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作成:2004/10/05
作成:2006/11/25

ソラリスVII Solaris VII



 メックによる格闘「ゲーム」が行われている惑星です。傭兵紹介所もあり、メックウォリアーRPGの舞台にふさわしいでしょう。






惑星名: ソラリス
恒星型: K1V
星系内位置: 7番惑星(12惑星中)
水割合: 80パーセント
重力: 通常
平均気温: 25°C
ジャンプポイントからの行程: 5日
補給ステーション: ゼニス点、ナディール点
コムスター施設: A
座標: X = -123.36 Y = -7.04
(地球からの光年)



概要: OVERVIEW

 ソラリスVIIは星系内にある12の惑星のうちで最も大きい。探検によって、星系の他の世界は居住に適してないことがわかった。第四惑星は、大規模な鉱石の採掘地点となっている(が、利益は限られたものだ)。

 地球サイズで水が豊富なソラリスは、大きなふたつの大陸(グレイランドとイコータス)がある。このうち片方だけに多くの人が住んでいる。およそ地球の北アメリカ大陸くらいのグレイランドには、川(巨大で、浅瀬、幅広く、ゆるやかな)が流れている。北部の広大なタイガが、中央では針葉樹の森に取って代わり、南部では草原が広がっている。グレイランドの中心(ソラリスシティが位置する)の気候は、湿度が高く、気温が低い。短い春の季節には、数週間、警報のような光がもたらされる。それから再び雨が降る。メック・ゲームがないと、ソラリスシティは確実に陰気な場所になるだろう。

 グレイランドの他の場所は比較的快適である。多くの貴族たちが、南部の海岸沿いに夏の別荘を構える。この地域では、降雨は稀で、涼しい風が暑い気候をやわらげるのだった。グレイランド中央の各地には、林業を支えるのに充分な広大な森がある。だが、このような地域社会があったとしても、メック・ゲームがいまだ重要な産業なのである。

 ソラリスのもうひとつの大陸イコータスは、それほど耕作に適していない。沿岸漁業と採掘業に携わる少数の人々が住むだけのイコータスは、惑星の「未開のフロンティア」なのである。



歴史: HISTORY

 シュタイナー=マーリック国境に位置する主要な土地であるにもかかわらず、ソラリスVIIの歴史は比較的平和なものだ。元々、自由世界同盟の惑星だったソラリスは、第一次継承権戦争でライラの手に落ち、それから第二次継承権戦争に自由世界の略奪行為によって、手ひどく痛めつけられた。2928年、マーリックの襲撃によってソラリスシティのメック修理施設がいくらか損害を負ったのだが、4年後、シュタイナー軍は自由世界の侵攻を完全に撃破した。

 バトルメック・コンテストは、惑星全体の経済の基礎になっているほどの主要な産業である。ソラリスの歴史のほとんど初期から続いている。ソラリスVIIを新型メックの実験場に使った企業役員たちは、それがある日剣闘士めいた悪夢のような戦いに変わり果てるとは想像できたはずもないだろう。



3058年アップデート 3058 Update

 3057年に、マーリック軍とリャオ軍がサーナ境界域に侵攻すると、カトリーナ=シュタイナー・ダヴィオンはライラ同盟の結成を通告し、ライラは侵攻に対して中立であると宣言した。そしてライラ軍の部隊を連邦=共和国(境界域)から呼び戻したのである。この行動に伴って、ソラリスVIIの所有権は、連邦=共和国から新生ライラ同盟に移った。

 だが、ライラ=自由世界国境に沿った多くの世界は、自由世界同盟の攻勢に対しヴィクター国王の軍を使えなくなってしまったのである。彼らはトーマス・マーリックの約束(第四次継承権戦争の国境より領土を拡張しないというもの)を信用せず、マーリックの攻撃の兆候があれば、国家主席=国王の側に簡単に寝返ってしまうかもしれない。

 そのあいだも、ソラリスでの生活はそれほど変わらなかった。名高いメック・ゲームはあたかも何も変化がなかったかのように続いた。惑星の所有権が移ったときも、たいしてスケジュールの遅れはなかった。





