくなったことにより、2800年代後半、コマンドゥIICは大半の氏族で予備役扱いとなったのだった。
性能
ウルフ氏族侵攻時の戦闘報告は、コマンドゥIICの長所と短所に関して、興味深い見方を提供してくれる。IICは中心領域のコマンドゥに対して、2倍以上の武器と1.5倍の装甲を積んでいる。この格差は、氏族機の生存性が大きく向上し、また撃墜能力が遙かに高いことを表している。
だが、中心領域のエンジニアたちは、初期のコマンドゥにあった弾薬効率の問題を改善しており、それはコマンドゥIICの決定的な欠点であった。氏族製は連邦共和国製にある先進のストリーク、アルテミス技術を積んでおらず、補給から離れたところで活動すると、3門のSRM4は弾薬をすぐに使い果たしてしまうのである。この短所は、軽メックの大半を破壊するというコマンドゥIICの性能を損なってはおらず、アイスフェレットのような重量のある氏族機に挑戦することすら出来るのだった。
配備
スコーピオンの中ですら稀少なコマンドゥIICは、氏族宙域の外周部で海賊狩りを任されたフリーボーン兵士が乗ることがよくある。スコーピオンの戦士たちから「エレガントでない」ミサイル兵器が多すぎることを批判されているのだが、反応の良い操縦性については賞賛されている。最近、コマンドゥIIC数機が、スコーピオンの第33擲弾兵隊、通称シャーマンズ・ボクサーズで目撃されている。パイロットたちは、本機に「サッカー・パンチ(予想外の一発)」のあだ名を付けた。
タイプ: コマンドゥIIC 技術ベース: 氏族 重量: 25トン 戦闘価値: 978 装備重量 内部中枢: エンドースティール 1.5 エンジン: 150 5.5 歩行: 6 走行: 9 ジャンプ: 0 放熱器: 10[20] 0 ジャイロ: 2 操縦機器: 3 装甲板: 72 4.5 内部中枢 装甲 頭部: 3 9 胴中央: 8 10 胴中央(背面): 3 左/右胴: 6 8 左/右胴(背面): 2 左/右腕: 4 6 左/右脚: 6 9 武器・装備 配置 装備欄数 重量 2 ER中口径レーザー 左腕 2 6 SRM6 胴中央 1 1.5 弾薬(SRM)15 右胴 1 1 SRM4 右腕 1 1 SRM4 左胴 1 1 SRM4 右胴 1 1 弾薬(SRM)25 右胴 1 1
氏族バトルメック
パックハンター PACK HUNTER
重量: 30 トン シャーシ: タイプAR1・エンドースティール パワープラント: ライトフォース(スタンダード)210 巡航速度: 76 キロメートル/時 最高速度: 119 キロメートル/時 ジャンプジェット: リーパーモデル、L5 ジャンプ能力: 210メートル 装甲板: ロイヤル7・スタンダード 武装: リッパー・シリーズA1・長射程PPC 1門 製造元: WCサイト3 通信システム: K9通信システム 照準・追尾システム: ハンター(3)デディケーテッドTTS
概要
パックハンターは放浪ウルフ氏族が承認した妥協案であり、新たな本拠であるアークロイヤルで生産された最初のメックである。戦士たちの多くは、他氏族の注目を集めるようなフラッグシップ機を求め、重オムニメックの生産を提唱した。だが、オムニはすでに揃っていることに言及したフェラン・ケル氏族長は、丈夫ですぐに使える二線級マシンの生産に放浪ウルフの力を向けた。この決断によって、生産工場は欠陥のあるオムニメックを生産するというリスクを冒すことなく、新たな生産ラインを確認・修正することが可能になった。
エンドースティールのシャーシは、放浪ウルフがアークロイヤルに持ってきた宇宙の生産施設で作られた。通常型の複合装甲は、貿易協定の一環として氏族製のエンドースティールと引き換えにケルハウンドの生産施設から購入したものである。アークティックフォックスを見てわかる通り、ウルフとハウンドは関係がありそうな機種に似たような名前を選んでおり、さらなる共同生産を計画しているのではないかとの憶測がある。パックハンターはさらにケルハウンド製の通信システムも載せているが、放浪ウルフは適切な生産施設が造られ次第、氏族製に切り替えそうである。
