テクニカルリードアウト:3058 アップグレード
『TRO:3058アップグレード』は、バトルアーマー、中心領域製メック、車両、氏族製メック、星間連盟製メックなど様々な地上用の機体を掲載したテクニカルリードアウトです。時代の設定は3070年。聖戦期の視点から旧『TRO:3058』の機体が紹介されています。
中心領域車両
バジャー無限軌道輸送車 BADGER TRACKED TRANSPORT
重量: 30 トン 移動: 無限軌道 パワープラント: 180 GM 核融合 巡航速度: 65 キロメートル/時 最高速度: 97 キロメートル/時 装甲板: プロテック6 武装: ポッドスペース5トン 製造元: ブラックウェル・コーポレーション 主要工場: アウトリーチ 通信システム: ダルバン・スターリンクII 照準・追尾システム: ガレット・フィブ
概要
バンディットとともに生産されているバジャー輸送車はシンプルなモジュラー装備を持ち、竜機兵団歩兵部隊の大黒柱となった。バジャーは竜機兵団基地ではなじみの存在で、歩兵を比較的快適に輸送するのみならず、竜機兵団が60年以上の歴史で駐屯してきた数多の世界の荒れた地形を通過して荷物と補給物資を運んできた。
ブラックウェル社は少数のバジャーを傭兵市場に出し、生産ラインを出る前に買い手がついた。3050年代はアウトリーチでの購入に八ヶ月待ちとなるのが普通であった。
ケストレルのように、ブラックウェル社の破壊でこの機種の未来は怪しいものとなっている。
性能
その軽武装、少ない弾薬量、軽装甲が故に、バジャーは攻勢で使われることは滅多にない。部隊の予備となることの多い本車はたいてい歩兵(広い内部で輸送可能)の支援を行う。非常に単純なモジュラー技術を使っていることから、竜機兵団内では十数種類の武装仕様が使われている。高度なPNPモジュールとスナップライト回路を使うバジャーはものの数時間で、ある仕様から別の仕様に変換出来る。
配備
バジャーは3051年のルシエンでの激しい戦闘後、竜機兵団の前線任務から離れた。熟考の末、竜機兵団とブラックウェルはこの多用途輸送車を傭兵市場に販売するという意欲的な明敏さを示した。以来、ブラックウェルは多額の利益をあげている。
著名な戦車兵
ホットボックス・ファイブ: リード・ラフネックス――ルーカス・リード隊長の傭兵部隊、リード・ブリューの一部――に配備された5両のバジャーは、実戦に参加したことのない歩兵中隊で使われている。もし実戦に放りこまれたら彼らが5秒と持たないことは、彼らも率直に認めている。中隊で使われている5両のバジャーはどんな種類の武器も搭載されていない。代わりにアイアンマン大尉は各バジャーを「機動パーティーマシン」に改装した。両側面に組み込まれたカスタムメイドの「展開式」パネルを使って、どんな場所でも即席の狂想曲に変えてしまう能力を持っているのだ。特大の冷蔵庫(もちろんリードビールが詰まっている)、機動エンタテインメントステーション、小さなステージ、ピザオーブンさえも搭載したこれらの「ホットボックス」(ラフネックスは「酒宴クルーザー」と呼んでいる)はただひとつの目的に使われている――リードの派手なパーティーを彼の行くところどこにでも持っていくのである。
ハルク: 強情なマシンである「ハルク」は、ブラックウェルの生産ラインで最初に作られたバジャーの一両である。エール・ヤードアーム(3050年代の半ば、オリエント軽機兵隊の国境襲撃で壊滅させられた小傭兵隊)に販売される前にすでに多彩な修理歴を持っていた本車は、3065年に回収チームに偶然発見されるまで戦場のジャンクとして横たわっていた。オークションでヘルムート・ハーミットのサンドクラブ隊に売却された再生バジャーは、現在、戦闘工兵隊の主力輸送車となっている。本機は三度にわたって現在の乗員たちの生命を救ってきた。そして工兵たちはこの輸送車にフラストレーションをためているにもかかわらず、敵を撃つことはなくやり過ごすのだった。
タイプ: バジャー無限軌道輸送車 技術ベース: 中心領域オムニ車両 移動: 無限軌道 重量: 30トン 戦闘価値: 334 装備重量 内部中枢: 3 エンジン: 180 10.5 タイプ: 核融合 巡航時MP: 5 限界時MP: 8 放熱器: 10 0 操縦装置: 1.5 浮上装置: 0 補助動力: 0 砲塔: 1 装甲板: 80 5 装甲値 前面 20 右/左側面 18/18 背面 16 砲塔 8 固定装備 武器 配置 重量 カーゴ(歩兵) 車体 4 基本仕様 3 中口径レーザー 砲塔 3 SRM2 前面 1 弾薬(SRM)50 車体 1 A仕様 2 SRM2 砲塔 3 SRM2 前面 1 弾薬(SRM)50 車体 1 戦闘価値: 222 B仕様 SRM4 砲塔 2 SRM4 前面 2 弾薬(SRM)25 車体 1 戦闘価値: 216 C仕様 LRM5 砲塔 2 LRM5 前面 2 弾薬(LRM)24 車体 1 戦闘価値: 235 D仕様 3 中口径レーザー 砲塔 3 小口径レーザー 右側面 .5 小口径レーザー 左側面 .5 放熱器 車体 1 戦闘価値: 325 E仕様 6 小口径レーザー 砲塔 3 小口径レーザー 前面 .5 小口径レーザー 右側面 .5 小口径レーザー 左側面 .5 小口径レーザー 背面 .5 戦闘価値: 219 F仕様 ER中口径レーザー 砲塔 1 ER小口径レーザー 砲塔 .5 追加カーゴ(歩兵) 車体 3.5 戦闘価値: 210
中心領域車両
レギュレーター・ホバークラフト REGULATOR HOVERTANK
重量: 45 トン 移動タイプ: ホバー パワープラント: GM170 巡航速度: 97 キロメートル/時 最高速度: 151 キロメートル/時 装甲板: ヘルスポント・ライト・フェロファイバー 武装: イノクマ・ガウスライフル 1門 製造元: アルディス工業 主要工場: ベテルギウス 通信システム: オルムステッド 照準・追尾システム: ヴァーチャトラックS1
概要
