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作成:2008/08/10
更新:2010/11/12

ルビンスキー反逆隊 Rubinsky's Renegades



 フィールドマニュアルに載ってる傭兵団の中でもっとも小規模(メック6機)な部隊です。もうひとつ、特筆すべき特徴は、技術傭兵隊バトルマジックによる特殊な重改造メックを使っていることでしょう。
 部隊指揮官、マクソフィリア・ルビンスキー大尉の父親は、優秀な傭兵連隊であるルビンスキー軽機隊を運営しています。







ルビンスキー反逆隊 3059

 この部隊の起源となったのは、ドラコ連合に雇われていた傭兵中隊、グローバー重近衛隊である。3057年の3月に、重近衛隊はブラウントンからスモークジャガー氏族への襲撃を仕掛けた。古参兵のグローバー・アンダーソンは、新隊員の忠告を無視して、スモークジャガーの2連星隊が待ち伏せする場所にまっすぐ突っ込んでしまった。アンダーソンは集中砲撃を命じるという大きなミスを犯した。これによって、氏族の戦士たちは通常の交戦規定(1対1で戦う)から解放されたのである。アンダーソンのサイクロプスが最初のターゲットとなり、氏族の集中射撃で破壊された。

 副隊長が怖じ気づくと、マクソフィリア・ルビンスキー(大尉に警告を発した人物)が部隊の指揮を引き継いだ。すでに戦略的撤退の用意をしていた彼女は、部隊を率いて、アイアンキャスト山脈のより防御的な丘に陣地をとった。続いて起きた戦いは接近戦となり、氏族の技術的優位をうち消して、重近衛隊が氏族を撃破するのを可能とした。撤退できたスモークジャガーは半数のみだった。その後、ルビンスキーは接近戦を学んで、戦術を磨いていき、半個中隊に訓練して、スモークジャガーへの襲撃を幾度となく成功させたのだった。

竜機兵団評価値: B-


士官
 マクソフィリア・ルビンスキー大尉は、父が指揮する傭兵連隊、ルビンスキー軽機兵隊で訓練を受けた。彼女は旧チコノフ地区の小規模なメック戦士養成校に入り、第4ダヴィオン近衛隊で任期を勤め、それから軽機兵隊に戻った。父と対立したマクソフィリアは連隊を離れ、グローバー重近衛隊での仕事を見つけた。この衝突は家族の問題だとルビンスキーは言っているが、ひとつの疑問を生み出してしまっている。マクソフィリアと兄のタマス、どちらが軽機兵隊を継ぐのか? 両者は傑出したメック戦士だが、最近のマクソフィリアは生まれつきのリーダーシップに加え、戦術、戦略の大きな才能を見せている。

戦術
 反逆隊は接近戦を専門としている。深い森や山のような狭い地形での戦闘を好むが、開けた地形でも近接戦闘を行うことができる。部隊は格闘戦に加え、奇襲、待ち伏せ戦術に精通している。

技術・輸送支援
 メック戦士が少人数の技術支援員を手伝う反逆隊は、整備に必要な支援の60%をカバーしている。だが、それでも氏族製装備の維持は難しく、よく氏族製の戦利品をDCMSに売却し、中心領域の先進装備、現金を手に入れる。部隊は完全な中隊に拡大するだけの大量の装備を備蓄している。
 前指揮官の死後、反逆隊は重近衛隊からユニオン級降下船を引き継いだ。船名をザ・ハイブ(ハチの巣)に変えている。


ルビンスキー反逆隊
強化小隊/古参兵/信頼できる
指揮官: マクソフィリア・ルビンスキー大尉
 この傭兵部隊はメック6機からなる強化小隊、あるいは半中隊である。ルビンスキーはもう半中隊を増強したいと考えているが、アウトリーチに行って新兵の補充が出来ない限り、これは望み薄である。
 この部隊は重量級、中量級バトルメックで構成される。1機を除き、すべてが3050年以前の設計だが、先進技術による大規模な改造と、およそ20トンのサルベージした氏族技術が、この小部隊のアップグレード率を40%としている。くわえて、近ごろ反逆隊は傭兵部隊バトルマジックからマシンを改造する申し出を受けた。ルビンスキー大尉のライフルマン(接近戦用にジャンプジェット、中口径レーザー、放熱器を搭載済みだった)は、バトルマジックの達人的テックによるさらなる改造を受けた。いま、彼女のライフルマンは、至近距離で強襲級バトルメックに対抗できる力を持つ。部隊の他のバトルメックにも、似たような目を引く改造が施されている。LRMランチャーの代わりにSRMパックとハチェットを取り付けられたアーチャー、PPCの代わりにMASCとマシンガン12門を取り付けたスコーピオンなどである。