性能
軽量高速趣味を見せたフェラン・ケル氏族長は、科学者たちに「高速だが噛み砕く。本物のパックハンター(群れで狩りをする獣)」を生み出すように指示した。30トンのパックハンターは、高機動と打撃力のある主砲によってこのゴールを達成した。
最高時速100キロメートル以上で素晴らしいジャンプ距離を持つパックハンターは、優れた側面機、前衛機である。偵察機向きの強力なセンサーユニットはないのだが、どのような状況においてもこの欠点を補うに足る性能を持っている。このメックは地形にかかわらず戦場のどこにでも顔を出し、価値ある戦術火力支援を提供する。
パックハンターの唯一の武器は、リッパーシリーズ長射程荷電粒子砲である。パンサーやウルフハウンドのような大型武器を1門載せている他の機種と同じように、パックハンターのERPPCは中重量級メックを躊躇させるほどの打撃力を持っている。フィールドテストの報告によると、2機のパックハンターは繰り返しダイアウルフを棒立ちにしたという。有利な機動力を使って、ダイアウルフに命中のチャンスがない遠距離を保ったのである。
もしパックハンターが弱点と呼べるものを持っているとしたら、巨大な兵器を積むために削られた最小限の装甲配置である。パックハンターの通常型エンジンと内蔵型放熱器は、このメックの耐久性を上げるのみである。最大限に機動力を発揮したら、照準は難しいものとなるだろう。
配備
パックハンターは3059年のスモークジャガー氏族との戦いでは、さほど実戦に参加しなかった。第1ウルフ打撃擲弾兵隊に追加された2個守備星隊(それぞれパックハンター2機ずつ)は、惑星アルベイロの足止め作戦で砲火に晒された。1機はジャイロを破壊されたが、他の3機は生き残り、2機の重オムニメック撃墜を記録した。
放浪ウルフ氏族は、生産が完了し次第、パックハンターを二線級部隊・駐屯部隊に配備している。若干数のパックハンターがケルハウンド連隊で目撃されている。試験・訓練目的であるか、あるいは放浪ウルフ氏族とケルハウンドのさらなる協力関係を示すものである。
タイプ: パックハンター 技術ベース: 氏族 重量: 30トン 戦闘価値: 1369 装備重量 内部中枢: エンドースティール 1.5 エンジン: 210 9 歩行: 7 走行: 11 ジャンプ: 7 放熱器: 10[20] 0 ジャイロ: 3 操縦機器: 3 装甲板: 64 4 内部中枢 装甲 頭部: 3 9 胴中央: 10 10 胴中央(背面): 3 左/右胴: 7 6 左/右胴(背面): 2 左/右腕: 5 6 左/右脚: 7 8 武器・装備 配置 装備欄数 重量 ER PPC 右胴 2 6 ジャンプジェット 胴中央 1 .5 ジャンプジェット 左脚 3 1.5 ジャンプジェット 右脚 3 1.5
氏族バトルメック
ハイランダーIIC HIGHLANDER IIC
重量: 90 トン シャーシ: SL-XT改造型 パワープラント: 270核融合スタンダード 巡航速度: 32 キロメートル/時 最高速度: 54 キロメートル/時 ジャンプジェット: プレンティスIIIA ジャンプ能力: 90メートル 装甲板: アルカディア・コンパウンド・デルタVII・フェロファイバー 武装: EMRG“キャプテン”シリーズ・ガウスライフル 1門 タイプXXVI “グレート・ボウ” LRM-20 ランチャー 1門 MPA-14 Mod. 12a ストリークSRM-6ランチャー 2門 シリーズPPS-VIII 中口径パルスレーザー 3門 製造元: アルカディア・バトルメック・プラントCM-T15 通信システム: C-XIIシリーズ B4 GDS 照準・追尾システム: C-12 Mk. III(アルテミスIV FCS)