第四次継承権戦争で、(カペラ)大連邦国のバトルメック工場があまりに多く連邦共和国の手に落ちたことから、カペラ軍の設計士たちは有用な通常型車両を作ることに目を向けた。レギュレーターは彼らの見事な努力の結果である。
性能
巨大なガウスライフルで武装したこの高速で敏捷性の高いホバー戦車は、大半の目標を一、二発でぼろぼろにする能力を持つ。そのスピードと機動性でレギュレーターはバトルメックの背後に回ることが出来、最大限の戦果を残すためにその武器を弱い側面か背面に叩きこむべく訓練が行われる。
最新テクノロジーで作られた核融合搭載のレギュレーターは、フェロファイバーやここ数年で復活した技術を使った、カペラの設計のあかしである。高度なヴァーチャトラック目標捕捉システムは、バトルメックのシステムに匹敵し、同時に15の目標を捕捉可能で、砲手に360度の視界を与える。
配備
レギュレーターが最初に実戦参加したのはマーリック=リャオ攻勢の惑星チンタオだった。ここで一個小隊の重ホバー戦車が連邦共和国のメック3機を破壊し、部隊の次席指揮官に撤退を強いたのである。レギュレーターはカオス境界域と大連邦国=聖アイヴス内戦でその価値を実証した。ハセクの大連邦国侵攻に際して、レギュレーターはもう一度その価値を実証したのだった。
あらゆるCCAFの前線部隊、予備部隊はこの優秀な戦闘車両を1個小隊以上配備している。その性能と信頼性により、レギュレーターはCCAFで最高のホバー戦車であるとの称号を得ている。
派生型
あらゆる軍事技術と同じように、戦術ドクトリンはレギュレーターの用途を決める。そうはいっても、カペラのドクトリン変更を支援するため、レギュレーターは新型の工場製派生型と、有名な現地改修型を受け取った。
カペラがアローIVを広範囲に使っていることから、レギュレーターがミサイルのプラットフォームになるのは当然の選択だった。この派生型は直接射撃兵器を取り外し、レギュレーター向けに特別に設計されたダイ・ユー・フオ(ヘルファイア)アローIVシステムを搭載している。弾薬3トン分がこの武装システムに供給される。技術者たちは、速度と機動性が装甲の減少を補うものと信じて、アローIVランチャーを搭載するために装甲を減らした。
カペラ境界域がリャオ家に対する戦争を継続していた際、一機の野戦改修型が人気を得た。RAC5とターゲティングコンピュータ(両方とも戦場で回収されたダヴィオンの技術)を組み合わせ、恐るべき精度と火力を生み出したのである。弾薬誘爆に備えるためCASEが追加され、4トン分の弾薬を守る。伝説と人気は高まっているが、稼働する技術を戦場から回収するのは難しいことから、この野戦改修型は珍しいままである。
著名な戦車兵
デリック・エヴァンス上校: 王朝近衛機兵隊を率いるエヴァンスは、その地位により車両を選ぶ自由を与えられ、レギュレーターに乗ることを選んだ。連邦共和国内戦のあいだ、近衛隊はチェスタートンで自由カペラのブラックウィンド槍機兵隊と戦うために、メック1個大隊とエヴァンス指揮する装甲大隊を送り込んだ。ヘルズ・ブラックエースと組んだ2個カペラ部隊は自由カペラの部隊を待ち伏せした。
ブラックウィンド槍機兵隊が星系内に入ると、ヘルズ・ブラックエースが敵の前衛を迎撃し、降下船を惑星に上陸させた。エヴァンス大隊は近衛隊に統合され、槍機兵隊第3大隊と戦う強化部隊を形成した。エヴァンス上校の指揮小隊は側面部隊を率い、包囲された槍機兵隊を捕らえた。メックの間を、移動・突進しながら射撃したエヴァンスのレギュレーターは、動けなくなる前に、3両の戦車撃破と2機のメック撃破を記録した。槍機兵隊の援軍が戦友を救援するために到着し、近衛隊の大多数は破壊されることになった。
ハセクの戦争が始まった時期、第8シルティス機兵連隊RCTが惑星リャオに侵攻し、王朝近衛隊は正確さとプロフェッショナリズムを発揮した。数ヶ月の遅延行動をとったエヴァンスの部隊は側面攻撃の急先鋒に立ち、シルティス機兵連隊の戦線を崩壊させた。シーアン爆撃の一報がリャオに届くと、王朝近衛隊はかつてない怒りでそれに応じた。戦場の煙が晴れた時、シルティス機兵連隊は壊滅した部隊として惑星から撤退していたのだった。
王朝近衛隊は別の侵攻に備えるために再建された。このときの相手はワード・オブ・ブレイクである。もう一度、勇敢なるカペラ軽機兵隊は正面から敵にぶつかった。エヴァンスの部隊は近衛隊による逆襲の先端をなした。ブレイク派は王朝近衛隊に匹敵する熱狂的な怒りをもって戦い、エヴァンスと部下たちは数で勝る反撃に抵抗することとなった。デリック・エヴァンス上校は喜んで身を投げ出し、王朝近衛隊が再結集してブレイク市民軍を惑星から撤退させることが可能になったのだった。
タイプ: レギュレーター・ホバークラフト 技術ベース: 中心領域 移動タイプ: ホバー 重量: 45トン 戦闘価値: 954 装備重量 内部中枢: 4.5 エンジン: 215 9 タイプ: 核融合 巡航時MP: 9 限界時MP: 14 放熱器: 10 0 管制装置: 2.5 浮上装置: 4.5 補助動力: 0 砲塔: 1.5 装甲板: 108 6 装甲 前面 30 左/右側面 16/16 背面 16 砲塔 30 武器と弾薬 ガウスライフル 砲塔 15 弾薬(ガウス)50 車体 2
中心領域車両
バンディット・ホバークラフト BANDIT HOVERTANK
重量: 50 トン 移動タイプ: ホバー パワープラント: VOX215核融合 巡航速度: 97 キロメートル/時 最高速度: 151 キロメートル/時 装甲板: プロテック5 武装: ポッドスペース7トン 製造元: ブラックウェル・コーポレーション 主要工場: アウトリーチ 通信システム: ダルバン・スターリンクII 照準・追尾システム: ガレットE5a
概要
ウルフ竜機兵団は中心領域にあらわれてすぐ、ブラックウェル・コーポレーションと契約し、その次に駆動部・メックの部品を作る小規模な工場と契約し、自分たちのための車両3種類を独占生産した……ケストレルVTOL、バジャーAPC、バンディット・ホバークラフトである。竜機兵団は設計図を渡したのみならず、かなりの技術的支援を行い、ブラックウェルを拡大、改善した。こうして、この会社は車両を作り上げることが出来たのだった。3008年3月、傭兵隊とのコンタクトから1年余り後、ブラックウェルは最初のバンディットを引き渡した。