ルビンスキー反逆隊 3067 RUBINSKY’S RENEGADES: UP CLOSE AND PERSONAL

 マクソフィリア・ルビンスキーは、3057年にスモークジャガーの二連星隊を撃破して部隊を始めて以降、小規模部隊ルビンスキー反逆隊の成功した指揮官であり続けてきた。中心領域が数的優勢でしか氏族に勝つ望みがなかった時代のこと、この功績は受けた尊敬よりもさらに多くに値しただろう。この戦いは部隊(グローバー重近衛傭兵隊の生き残り)をバトルメックたった6機の戦力にまでした。不幸なことに、ルビンスキーは、回収品をすべてクリタ家に引き渡すという故グローバー・アンダーソン前指揮官の結んだ契約に縛られていた。使命に身を捧げたルビンスキー大尉は、バードドッグ作戦までの時間を、接近戦用の改造と訓練に費やした。これは反逆隊をバードドッグにふさわしい部隊とした。ハイナーで彼らは第2〈光の剣〉が到着するまで、第3ジャガー機士団を悩ませるのに成功した。バードドッグ作戦によってルビンスキーの部隊はわずかオムニメック2機にまで減ってしまったが、資金と回収品により、一年以内に戦力回復出来たのだった。

 それ以降、反逆隊は主にカオス境界域での目標襲撃を実行した。彼らの小規模さは、そのような活動にふさわしいものだったのである。損耗はかなりのものだったが、これまでのところルビンスキー大尉は毎回戦力の再建にかなりのスピードで成功している。これを可能としたのが、ルビンスキーが強く要求した、有利な損失補償と高い回収権である。

 ルビンスキー反逆隊は新たな契約を中断し、ガラテアで休息と修理を行っている。さしあたり、反逆隊のメック戦士の数名は、地元のデュエルサーキットによく参加している。

 反逆隊のバトルメックは、活動する地形にあった塗装を使っている。部隊の徽章は鋼に輝く機械製のスズメバチで、メックの左大腿部に描かれる。

竜機兵団評価値: B


士官
 厳格でぶっきらぼうなルビンスキー大尉は、部下に多大な注意を払う。部隊の損耗率を考えるとそれは表に出にくいが、ルビンスキーは独特のスタイルの危険性についてほとんど気を払っておらず、メック戦士たちは率直に従うのだった。彼らとその指揮官は、独立性に多大な価値を感じており、疎遠になった父(ルビンスキー軽機隊指揮官)が毎年要請しているにもかかわらず、父の部隊に入ることはありそうにない。


戦術
 反逆隊は勝ち目があろうとなかろうと接近戦を行い、数の多い敵に対して積極果敢に攻めかかり、力ずくで乗り切ることで知られている――いつも決まって重大な損害を出すのであるが。たとえ小さな戦力でも、敵の戦線後方に入った時や、同数の敵とぶつかったときは、多大な驚異を与えられるということを彼らは学びとっており、それを実行する。


支援
 完全に別部隊となっているのだが、軽機隊と反逆隊は3063年から技術者交換プログラムを開始し、軽機隊の技術者が戦時下で活動する経験を得るのと同時に、反逆隊は常にほぼ完全な支援を受けている。


ルビンスキー反逆隊
半個中隊/古参兵/信頼できる
指揮官: マクソフィリア・ルビンスキー大尉
 ローテクバトルメック1機とオムニメック2機だけを持つ反逆隊は、きわめて装備が良い。ルビンスキーはたいていハイテクの回収品を売り払い、メンテ不足で駄目にするのを避けるが、交換プログラムによって品揃えの選択肢が増えている。メックの大半は反逆隊の好む戦闘スタイルに合致させるため大幅にカスタマイズされている。