ソラリスでのスタート Starting on Solaris

 ソラリスの世界での真の目的は、富と名声を得ることである。目的がこのようにあいまいなので、達成する様々な方法がある。もし適正な技術を持っていれば、財産と栄光を勝ち取るのに生命を賭けずに済むかもしれないが、誰もこの世界では真に安全ではいられない。陰謀がルールで、死は文字通りゲームなのだ。

 だが、破産の呼び水になる場所もある。その最も著名な例は、ギャンブルネットワーク(ゲームの一部)だ。破滅を避けるため、以下のような仕事につくのがベストである。

メック戦士 ― ソラリスの戦士のひとり
技術者(テック) ― 修理と回収担当
マネージャー ― ステイブル、組合、企業の管理をする
その他 ― ソラリスの影の部分

メック戦士:
 ソラリスにおいてメック戦士には二つの選択肢がある。すなわち、フリーランスになるかステイブル(チーム)で仕事を得るかである。ステイブルに入るのが、群を抜いて容易な選択肢だ……といっても、試合を受けるために、メック戦士の独立と自由を相当に制限してしまうのだが。
 フリーランスでいることは新人メック戦士にとってはほぼ不可能である。新参者はメックを持ってないという単純な事実があるからだ。だが、ステイブルや組合(co-op)からの助けがないこの選択肢は、充分な富と名声を得る支援となる。
 どちらのコースにもリスクがないわけでないのだが、新たなメック戦士がソラリスで名をあげるのは難しいにもかかわらず、彼らはヴァルハラかHr66で晴れ舞台に立つのを望んでいるのである。

後援者探し
 ほとんどのメック戦士は、ソラリスで後援者(たいていは有名なメックステイブルのトップ)の支援を必要とする。そして仕事を探すのが常だった。いったん見込みのある雇用主が見つかったら、接触し、交渉せねばならない。

技術者(テック)
 メック戦士がマシンで常に戦っているのと同じように、テックは、マンモスマシンをゲームに出し続けられるよう、常に修理と整備の仕事を行う。メック戦士のような名声と富は欠けているが、こういった仕事はソラリスで生き残るのに必要かつ基本的なことなのである。

マネージャー
 多くの企業、組合、ステイブルはすべて、一人かそれ以上の人物によってマネジメントされている。その人物は設立したオーナーかもしれないし、そうでないかもしれない。充分な金と支援があるなら、メック戦士はそういった評判のいい企業を買い取ることができる。企業の株式を得るのは、企業の一部を所有することだ。それが金を生み出せば、利益の分け前にあずかれる。
 投票権の多数を占めるのに充分な株式を手に入れるのは、企業の所有権を持つことと考えられ、ひとりの人間がすべての決定権を持つことになるかもしれない。そうでない場合、株主は決定が下る前に指名した最高経営責任者(CEO)と会合を持つ。
 株式はそれぞれ価値を持ち、日々、需要と供給によって値動きする。たいていは企業の成功と比例している。だが、真実とは反対のいかがわしい理由も存在する。

その他
 ソラリスに人が住んでいる限り、儲けを得るさらに多くの方策が考え出されるのは間違いない。商品やサービスの売買は極めて合法的なものである。だが、法の縛りを受けずに商売を行えば、高い利益が待っている……もし当局(闇商人や無慈悲な暗殺者、ヤクザ、テロリストと戦い続けている)に対してあえて自分の技術を試す気があるならの話である。


重量別クラス

 ソラリスのゲームは、比較的公正な戦闘を設定するために、重量別に別れている。これらのクラスは以下のようなものだ。

1 - 外骨格 Exoskeleton
2 - 軽量級 Light
3 - 中量級 Medium
4 - 重量級 Heavy
5 - 強襲級 Assault
6 - 無差別級 Unlimited


ソラリスのスラング Solaris VII Slang

 どんな言語でも、現代の出来事と技術に沿って、新しい言葉が作られ、古い言葉に新しい意味が加えられる。メック戦士のゲームは、ソラリスにおいて特に多くのスラング(隠語)を産み出した。