ケストレル、バジャーと同じく、バンディットの未来はブラックウェル・コーポレーションが破壊されたために不確かである。
性能
黄金世紀の旧氏族車両によく似たバンディットは竜機兵団で大活躍した。(バジャーと同じく)中心領域で最初のオムニ車両である本車は、素早く仕様変更可能で、きわめて多用途である。竜機兵団は主に7つの仕様を使っており、ある仕様は近距離火力に注視し、ある仕様は遠距離での戦闘に優れる。
配備
バンディットは竜機兵団で使われているAPCのうち約半分を占めている。大半は竜機兵団支援隊、本拠地防衛軍に配備されているが、一部は前線部隊で使われる。これまでバンディットは竜機兵団のみに販売されてきた。しかし、一定数のバンディットがAMCに所属するその他の傭兵隊で見られることから、竜機兵団はその制限を解放したようだ。加えて、竜機兵団は崩壊前の星間連盟に販売を行っていたと思われる。
派生型
オムニ車両としては珍しいことに、バンディットは氏族技術を使った二種類の派生型を持つ。両車ともひとつの例外をのぞいて、中心領域製と同じものである――フェロファイバー装甲を搭載しているのだ。浮いた2トン分を使って、これらのバンディットは大勢の歩兵と追加の武装を載せることが出来た。一機種目は通常の「C」型に似ており、砲塔にストリークSRM-6を2門載せている。二機種目は、ER大口径レーザーとSRM-2を砲塔に載せ、前面に固定式のSRM-2を取り付ける。奇妙なことにどちらもオムニ車両であるようには見えず、竜機兵団には限られた数しかない。また氏族の本拠地でもまれに目撃されている。
著名な戦車兵
ハロウィン・ブリッグス軍曹:ウェイン・ワコー大佐と反乱軍がハーレフに強襲をかけたとき、ウルフ竜機兵団の車長、ブリッグスとその小隊は訓練をしていたところだった。アウトリーチでの竜機兵団内戦を含め、十数の世界で戦ったブリッグスは、急いで戦闘の頂点にあったハーレフに戻り、出来る限りの火力を加えた。破壊された通りを駆け抜けた彼女は、反乱軍のメックを狙い撃ちにし、遭遇した敵のすべてを手当たり次第になぎ倒していった。
一ヶ月後、ブレイク派が軌道爆撃を仕掛けるまでに彼女の小隊は消滅していたが、14機のメック撃墜と50機近くの援護を達成したのである。以来、彼女は消息不明となっているが、噂によると、1両の部隊章をつけていないバンディットがアウトリーチの荒野をパトロールし、発見したブレイク派と生き残った反乱軍を抹殺しているのだとされる。
タイプ: バンディット・ホバークラフト 技術ベース: 中心領域 移動タイプ: ホバー 重量: 50トン 戦闘価値: 566 装備重量 内部中枢: 5 エンジン: 215 14.5 タイプ: 核融合 巡航時MP: 9 限界時MP: 14 放熱器: 10 0 管制装置: 2.5 浮上装置: 5 補助動力: 0 砲塔: 1 装甲板: 176 11 装甲 前面 42 左/右側面 40/40 背面 32 砲塔 22 固定装備 武器 配置 重量 カーゴ(歩兵) 車体 4 基本仕様 3 中口径レーザー 砲塔 3 マシンガン 前面 .5 弾薬(MG)100 車体 .5 2 SRM2 前面 2 弾薬(SRM)50 車体 1 A仕様 PPC 砲塔 7 戦闘価値: 539 B仕様 2 SRM4 砲塔 4 弾薬(SRM)25 車体 1 SRM2 前面 1 弾薬(SRM)50 車体 1 戦闘価値: 389 C仕様 2 SRM6 砲塔 6 弾薬(SRM)15 車体 1 戦闘価値: 428 D仕様 3 LRM15 砲塔 6 弾薬(SRM)24 車体 1 戦闘価値: 463 E仕様 LRM10 砲塔 5 弾薬(LRM)12 車体 1 中口径レーザー 前面 1 戦闘価値: 476 F仕様 大口径レーザー 砲塔 5 中口径レーザー 前面 1 放熱器 車体 1 戦闘価値: 526 G仕様 2 中口径レーザー 砲塔 2 6 小口径レーザー 前面 3 2 放熱器 車体 2 戦闘価値: 474 H仕様 ストリークSRM2 砲塔 1.5 弾薬(ストリーク)50 車体 1 ER中口径レーザー 砲塔 1 追加カーゴ(歩兵) 車体 4 戦闘価値: 366
中心領域車両
タイフーン都市強襲車 TYPHOON URBAN ASSAULT VEHICLE
重量: 70 トン 移動タイプ: 装輪 パワープラント: ブリーン 190 核融合 巡航速度: 32 キロメートル/時 最高速度: 54 キロメートル/時 装甲板: アークシールド・マキシIV・フェロファイバー 武装: ルクソール・ディヴァースター20・オートキャノン 1門 ホリー・ストリークSRMラック 4門 ハープーン6SRMラック 1門 スーテル・プレシジョン・ライン中口径パルスレーザー 2門 スーテル・プレシジョン・ライン小口径パルスレーザー 1門 製造元: ジャラスター・エアロスペース 主要工場: パンプール 通信システム: オムクロン1500 照準・追尾システム: ジェイラスター・タージトラック717 ビーグル・アクティブ・プローブ付き
概要
氏族侵攻後のこと、AFFCは激減した装甲連隊を補充する方法を必死に探し求めていた。ジャラスター・エアロスペース(人気が高いマンティコアの製造会社)がすぐに装輪型のデザインを提出した。しかし、官僚的な大騒ぎと、技術的な問題で、深刻な遅れが発生したのであった。ジャラスターのパンプール工場で全面的な生産が始まったのは3057年前半のことだった。
性能
低車高のタイフーンは、都市戦闘車両としての役割によくあっていた。主兵器はルクソール・ディヴァースター20シリーズオートキャノンである。車両を撃破する能力があり、当たり所がよければバトルメックすら撃破できる。さらに砲塔のハープーン6ミサイルシステムとホリーストリークランチャー2門、前面のストリークシステムシステム2門を誇っている。砲塔のスーテル・プレシジョン・ライン中口径パルスレーザー2門が、破滅的なタイフーンの近距離火力をさらに供給する。背面用の小口径パルスレーザーでタイフーンの武装は完成する。最後に、ビーグル・アクティブ・プローブで、タイフーンの搭乗員たちは、狭い都市と接近した戦闘状況でうまく敵を見つけることができる。