ルビンスキー反逆隊 3071

 現在、反逆隊は仕事を請け負っておらず、ガラテアにいる。しかし、たまに姿を消して、損傷を受けて戻ってくることから(また高額の修理費用を楽に払っていることから)、ライラ同盟との契約下で秘密強奪任務についているものと考えられている。強行襲撃、電撃的な強奪(スマッシュアンドグラブ)を得意とする彼らの短期任務報酬額は中心領域で最高ランクのものだ。ガラテアに滞在している間、隊員たちは闘技場でメック戦闘を行い、新戦術と装備を試している。

竜機兵団評価値: A













コーサコフ・コサック機兵隊 3059 Khorsakov's Cossacks

 コーサコフ・コサック機兵隊は、カペラ国内の惑星チコノフで生まれたメック戦士とパイロットの連隊として始まった。噂によると、連隊の司令官ニコライ・コーサコフは、第四次継承権戦争勃発前に、シーアンでロマーノ・リャオと多くの時を過ごしたという。実際のところは、チェン・シャングがシーアンに到着する前にロマーノが抱えていた多くの恋人のうちのひとりでないかと、情報筋は推測している。

 シャングの来訪後、コーサコフはチコノフで多くの時間を過ごし、彼の傭兵連隊はアースワークス社に雇われ、そのバトルメック製造施設を守っていた。3028年、ダヴィオン家の軍がこの世界を攻撃し、対カペラ大連邦国戦の初期にチコノフ陥落は決定づけられた。

 圧倒的なダヴィオン軍がリャオの防衛部隊と交戦すると、コサック機兵隊はアースワークスの敷地に残り、中立を維持した。戦闘が終わったとき、チコノフの支配権はダヴィオンの手に握られていた。侵攻のあいだ、コサック機兵隊が中立を維持したことを評価して、新たな統治者は惑星上でコサック機兵隊がアースワークスに雇われ続けることを許した。

 コーサコフの決断が、目の前にあったコサック機兵隊壊滅の危機を救ったのであるが、コーサコフと連隊はロマーノ・リャオの怒りを買ったのである。彼女は、傭兵たちが動かなかったのを、個人的な復讐だったと見ていた。数週間後、怒りはコーサコフとコサック機兵隊士官数名への爆弾攻撃となって現れた。コーサコフは顔と腕に大やけどを負いながらも逃げ出したが、士官たちと彼らの家族は爆風で死んでいった。ロマーノ・リャオは爆弾事件へのいかなる関与も否定したのであるが、コサック機兵隊は彼女への疑いを隠そうともせず、いつの日か復讐するという血の宣言を誓った。その誓いを果たせないままロマーノが死んでいったとき、彼らは憎しみをロマーノの息子で後継者のサン・ツーへと向けた。


司令
 ニコライ・コーサコフは3055年に引退したのだが、トマーノ・リャオと自由カペラ運動について話し合っているようである。この会談の内容については何も明らかになっていない。

 ミハイル・コーサコフ(ニコライとかつての連絡士官の息子)が現在、部隊を率い、父と同じくサン・ツー・リャオへの憎しみを持ち続けている。聖アイヴスのキャンダス・リャオに仕えることを最初に持ち出したのは彼である。この任務はサン・ツーが軍事行動に出たときには部隊を最高のポジションに置くことになるだろう。


現有戦力と組織
 コサック機兵隊はこの30年で2個連隊に増強されたが、古いやり方にしがみつき、他の傭兵隊が使っているような独立指揮部隊を使っていない。しかし、指揮部隊がないことは、彼らの戦闘能力を殺いでないようである。聖アイヴス槍機兵隊との演習で、彼らは聖アイヴスの古参兵と同等の力を証明しているのである。一般に彼らは「信頼できる」兵士たちとされている……カペラ軍と戦う時は、「熱狂的」になる。

 コサック機兵隊はチコノフで生産されたバトルメックに特別な感情を抱いている。チコノフ近辺、、聖アイヴス協定で作られたバトルメックがその次である。シーアン、カペラ、その他の大連邦国支持の世界で作られたメックは避けている。