アローヘッド(矢じり):航空宇宙パイロット
ブラッドピット:小さく目立たない闘技場。たいていはソラリスシティの外にある
デッドゾーン:八方ふさがり。これを人で表すと、愚かということ
離婚法廷:連邦=共和国のこと。現在のシュタイナー家とダヴィオン家の関係を参照のこと
DOA:明らかに不利なメック戦士
農民:「トラクター」のパイロット(以下参照)
フラッカー:多目的に使える悪口
周辺人:外界から来た者、つまり主要5大国家以外に住む者
ゴースト:継承国家、犯罪組織、企業の秘密工作員
グレムリン:犯罪組織で働いている悪党
ヘッドハンター:対戦相手を殺すのが好きなメック戦士を指す侮蔑語
ヒリーズ:ブラックヒルズ地区から来たダヴィオン人
ヒットマン:敵を傷つけたり殺すのを楽しむメック戦士。最初の有名なメックチャンピオンである“ヒットマン”ハーシュより。
びっくり箱:遮蔽からジャンプして敵を撃ち下ろすのを好むメック戦士
ニーヴル:無鉄砲であるか、栄光に餓えているメック戦士、不必要なリスクを取る
カゲロウ:上級の試合に進むには早すぎる若いメック戦士、破れるか忘れ去られるだけである
メックバニー:メック戦士と関わるのを好むファンをさした幾分侮蔑的な用語。男と女の双方が存在し、ワナビー(熱烈なファン)として知られる。
ノーヒッター:退屈な試合、特にどちらかの命中打がなかった試合
覗き屋:メックゲームを見に来たが賭はしない者
ピンボールマシーン:特に派手に、あるいは広範囲に改造されたバトルメック
ピンボールウィザード:メックに精通しているテック。単純に「ウィザード」
ラキット:メックをオーバーヒートさせること。とくに勝利を得るため一か八かの全開射撃をした場合。また、限界まで何かを酷使すること
ネズミ:ブラックヒルズとキャセイのスラムの住人
ローマ人:シレジア人。ローマ闘魂シュタイナースタジアムに居住
外科医:格安のメック修理工
漁り屋:壊れたバトルメックを扱うスクラップ商人
スクラップ屋:モンテネグロ人。破壊されたビルの破片と金属片が散らばる一帯に居住
シートフィルター:下級のメック戦士、試合のカードを組むため緊急に集められた連中
スピナー:奇抜な動きと機動を行う派手なメック戦士。たいていは軽量級メックパイロット
スプリッター:傭兵隊や他の仕事を探すため、アリーナで孤独に戦っているメック戦士
タイミー:全盛期を過ぎたメック戦士。「ゾンビ」参照
トイレットペーパー:ソラリスの臨時紙幣
トラクター:CGR-1A1チャージャーのような価値がないかバランスの悪いメック
チャージャー腫瘍:上流階級のソラリス人。「良性腫瘍」は死んだ上流階級のソラリス人だとする界隈もある
醜い:危険な、特に暴力的なメック戦闘
ヴァンパイア:メックブローカー
ウィザード:特に成功したか、能力を持った技術者。ピンボールウィザードを参照
レンチ戦士:バトルメック技術者
ゾンビ:戦い続ける、燃えつきたか、ダメになったメック戦士(おそらくアリーナで殺されることを望んでいる)。「タイミー」参照









ソラリスVIIのステイブル STABLES OF SOLARIS VII



バンシーズ・ステイブル BANSHEES STABLES

 3049年に創設され、カラマズー・リーチに拠点を置くバンシーズは、ツカイードの停戦後、除隊した氏族戦経験者が溢れたおかげで、劇的に成長した。これら戦士の大半は、連邦=共和国出身者と氏族前線で雇用されていた傭兵隊員で、その他にはラサルハグ共和国からの難民がいた。それからの数年間、バンシーズは氏族戦脱走兵の避難地になっていると言われていた(3054年、戦士の一人が連邦=共和国に逮捕されたことから言われるようになった)にもかかわらず、アリーナで確固たる名声を築き上げていった。様々な小闘技場で、見事な勝利を重ねてきたこのステイブルは、メイン・サーキットに参加し、3057年、3059年、3062年、3066年のグランドトーナメントではトップ50にメック戦士を送り込みすらした。バンシーズは論争を呼ぶような評判を維持している――ライバルのステイブルとよく喧嘩になる――のだが、ソラリス・スペクテイター紙に3066年の最有望株であと評価されている。