配備
タイフーンはゲレロ作戦と内戦の前哨戦で放火の洗礼を浴びた。これらの衝突は、ライラが連邦=共和国から離脱した後に起きたものである。当時、ダヴィオン近衛旅団専用だったタイフーンは、ティグレスやヘスペラス、そして後のジェイドファルコン占領域襲撃で真価を発揮した。それ以降、評価を高め、特に本来設計されていた都市部や狭い地域の活動ではそうだったのである。
恒星連邦でのみ生産されているのだが、タイフーンはAFFSとLAAFの両部隊にわたって見られる。なぜかというと、キャサリン・シュタイナー=ダヴィオンがニューアヴァロンで統治を行っていた時代があるからだ。だが、パンプールは連邦=共和国内戦の際、連合軍の手に渡り、タイフーンの生産は、連合部隊(特にカペラ境界域で戦っていたハセク公軍など)の戦力補充にまわされた。
派生型
この戦車がデビューしてから10年以上がたち、2種類の主要な派生型が受け入れられている。一つ目のものは工場改装版で、内戦の初期にパンプールが戦場になると明らかになったとき、急きょ生産に入った。重オートキャノン、SRMラック、小口径パルスレーザーを、2組のロータリーオートキャノン5と交換し、その一方で2門の小口径パルスレーザーをER中口径レーザーに取り替えている。わずか4トンしかないオートキャノンの弾薬がよく批判されたのだが、それにもかかわらず強力な火力があったために、このバージョンは搭乗員と戦車指揮官から高く人気を博したのである。
二つ目の派生型も同じく、二組の武器に焦点を合わせている。インペレーターLB10-Xオートキャノン2門である。4門のストリークランチャーと2門の新しいストリーク4ランチャーを交換し、ER小口径レーザー1門を後面の小口径パルスの位置に取り付け、ビーグル・アクティブ・プローブをC3スレイブモジュールと取り替えている。こうするために中口径パルスとSRM6ラックが代償となっている……といっても、オートキャノンと豊富な弾薬が、搭乗員の不平を最小限にしている。
著名な搭乗員
ジャッジャー"壊し屋"アンマン少佐:アンマン少佐は、連邦=共和国内戦が勃発したときには、第2アルビオン候補生隊の一候補生に過ぎなかった。部隊と共にパンプールへと運ばれた彼は、戦役の続く間、"サヴェージ・アミューズメント"を操縦した。その後、カトリーナ派をこの世界から追い出すことになる最後の攻撃で戦車長が死んだ。第2ケチ戦闘部隊へと転属された際、アンマンは戦車長となり、サヴェージ・アミューズメントを使い続けた。彼と戦車は、タイゲタ、最後にニューアヴァロンで活発な作戦行動を見る。激しい戦いで戦闘部隊の士官が大勢失われたあと、小隊指揮官、中隊指揮官と昇進したアンマンは、陽動を担当し、かなりのアークトゥルス防衛軍をアヴァロン・シティからおびき出したのである。現在、プレイアデス星団で、1個完全大隊を指揮している彼と戦闘部隊の仲間たちは、援軍がやってくるまでに、タウラスの抵抗をすべて殲滅できるだろうと考えている。
サンシャイン・リーガン技官:3068年、シリウス槍機兵隊が行ったスカイアへのいわれのない攻撃の結果、指揮官たちは優秀な人材を奪い合い、内戦で弱体化したLAAFの序列を埋めようとした。第4スカイア特戦隊で整備士の助手を務めていた一人、リーガン技官は強制的に特戦隊タイフーンの搭乗員にさせられた。彼女は操縦が下手で、射撃はもっと酷かったのだが、小隊の戦車を作戦可能な状態に保つことで短所を補ってあまりある活躍をした。各車の受けたダメージを合計すると、数度破壊されているのである。
タイプ: タイフーン都市強襲車 技術ベース: 中心領域 移動タイプ: 装輪 重量: 70トン 戦闘価値: 720 装備重量 内部中枢: 7 エンジン: 190 11.5 タイプ: 核融合 巡航時MP: 3 限界時MP: 5 放熱器: 10 0 管制装置: 3.5 浮上装置: 0 補助動力: 0 砲塔: 2.5 装甲板: 197 11 装甲 前面 43 左/右側面 40/40 背面 32 砲塔 22 武器 配置 重量 オートキャノン/20 砲塔 14 弾薬(AC)15 車体 3 2 ストリークSRM2 砲塔 3 弾薬(ストリーク) 車体 1 2 中口径パルスレーザー 砲塔 4 SRM6 砲塔 3 弾薬(SRM) 車体 1 ビーグル・アクティブ・プローブ 前面 1.5 小口径パルスレーザー 背面 1 2 ストリークSRM2 前面 3
中心領域バトルメック
カメレオン CLN-7V CHAMELEON
重量: 50 トン シャーシ: エンランTXS2A パワープラント: ヴィラー300 巡航速度: 67 キロメートル/時 最高速度: 96 キロメートル/時 ジャンプジェット: マクラウド・スペシャルズ ジャンプ能力: 180メートル 装甲板: シンプルプレート・マニュファクチュア・タイプM 武装: サイクロプスアイ大口径レーザー 1門 インテック中口径レーザー 2門 ディファイアンスB3S小口径レーザー 3門 スカッターガン・ライトマシンガン 2門 製造元: JBバトルメックス 主要工場: ストーフォース 通信システム: ジョレックス・システムス 照準・追尾システム: オプティサイト-12
概要
給与に見合った仕事をするほとんどすべてのメック戦士がカメレオンのことを覚えている。2500年に生産が始まったこの人気訓練用メックは、およそ数万機が作られてきた。生産ラインは不落のヘスペラスIIにあったので、カメレオンが継承権戦争で破壊されたその他数百機種のバトルメックと同じ運命をたどることはなかった。
3052年、中心領域王家は星間連盟以来なかった規模の新型機を生産するようになった。巨大な需要を満たすべく、ディファイアンスは、カメレオンのラインを閉じて、新型のナイトスカイ・バトルメックを生産すると発表した。
メック戦士の訓練がさらに必要になっていくとわかっていたライラのあるビジネスウーマンはJ.B.バトルメックでこの旧型機を生産する権利を買い取り、また各種団体に戦闘用派生型を販売する計画を立てた。3056年までに、カメレオンは生産が再開された。