支援
 アースワークスと強い関係を持っていた間、コサック機兵隊はアースワークスとの契約下で大規模な技術支援を維持することが出来た。連隊のテックが不要な時は、アースワークスがリースしたのである。これらの技術者の大半が部隊と共に聖アイヴスへと行き、支援率は90パーセントとなっている。

 部隊が長い間、企業保安隊をしていたにしては、コサックは大規模な輸送隊を組むのに成功している。部隊のオーバーロード6隻がコサック全隊を輸送する。部隊はまた、2隻の古いインベーダー級航宙艦を保有し、6隻の降下船すべてを輸送可能である。






第1コーサコフ・コサック機兵隊

 ジェイドファルコンがトレルI を攻撃したその時、コサック機兵隊はコベントリメタルワークスの守備任務でコベントリに向かっているところだった。彼らは2年間、コベントリに残りメタルワークスを守った――その後、ツカイードの停戦が結ばれると、コサック機兵隊はチコノフに戻り、アースワークスでの駐屯契約を遂行した。

 3054年の後半、カペラ軍と戦うちチャンスを増やすために、ミハイル・コーサコフは父を説き伏せ、聖アイヴス協定の契約を受理させた。それから一年後の3056年、彼らは協定内での任務を再開し、それ以来、滞在し続けている。

竜機兵団評価値: A+


士官
 ナタリア・ヘストロイ中尉は、連隊最高の偵察隊として知られる第2大隊軽小隊を指揮している。彼女はミハイル・コーサコフとロマンチックな関係にあり、それを利用して昇進を避け、小隊に残っている。


戦術
 ミハイル・コーサコフは優秀な戦術家であるが、主導権を取るというより相手の戦術に対応してしまうことが多い。攻勢に出る際は、部隊の大部分を正面から敵に突っ込ませる。これまでのところ、第1コサックの重量と、火力集中の巧みな利用が、このような戦術を成功させている。

 第1コサックは開けた地形での戦いに特化している。彼らは常に動き続け、前線に出たり入ったりする。これらの戦術は敵のバランスを崩し続け、コサックのバトルメックに対して集中攻撃するのを不可能とする。

 ヘストロイ中尉はバトルメックを深い森に入れて隠したり、小さな丘の影に隠れる能力を持つ。敵の部隊はそのエリアに彼女がいるとわかるかもしれないが、頭上から降ってくるスパイダーを見るだけになるだろう。この潜伏・伏兵の繰り返しは、敵の最もプロフェッショナルな戦士たちですらいらだたせる。小隊を率いる際にも、彼女はこの戦略を用い、怪しまない敵にとっては、この小部隊が非常に危険となる。


第1コーサコフ・コサック機兵隊
連隊/古参兵/信頼できる
指揮官/第1大隊: ミハイル・コーサコフ大佐
副指揮官/第2大隊: ディミトリ・ブレジェンエフ中佐
第1中隊、第2小隊: ナタリア・ヘストロイ中尉
第3大隊: ボリス・パンチェンコ少佐
 第1コサックは重量級連隊であると考えられているが、強襲級、重量級、軽量級を同数配備する。第2大隊は連隊の最軽量部隊で、一方、第1大隊は強襲級マシンの完全2個中隊を持つ。連隊の30パーセントがアップグレードされている。

 トゥルー・フライト
航空大隊/古参兵/信頼できる
航空隊長:シモーネ・プラット少佐
 トゥルー・フライトの重戦闘機18機は、多くの場合、正面から交戦を行い、経験の乏しいパイロットたちの勇気をくじく。大隊の気圏戦闘機は20パーセントがアップグレード済みと考えられ、アロー、ダート、シリング航空中隊に分かれる。各航空中隊は、その名と同じ武器を持ったコサックの記章を使っている。






第2コーサコフ・コサック機兵隊

 60歳でAFFCを退役したグレガー・ルビンスキー大尉は、自分がまだまだ戦えると感じていた。3035年に故郷のチコノフに帰ると、彼はルビンスキー軽機隊の中核となる大隊をくみ上げた。ルビンスキーが集めたのは、元アースワークス社の守備隊を退役、セミリタイアしたメック戦士たちだったのだが、全員がバトルメックを持っていた。ティグレス、ニューヘッセンからの新兵を加え、ルビンスキーは第2大隊を組みあげた。自身を大佐に昇進させたルビンスキーは、アースワークス社と最初の契約の交渉を行った。