概要
星間連盟時代で最も成功した機種のひとつ、ハイランダーは、数千機がアレクサンドル・ケレンスキーとエグゾダス艦隊と共に中心領域を旅立った。その大多数はブライアン・キャッシュにモスボールされたのだが、後に多くが生まれたばかりの氏族軍隊で使われた。各氏族が成長するごと、拡大する隊列を埋めるためにさらに多くの装備がキャッシュから持ってこられた。その中には由緒正しいハイランダーも含まれていたのである。
当初、ハイランダーは氏族軍の多くで機動強襲の大黒柱となった。氏族の新型機が登場してもなお、ハイランダーのような中心的なバトルメックは使われ続けた。もう1世紀以上、ハイランダーは生産されていないのだが、たまに若干数の機体が最古のブライアンキャッシュから出され、アップグレードされている。
性能
IICであるにも関わらず、このハイランダーは、2592年に原型機が生産されて以来、ほとんど変化がない。氏族の技術が進化するに従い、新しくて軽量な装備が、時代遅れの部品と交換された。結果、IIC型は元の構成を保ちながら、火力を大きく増している。このメックの打撃力はほぼ二倍となっており、4分間近く射撃し続けるに足る充分な弾薬を積んでいる。
新型ハイランダーIICのトライアルで、ちょっとした変更が必要なことがわかった。左腕にある二基目の短距離ミサイル・システムは、胴から腕を通って弾薬が供給される構造になっている。激しい戦闘の際、この供給機構でジャムが発生する……ミサイルがLRMランチャーの周囲をぎこちなく通っていくのだ。パイロットはメックを動かすことで詰まったミサイルを振り落とすことができるが、このやり方はいつもうまくいくとは限らない。あるケースでは、弾薬が爆発して壊滅的な被害を及ぼした。氏族の技術者たちは、LRMを右胴に移し、3門の中口径パルスレーザーを左胴に移すことで問題を解決した。
オーバーホールされて以降の200年間で、約1500機のハイランダーIICがアップグレードされるか新たに生産された。長年にわたって、機体の多くは破壊されるか、スクラップにされたが、いまだ数百機が残った15氏族の軍で現役である。氏族改修機でこの頑丈な機種ほど人気を得た機種はほぼない。
配備
すべての氏族がこのメックを二線級銀河隊に配備しているのだが、スターアダー氏族がバーロック氏族軍の吸収によって多数を配備している。一部のハイランダーはアダーの前線部隊で指揮機としての役割を果たしている。有名なのは、第5強襲星団隊と第73機士団である。
ブラッドスピリット氏族とウルフ氏族もまた、主に最近の損失を埋めるため、かなりのハイランダーを配備している。ブラッドスピリット氏族は、吸収戦争の際に戦場からフレームをいくつか回収した。一方、ウルフ氏族は数個星隊分を現役に戻すため、残ったブライアンキャッシュの一つを開けた。最近の情報によると、ウルフ竜機兵団は中心領域に来たときに数機のハイランダーを持ってきたという。
タイプ: ハイランダーIIC 技術ベース: 氏族 重量: 90トン 戦闘価値: 2979 装備重量 内部中枢: 9 エンジン: 270 14.5 歩行: 3 走行: 5 ジャンプ: 3 放熱器: 12[24] 2 ジャイロ: 3 操縦機器: 3 装甲板: 278 14.5 内部中枢 装甲 頭部: 3 9 胴中央: 29 40 胴中央(背面): 17 左/右胴: 19 28 左/右胴(背面): 10 左/右腕: 15 30 左/右脚: 19 38 武器・装備 配置 装備欄数 重量 ガウスライフル 右腕 6 12 2 ストリークSRM6 左腕 4 6 3 中口径パルスレーザー 左胴 3 6 弾薬(ガウス)24 右胴 3 3 LRM20 右胴 4 5 アルテミスIV FCS 右胴 1 1 弾薬(LRM)24 左胴 4 4 弾薬(SRM)15 左胴 1 1 ジャンプジェット 右胴 1 2 ジャンプジェット 左胴 1 2 ジャンプジェット 胴中央 1 2