性能
訓練を前提に設計を行ったディファイアンスは、養成校がパイロットに移動と熱管理の重要性を教えたがるだろうと計算していた。平凡な装甲と、扱いづらい火器放熱比率は、初心者のパイロットに無意味なアルファストライク以外の戦術を教え込むように設計されている。
この機種に180メートルのジャンプ能力と95キロメートル以上の最高速度を与えた設計士たちは、薄い装甲を失うのを避けるため戦闘中に移動し続けることがどれだけ有益かパイロットに気づかせることを望んだ。その武装は標準以下である。どの状況でも使える大口径レーザーと中口径レーザー2門、軽目標に対処するためのマシンガン、小口径レーザー群である。最高速で全部の兵器を撃つと、熱の発生はシャットダウンの危険をはらんだ莫大なものとなる。
パイロットに熱管理を教えるため、このメックには特殊なソフトウェアがインストールされている。起動直後からこのプログラムは現在の熱レベルをモニターし、一定のレベルの熱量を超えそうなときに自動的に兵器をシャットダウンし、パイロットの選択肢を減らす。優秀なパイロットはジャンプジェットを使い続けるよりも、高速を保ち続けるほうが、敵を激しく攻撃し続け、最高の武器を使えることに気づく。このプログラムは新人メック戦士には有用なのだが、より経験を積んだ者には腹立たしいもので、カメレオンが前線の戦場で使われるのを妨げている。
配備
中心領域と辺境にあるすべてのメック戦士養成校に(そして噂によると氏族本拠世界にも)少なくとも1機のカメレオンがある。実戦に出ることは少ないのだが、侵攻軍が養成校を破壊しようとした場合、カメレオンが戦場に駆り出されることはよくある。
しかしながら、二機種の派生型は、登場以来、戦場で大規模に見られるものとなっている。戦場に送られる各種の訓練部隊で使用されており、恒星連邦、ライラ同盟の候補生たちは、この弱そうに見えるバトルメックを効果的に使う。敵部隊はこのカメレオンをしばしば通常型と間違い、すぐにオーバーヒートするだろうことからそれほど脅威ではないと判断する。敵は次にカメレオンから500メートルのところでレーザー砲撃を受け驚くことになる。これは両陣営の機体が戦闘ソフトウェアをアップデートするまで何度か起きたことである。
派生型
戦闘型は発売以来、売り上げが低調であったが、内戦以来見通しは良いものとなっている。なぜなら、年長のメック戦士たちの多くが、最初に乗ったバトルメックの一機にノスタルジーを感じているからだ。
最初の派生型、7Wは装甲2トンを積むために小型の兵器を取り外している。大口径レーザーは長射程型にアップグレードされ、左腕の中口径レーザーはパルスレーザーに変わっている。熱の問題に対処するため高性能放熱器が搭載され、またJ.B.は熱管理ソフトウェアを無効化し、メック戦士たちが自由に戦場で活動できるようになっているが、もしパイロットが望むなら手動で元に戻すことが可能である。
二番目の派生型は支援型である。エンドースティールの代わりにエクストラライトエンジンが搭載され、すべての武装が3門の大口径レーザー(そのうち1門は長射程型)に交換されている。脆弱なフレームを守るために3.5トンが追加され、また高性能放熱器がこの7Zカメレオンが激しい戦闘に加わるのを可能としている。
タイプ: カメレオン 技術ベース: 中心領域 重量: 50トン 戦闘価値: 839 装備重量 内部中枢: 5 エンジン: 300 19 歩行: 6 走行: 9 ジャンプ: 6 放熱器: 10 0 ジャイロ: 3 操縦機器: 3 装甲板: 112 7 内部中枢 装甲 頭部: 3 9 胴中央: 16 18 胴中央(背面): 5 左/右胴: 12 12 左/右胴(背面): 4 左/右腕: 8 12 左/右脚: 12 12 武器・装備 配置 装備欄数 重量 大口径レーザー 右腕 2 5 中口径レーザー 右腕 1 1 中口径レーザー 左腕 1 1 2 小口径レーザー 右胴 2 1 小口径レーザー 左胴 1 .5 2 マシンガン 胴中央 2 1 弾薬(MG)100 左胴 1 .5 ジャンプジェット 左胴 1 .5 ジャンプジェット 右胴 1 .5 2 ジャンプジェット 左脚 2 1 2 ジャンプジェット 右脚 2 1
氏族オムニメック
ターキナ TURKINA
重量: 95 トン シャーシ: JFスタンダード パワープラント: 285JFエクストラライト 巡航速度: 32 キロメートル/時 最高速度: 54 キロメートル/時 ジャンプジェット: JFスタンダード3基 ジャンプ能力: 90メートル 装甲板: JFスタンダード 武装: 空きポッドスペース42トン 製造元: コンプレックスベータ、オリベッティウェポンズ 主要工場: アイアンホールド、ズデーテン 通信システム: JFインテグレーテッド 照準・追尾システム: シリーズJFIX/オリベッティ・ピンポイント・アドバンスド
概要
拒絶戦争後に配備された、鈍足で不格好な95トンのターキナはジェイドファルコンの主力強襲オムニメックである。本機はダイシと同じカテゴリにあるが、ファルコンの戦列の中ですぐダイシに取って代わった。
性能
モジュール式の機種にしては珍しく、ターキナは内臓式のジャンプジェットを搭載しており――普通は仕様ごとに搭載される――90メートルの跳躍が可能である。これはこの幅広くずんぐりした機種の劣った機動力を相殺しており、障害物を飛び越え、素早く移動するのを可能とする。この珍しい設計上の決断は、資源が逼迫している時に氏族内の兵站を単純化するのを助けるが、パイロットにも人気があると判明した。
重装甲で42トンのポッドスペースを持つターキナは、堅牢で恐るべきパンチ力を持つ。この仕様は、長距離火力支援、近距離の撃ち合い、都市戦を含む、幅広い役割と哲学を反映している。基本仕様の一部は弾薬と兵站線に依存するが、一部はツカイード戦役を悩ませた再補給の問題に対応することを目指している。