 3038年、コサック機兵隊が休養・修理のためチコノフに戻ってくると、彼らは、自分たちによく似た伝統と戦闘スタイルを持つ優秀な古参兵部隊を見て驚くことになる。この新傭兵部隊に感銘を受けた、ニコライ・コーサコフはルビンスキーに話を持ちかけた。一ヶ月後、ルビンスキー軽機隊は正式にコサック機兵隊の部隊編成表の一部となったのだった。取引の一環として、ニコライはコサックの予算を使い、ルビンスキー連隊を完全な戦力とした。

竜機兵団評価値: B+


士官
 3046年にグレガー・ルビンスキー大佐は心筋梗塞で死亡した。最期の時まで、彼は活動的にして幸福な男であり、古参メック戦士であり、軽機隊に入ってくる新隊員を鍛える優秀な訓練教官だった。

 ルビンスキーの死後、息子のマルコが部隊の指揮を引き継ぎ、軽機隊を恐れられる野戦部隊として研ぎ澄ませ続けた。旧隊員たちの死により、部隊の経験評価値は一般兵に近いところまで落ちてしまったが、マルコは新コサックを精力的に訓練し、なんとか古参兵の部隊評価値を保っている。近年、マルコは28歳の息子、タマスを教育し、部隊の指揮をとらせようとしている。マルコは健康なのだが、一番下の娘が父と衝突して第2コサックを離れ、他の小規模傭兵隊に行ってしまったことが、彼の引退を早めるかもしれないと多くは見ている。もし必要なら、タマスの準備が出来たとコーサコフが考えるその日まで、レイモンド・リ・トラン中佐が部隊を引き継ぐことになるだろう。

 タマス・ルビンスキーは独立指揮部隊の採用について主張しており、第2コサックに装甲部隊を付属させることについて声を上げている。これまでのところ、彼の提案に耳を傾ける者はないが、最近行われたシミュレーター戦闘――軽機隊の突撃・側面攻撃を先導した高速装甲部隊が効果的であることを証明した――でいくらかの注意を引いている。


戦術
 第2コサック機兵隊は、バトルメックの速度を活かせる開けたスペースを好む。彼らは正面を急襲し、どちらかの側面に展開する。それから正面急襲、側面展開を繰り返す。こういった古式の騎兵戦術は戦闘で有効だと証明された。高速なマシンの正面突撃は敵を威嚇し、後方のマシンは強力な火力支援をもたらすのである。

 第1大隊の第2中隊は密集し調整された強襲を得意とし、中隊長の(タマス)ルビンスキー大尉はタイミングと移動のこつをつかんでいる。敵戦線の後方にあらわれた中隊は、未熟な部隊をかき乱すことで知られている。


第2コーサコフ・コサック機兵隊
連隊/古参兵/信頼できる
指揮官/第1大隊: マルコ・ルビンスキー大佐
第2中隊: タマス・ルビンスキー大尉
第2大隊: ピェトル・ボルツ少佐
副指揮官/第3大隊: レイモンド・リ・トラン中佐
 第2コサックは中量級連隊である。各種軽量級、中量級バトルメックと少数の重量級、1個小隊の強襲級を持つ。連隊で好まれるのは、重装甲のマシンより、高速な重武装のバトルメックである。部隊のバトルメックは、30%がアップグレードされ、そのほとんどが長射程の破壊力が高い兵器を積んでいる。

 ブレスキン・ペガサス
2個航空中隊/エリート/信頼できる
航空隊長:スタニスラス・ブレスキン少佐
 ハンマー航空中隊とシックル航空中隊は両方とも、中量級戦闘機で構成される。ブレスキン少佐はパイロットのえり好みが激しく、部隊を完全航空大隊戦力にする妨げになっている。だが、戦闘機のうち40%がアップグレードされ、数の少なさを補っている。航空中隊の記章は、ハンマー、シックルを持った、羽の生えた馬に乗るコサックである。