著名な人員

 バンシーズ・ステイブルマスターのバートン・ロスロックは、ライオン・シティ・ステイブルでの長い研修のあとで、単なるビジネスチャンスとしてベンチャーを始めた。だが、スターメック戦士であった息子カーモンの死が、彼をハンツメン・ステイブルへの敵討ち寸前にまで走らせた。彼の個人的な宿恨――バンシーズの全員が共有している――は、10年以上に渡って荒れ狂っている。

 ビヨルン・ファン・カンペン(武器取り扱い責任者にして戦術教官)は、レイス・ステイブルとの戦いで負傷した。現在、このラサルハグ人の古参兵がメックを操縦できるのは、右手と交換した義手タイプIIIのおかげである。

戦術とスタイル

 3055年の前半に、ハンツメンとのタッグチームマッチで、ステイブルマスター・ロスロックの息子が死んで以来、バンシーズ・ステイブルはほとんど復讐ばかりを念頭に置いている。ブラッケン・スワンプの周囲にある丘陵地帯での頻繁な演習と、ハンツメンの戦術への対抗を主眼においていることが、バンシーズに高低差のある地形、荒れ地での決闘に強みを与えている。

バンシー・ステイブル
ステイブル・マスター:バートン・ロスロック
帰属:シュタイナー/ラサルハグ
配色/記章:青/黒。赤い円の上に邪悪なハチ、突き出たレーザー(針)を前方に向けている
メック:13機
メック戦士:19人
契約金:30パーセント、毎月700コムスタービル
ステイブル経験/評価:古参兵/B-




ブラックライオンズ協同組合 BLACK LIONS COOPERATIVE

 モンテネグロに居を構えるブラックライオンズは、もっともよく知られ、もしかしたらソラリスでもっとも長く続いてきた協同組合かも知れない――並はずれた実績を築いている。ライオンズの会員はほとんどが自由世界同盟の各地方出身である。官僚的になったソラリスゲーム委員会に失望した、モンテネグロセクターのメック戦士たちが3035年に設立したライオンズは、結束したメック戦士たちの純然たる独立の意志によって、ステイブル・システムに打ち勝ち、犯罪組織の脅威に打ち勝ち、ライバル協同組合の捕食にすら打ち勝った。他の多くの協同組合のように、ライオンズは入会候補者を後援し、それから2/3の投票で承認することによって、新規会員を選択する。協同組合の意志決定は投票で行われ、勝ち取った資源と賞金はメック戦士に分配される。毎年、この協同組合は議長を一人選び出す。議長は組合のリーダーになり、日常業務を行う。

著名な人員

 "ギャングバスター"グイード・アクバル(現在のブラックライオンズ議長)は、仲間たちと同じく、自由を愛し、鉄の意志を持ち、ドラマチックを演出するメック戦士である。このニックネームは、八百長試合に「失敗」した後、モンテネグロのイーストサイドでレッド・コブラ・トライアドの殺し屋三名と争いになったことから来ている。現在でもマークされているアクバルは、殺し屋を心配するより、協同組合が借金をしないことに気を払っているようである。

戦術とスタイル

 連携したステイブルというより、個々のメック戦士の集まりであるブラックライオンズの戦術は、アリーナに送り込んだ戦士によって変わる。この戦術は彼らを特に予測不能で危険な存在にする。

ブラックライオン協同組合
ステイブル・マスター:グイード・アクバル
帰属:自由世界同盟
配色/記章:黒/紫、紫の円上の黒いライオンの頭、目が燃えさかっている
メック:25機
メック戦士:31名
契約金:28パーセント、入会金1500コムスタービル
ステイブル経験/評価:一般兵/C+




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