ターキナの工場は氏族宙域と中心領域の二カ所あり、それぞれの地元で作られる部品を使っているが、機能的に同一である。しかしながら、ズデーテン製は劣っているとの偏見がファルコンのトゥルーボーンの間で発生している。
配備
当初、ジェイドファルコンはターキナを独占しようとし、生産用の工場を確保しているが、ここ10年でこの機種は亡命ケレンスキーたちのあいだでゆっくりと広まりつつある。スモークジャガー氏族は若干数の機体を運用しており、この全てがSLDFの手に落ちる(現在はノヴァキャットが運用している)か、ジャガー領土を取り合った氏族たちの手に落ちた。クラウドコブラ、コヨーテ、ファイアマンドリルなどは、ファルコンとこの機種を取り引きし、他の氏族は氏族本拠地でエスカレートしている一連の衝突の戦利品として捕獲している。
著名なメック戦士
スターコマンダー・ジャン: フリーボーンの戦士であるジャンは、偏屈なファルコンには珍しく前線銀河隊に所属しているが、その手腕とカリスマ性の組み合わせは――そして拒絶戦争後の腕の立つ戦士の不足は――彼を大量流入した新兵たちに対する生まれついてのリーダーとした。ズデーテン製のターキナが彼の三連星隊に配備されたとき、トゥルーボーンの戦士たちが「劣った」機体に乗るのをためらったので、ジャンが使うことになった。彼はこの機体を効率的かつ致命的に操っている。
スターコーネル・ケイト: コベントリの血塗られた大量殺戮で「力を試された」時に若干16歳だったケイトは、その腕前と決意により昇進し、24歳でスターコーネルとなった。フリーボーンという立場であることからそれ以上の昇進が不可能なのだが、それにも関わらず、氏族長たちは彼女の腕と氏族に対する貢献を認め、氏族宙域製のターキナを与えている。
タイプ: ターキナ 技術ベース: 氏族オムニメック 重量: 95トン 戦闘価値: 2759 装備重量 内部中枢: 9.5 エンジン: 285 XL 8.5 歩行: 3 走行: 5 ジャンプ: 3 放熱器: 15[30] 5 ジャイロ: 3 操縦機器: 3 装甲板: 288 16 内部中枢 装甲 頭部: 3 9 胴中央: 30 45 胴中央(背面): 10 左/右胴: 20 30 左/右胴(背面): 10 左/右腕: 16 32 左/右脚: 20 40 重量・スペース配置 場所 固定装備 残りスペース 頭 なし 1 胴中央 1 ジャンプジェット 1 右胴 2 エンジン 5 1 ジャンプジェット 2 高性能放熱器 左胴 2 エンジン 5 1 ジャンプジェット 2 高性能放熱器 右腕 なし 8 左腕 なし 8 右脚 なし 2 左脚 なし 2 武器・装備 配置 装備欄数 重量 基本仕様 2 ER PPC 右腕 4 12 2 高性能放熱器 右腕 4 2 LRM15 右胴 2 3.5 弾薬(LRM)8 右胴 1 1 2 LB 5-X AC 左腕 8 14 弾薬(LB-X)40 左腕 2 2 LRM15 右胴 2 3.5 弾薬(LRM)16 右胴 2 2 高性能放熱器 右脚 2 1 高性能放熱器 左脚 2 1 A仕様 ガウスライフル 右腕 6 12 弾薬(ガウス)16 右腕 2 2 弾薬(LRM)6 右腕 1 1 LRM20 右胴 4 5 弾薬(LRM)6 右胴 1 1 ガウスライフル 左腕 6 12 弾薬(ガウス)16 左腕 2 2 弾薬(LRM)6 左腕 1 1 LRM20 左胴 4 5 弾薬(LRM)6 左胴 1 1 バトルバリュー:2,812 B仕様 2 ER大口径レーザー 右腕 2 8 高性能放熱器 右腕 2 1 照準コンピューター 右腕 6 6 ER中口径レーザー 右胴 1 1 2 高性能放熱器 右胴 4 2 2 大口径パルスレーザー 左腕 4 12 3 高性能放熱器 左腕 6 3 ER中口径レーザー 左胴 1 1 2 高性能放熱器 左胴 4 2 中口径パルスレーザー 頭部 1 2 中口径パルスレーザー 胴中央 1 2 高性能放熱器 右脚 2 1 高性能放熱器 左脚 2 1 バトルバリュー:3,043 C仕様 2 大口径パルスレーザー 右腕 4 12 高性能放熱器 右腕 2 1 ストリークSRM6 右胴 2 4.5 2 マシンガン 右胴 2 .5 弾薬(MG)100 右胴 1 .5 LB 20-X AC 左腕 9 12 弾薬(LB-X)5 左腕 1 1 2 中口径パルスレーザー 左胴 2 4 弾薬(LB-X)15 左胴 3 3 アクティブプローブ 頭部 1 1 弾薬(ストリーク)15 胴中央 1 1 A-ポッド 右脚 1 .5 火炎放射器 右脚 1 .5 A-ポッド 左脚 1 .5 火炎放射器 左脚 1 .5 バトルバリュー:2,464 D仕様 2 ATM12 右腕 10 14 弾薬(ATM)25 右胴 5 5 2 ATM12 左腕 10 14 弾薬(ATM)25 左胴 5 5 ER中口径レーザー 頭部 1 1 ER中口径レーザー 胴中央 1 1 高性能放熱器 右脚 2 1 高性能放熱器 左脚 2 1 バトルバリュー:2,840 H仕様 ヘビー中口径レーザー 右腕 2 1 高性能放熱器 右腕 2 1 照準コンピューター 右腕 6 6 ウルトラAC/10 右胴 4 10 弾薬(ウルトラ)10 右胴 1 1 2 ヘビー中口径レーザー 左腕 4 2 2 高性能放熱器 左腕 4 2 弾薬(ウルトラ)20 左腕 2 2 ウルトラAC/10 左胴 4 10 弾薬(ウルトラ)10 左胴 1 1 中口径パルスレーザー 頭部 1 2 中口径パルスレーザー 胴中央 1 2 高性能放熱器 右脚 2 1 高性能放熱器 左脚 2 1 バトルバリュー:2,481
星間連盟製バトルメック
スタースレイヤー STY-3C STARSLAYER
重量: 50 トン シャーシ: ソア4エンドースティール パワープラント: マグナ250 巡航速度: 54 キロメートル/時 最高速度: 86 キロメートル/時 ジャンプジェット: オーディーンズ・オウンモデル34z ジャンプ能力: 150メートル 装甲板: ノース34フェロファイバー(CASE付) 武装: ブレイズファイアシステム大口径レーザー 2門 ディファイアンスB3M中口径レーザー 2門 ターヘス4連短距離ミサイル 1門 ディファイアンスB4M小口径レーザー 1門 製造元: ブルーショットウェポンズ 主要工場: ロクスリー 通信システム: テックバトルコム 照準・追尾システム: ファイアスキャン(インダイレクトラック付)
概要
CRB-27 クラブは2719年に生産ラインを出始めたときには、SLDFの標準型中量級メックになる用意が出来ていた。しかしながら、2750年までに、実戦配備されたクラブは1000機以下であった。コサーラ造兵工廠は増産を約束したが、果たされることはなかった。2763年にSLDFの忍耐は尽き、兵器メーカー数社に代替の要求が送られた。ブルーショットウェポンズ社の革新的な機体が2765年に契約を獲得した。
皮肉にも、サウスフォーク工場で技術的な問題が発生し、2772年までSTC-2Cの大量生産は不可能となった。その年にSLDFはアマリスから地球帝国から世界を奪還する作戦を開始し、SLDFが「最新の」輸送情報を提供するまで、ブルーショットウェポンズはそれを発送遅延の言い訳としたようである。ライラの国家主席ロバート・シュタイナー2世は、この「通信ミス」に関係していたかもしれない。なぜかというと、ブルーショット社は辺境世界共和国の元惑星を「平定する」ライラの部隊にスタースレイヤーを送るのを躊躇しなかったようだからだ。
アマリス内戦終結後、SLDFは契約の不履行に関する多数の違約条項を使うことにより、起きたかもしれない混乱を取り除いた。SLDFの部隊は2781年にメックの通常出荷分を受け取り始めた。しかしながら、初期の出荷遅れとライラにSTC-2Cの倉庫があったことによって、エグゾダス後、ライラ王家軍は多数の機体を損害回復に使えたのだった。
性能
スタースレイヤーは多くの点でクラブより優れている。オーディーンズ・オウン・ジャンプジェットにより、スタースレイヤーはクラブが入れない地形でも活動可能となり、同時に襲撃機としてより有効となる。武装は似通っているが、近距離戦闘用に、二門目の中口径レーザーと高性能のターヘス4連が追加されている。弾薬の誘爆から機体を守るために、CASEが搭載されている。ブルーショットは通常型の内部中枢と核融合エンジンを使うことで、コストと生産時間を削減する一方、高性能放熱器を使って大きな火力を得ている。STC-2CはCRB-27よりも装甲が少ないのだが、クラブと同じくフェロファイバー装甲を搭載し、防護を高めている。ブルーショットはスタースレイヤーの生産を3056年に再開し、エンドースティールを使ってクラブ以上の装甲を持つSTC-3Cにアップグレードした。リッチヴェールから輸入されるファイアスキャン照準システム(通常、LRMとSRMの搭載機に使われる)は、当初、レーザー兵器を適切に扱えないかのように見えた。STC-3Cと3Dには新しいコンピューターモジュールが追加され、これらの問題を解消している。
配備
スタースレイヤーは今日に至るまで人気があり、LAAFの多くの部隊が消耗した戦列を埋めるために、この優秀な機種をしつこく要求している。万能機であることから、この機種は辺境、カオス境界域で活動している傭兵隊に人気がある一方、カノープス統一政体はわざわざ毎年追加のSTC-3Cを注文している。氏族前線の部隊は長射程のSTC-3Dを特に好んでいる。
派生型
初期型のSTC-2C型スタースレイヤーは継承権戦争以来、生産されていないが、近年、ブルーショットはエンドースティールの骨格と追加の装甲を備えた性能向上型STC-3Cの生産を再開した。ターヘス4連と大口径レーザーを取り外し、ERPPCを取り付けたSTC-3D型もまた供給されている。1基の放熱器が追加され、搭乗するメック戦士はこの発熱の大きい兵器を他のレーザー兵装と一緒に有効に使うことが出来る。同時に、背面のB4MレーザーはB3M中口径レーザーに換装されている。
著名なメック戦士
メック戦士・ジャニス"ジャスティス"エクスタイン: ソラリスVII中量級クラスの有望株であったジャスティスのキャリアは、八百長に関わったという根拠のない言い立てによって突如として終わった。夢を打ち砕かれた彼女はワード・オブ・ブレイクの中で慰めを見つけ、その後の3068年6月、ゲームワールド侵攻に参加した際に復讐の手段を手にした。アラードカップ・チャリティトーナメントに戦闘降下を行ったエクスタインとスタースレイヤーは、最初の交戦で2機の撃墜を記録し、以降、ソラリスVIIのストリートでよく見られる存在となっている。
メック戦士・ロバート・バルガス: ブラックストーン・ハイランダーズ(傭兵部隊)が所有するスタースレイヤーのうち1機を操縦するメック戦士バルガスは、低速の敵に忍びより、大口径レーザー、ERPPCで長距離攻撃することによって、そのキャリアを開始した。過去10年、このやり方で彼は7機の撃墜を記録している。惑星ラックを基盤に活動する海賊団は彼の首に賞金をかけている。
タイプ: スタースレイヤー 技術ベース: 中心領域 重量: 50トン 戦闘価値: 1294 装備重量 内部中枢: エンドースティール 2.5 エンジン: 250 12.5 歩行: 5 走行: 8 ジャンプ: 5 放熱器: 11[22] 1 ジャイロ: 3 操縦機器: 3 装甲板: 169 9.5 内部中枢 装甲 頭部: 3 9 胴中央: 16 26 胴中央(背面): 6 左/右胴: 12 19 左/右胴(背面): 5 左/右腕: 8 16 左/右脚: 12 24 武器・装備 配置 装備欄数 重量 大口径レーザー 右腕 2 5 大口径レーザー 右胴 2 5 SRM4 左胴 1 2 弾薬(AC)25 左胴 1 1 2 中口径レーザー 左胴 2 2 CASE 左胴 1 .5 小口径レーザー 頭部(背面) 1 .5 ジャンプジェット 胴中央 1 .5 ジャンプジェット 左胴 2 1 ジャンプジェット 右胴 2 1
星間連盟製バトルメック
エクスカリバー EXC-B2 EXCALIBUR
重量: 70 トン シャーシ: コービン1 パワープラント: フォード350XL 巡航速度: 54 キロメートル/時 最高速度: 86 キロメートル/時 ジャンプジェット: なし ジャンプ能力: なし 装甲板: プリバック9000(CASE付) 武装: グリザード・モデル200・ガウスライフル 1門 イングリッドシステムスLRM20ミサイルラック 1門 マクアーサー・アンチミサイルシステム 1門 製造元: ヤンキーウェポンシステムス、スコーベル・メックワークス、インディペンデンス工廠 主要工場: ニューアース、テラ、クエンティン 通信システム: フォーク203・コムセット 照準・追尾システム: KBCスターサイト・モデルQTA1
概要
2520年、ヤンキーウェポンシステムスがエクスカリバーを発表した後、この新型メックはSLDFに登場した。長距離火力を発揮すべく設計されたエクスカリバーは、強力なガウスライフルを右腕に伸ばし、剣を持っているかのような外観になっている。その名前は、中世の騎士と似ていることからついたものである。
性能
エクスカリバーは高出力なXLエンジンのおかげで、この重量クラスで最も高速なメックの一機となっている。グリザード・ガウスライフル(タフで精密な兵器)、LRM20ラックとアルテミスIV火器管制システムが、このメックの長距離兵装を構成する。
長距離火力支援メックとして、エクスカリバーは7.5トン分の装甲を積むのみである。エクスカリバーの軽装甲は、この機体を接近戦から遠ざけ、数回の命中の後で撤退を余儀なくさせている。専門家は軽装甲が重大な設計上の欠陥だとしている……ヤンキーウェポンスはエクスカリバーが接近戦を意図していないものとして批判に応じている。さらにメックのアンチミサイルシステムが殺到するミサイルに対する守りとなっているとも主張している。
再統合戦争での活躍により、エクスカリバーはその価値を証明した。エクスカリバーを装備した部隊は、他のメックと共に使用されたとき、他のSLDF重メック部隊と比べて高い撃墜率を持っているとの記録が残っている。
配備
コムガードは多数のエクスカリバーを展開し、ロンダ・イレギュラーズを含む多くの傭兵隊もまたこの機種を配備する。地球がワード・オブ・ブレイクの手に落ちた後、ブレイク諸師団はコムガード向けの機体を受け取った。
派生型
二種類の派生型――EXC-B2とEXC-C1――がつい最近まで使用されていた。ブレイクのアウトリーチ侵攻の際、新型が登場した。この仕様――EXC-D1――は原型機から抜本的に変化している。D1はRAC5、ER中口径レーザー2門、SRM6を装備する。伝えられるところによると、この派生型の射撃はきわめて精確なものであり、レベルII部隊の中で活躍しているという。諜報分析担当者は、照準コンピュータとC3iを装備していると信じている。このメックは重装甲で、重量軽減のためにエンドースティールを使用し、高性能放熱器を積んでいるとされる。よってこの機体は発熱を抑えられるだろう。
3067年半ばまでエクスカリバーの供給源を失っていたコムスターは、連合のインディペンデンス工廠との契約に署名した。コムガードとDCMSは独自の新型EXC-CSを配備している。この仕様はガウスライフルをロードライト軽ERPPCに交換し、アルテミス付きLRM20と3トン分の弾薬をそのままにしている。長距離武装を完成させるのは、4門のER中口径レーザーである。照準コンピュータは直接照準兵器を支援する。この派生型はエンドースティールを使用し、13.5トン分の装甲とCASEによって守られる。12基の高性能放熱器とTSMは、EXC-CSによって生み出される熱をコントロールするのを助ける。
著名なメック戦士
ニコル・ドールズ大尉:ブロードソード軍団の一員であった彼女はエクスカリバーEXC-D1を操縦していた。2個ブレイク師団による大規模なアウトリーチ攻撃の際に、彼女の部隊はウルフスパイダーズの背中を突き、ほぼ殲滅した。ドールズ大尉は竜機兵団メック4機の撃墜を記録し、その後、事態が抜き差しならないものとなり、アウトリーチを地獄にたたき落とした。
核攻撃と軌道爆撃が始まると、ドールズ大尉は離れるべきときだと決断した。彼女は残った中隊を率い、降下船の一隻を徴用して混乱から脱した。彼女は竜機兵団の生存者たちに対し、このような破壊に加わるつもりはなかったと語っているとされる。
コンラッド・ドブソン侍祭:ドブソン侍祭はツカイードの戦いの際にウォーハンマーを操縦していたのだが、ゴーストベアと戦った時にこの機体を失った。地球で負傷から回復した後に彼は新しいエクスカリバーを受け取った。ブレイク派の攻撃があった際に北アメリカに駐屯していた彼の部隊はゲリラ戦を行い、その後、撤退命令を受けて惑星を脱した。彼のメックはまたも撃墜されたのだった。
地球での傷から回復した後、ドブソンは二機目のエクスカリバーを受け取り、サーペント機動部隊の一員としてスモークジャガーの殲滅に参加した。ハントレス強襲の際、ドブソンはエクスカリバーを使って多数のジャガーメックを撃墜した。ドブソンと彼のメックは連邦共和国内戦まで生き抜いた。
ジェイドファルコン侵攻の際に彼の幸運は尽き果て、彼は再びメックを失った。戦後、コムガードは彼に最高の名誉勲章を与えた。彼は新しいEXC-CSを受け取り、ツカイードに駐屯していた。ドブソン侍祭は、ブレイク派が軌道爆撃でこの惑星を叩いた後、MIA(行方不明)となっている。
タイプ: エクスカリバー 技術ベース: 中心領域 重量: 70トン 戦闘価値: 1361 装備重量 内部中枢: 7 エンジン: 350XL 15 歩行: 5 走行: 8 ジャンプ: 0 放熱器: 11 1 ジャイロ: 4 操縦機器: 3 装甲板: 120 7.5 内部中枢 装甲 頭部: 3 9 胴中央: 22 16 胴中央(背面): 5 左/右胴: 15 14 左/右胴(背面): 5 左/右腕: 11 13 左/右脚: 15 13 武器・装備 配置 装備欄数 重量 ガウスライフル 右腕 7 15 弾薬(ガウス)16 右胴 2 2 LRM20 左胴 5 10 アルテミスIV FCS 左胴 1 1 弾薬(LRM)12 左胴 2 2 アンチミサイルシステム 胴中央 1 .5 弾薬(AMS)12 胴中央 1 1 CASE 左胴 1 .5 CASE 右胴 1 .5