コーサコフ・コサック機兵隊 3067 KHORSAKOV'S COSSACKS: DEBT OF BLOOD

 このチコノフ生まれのメック戦士とパイロットで作られた連隊は、第四次継承権戦争が終わったその日から、リャオ家への変わらぬ深い憎しみを持ち続けている。コーサコフ・コサック機兵隊は3054年、聖アイヴス協定と契約し、カペラ=聖アイヴス戦争の間、忠勤に励んだ。戦後、コサック機兵隊は、姉妹連隊のルビンスキー軽機隊と袂を分かち、キャンダス・リャオ女公との契約から離れた。すぐに恒星連邦との契約をもったコサック機兵隊は、連邦共和国内戦の最中、ベルに到着し、紛争が続くあいだそこに残り、大連邦国への報復の機会をうかがった。カペラは聖アイヴスとの戦争中に残虐行為を犯していたのである。

 現在、軽機隊とは離れているのだが、コサック機兵隊は古いやり方に執着している。彼らは他の大規模な傭兵団が使っているような指揮小隊を採用していないが、それは戦闘能力を減退させていないように見える。だが、彼らのカペラ大連邦国に対する態度は極端なものである。通常、この連隊は、「信頼できる」に分類されるが、カペラ軍と戦う任務では「狂信的」となる。

 一般に、コサック機兵隊の配備するバトルメックは、チコノフでの創設を反映したものである。部隊は、グランドタイタン、ジャッカルなどこの世界で作られた機種を偏愛する。ヘリオンのような聖アイヴス製メックも部隊内にあるが、カペラ製の機種を購入、配備することはないだろう。

竜機兵団評価値: B


支援
 アースワークス社との最初の契約で、傭兵隊は必要がない時に技術者をこの企業に貸す協定を結び、幅広い支援基盤を確立した。これらテックの大半は、聖アイヴス協定の際、部隊に同行し、現在の支援率90%に貢献している。

 企業保安軍として永年勤めていたのだが、コーサコフ・コサック機兵隊はかなり見事な輸送隊を組むのに成功している。3隻のオーバーロード級降下船と1隻のインベーダー級は、全部隊を一度に移動させるのに充分な輸送力を持つ。


士官
 セルゲイ・クリボクラソフ中佐は、つい最近、コサック第2大隊の指揮についた。最年少28歳のクリボクラソフ中佐は、年功と戦場での勇敢さではなく、組織力と戦略家としての才能によって、この地位についた。


戦術
 コサック機兵隊は敵の部隊に先手を取らせて(主導権を取らせるのではなく)、それに対応する戦術を採る傾向がある。連隊が戦闘に加わる時、部隊の大部分は敵に突撃し、集中砲火と重量を使って成功を目指す一方、敵を惑わせ続けるために、絶えず移動し、部隊を前線で交替させるのである。


コーサコフ・コサック機兵隊
連隊/古参兵/信頼できる
指揮官/第1大隊: ミハイル・コーサコフ大佐
副指揮官/第2大隊: セルゲイ・クリボクラソフ中佐
第3大隊: ボリス・パンチェンコ少佐
 第1コサック機兵隊は重量級連隊とされているが、強襲級、重量級、軽量級を同数配備している。第2大隊は連隊で最軽量の部隊で、第1大隊は強襲級マシンの2個完全中隊を持つ。連隊のアップグレード率は30%である。

 トゥルー・フライト
航空大隊/古参兵/信頼できる
航空隊長:シモーネ・プラット少佐
 フライトの重戦闘機18機はしばしば正面から攻撃を仕掛け、経験に乏しいパイロットたちの士気を崩壊させる。航空大隊の戦闘機は20%のアップグレードとされ、アロー、ダート、シリング航空中隊に分かれる。各航空中隊は、その名となっている武器を振り上げたコサック兵の記章を使っている。






コーサコフ・コサック機兵隊 3071 

 ハセク公の対カペラ作戦"ソヴリン・ジャスティス"に参加。ネクロモ奪取を補佐したが、その後、カペラ戦艦の軌道爆撃を受け、全滅した。













ルビンスキー軽機隊 3067 RUBINSKY’S LIGHT HORSE: GREGOR’S LEGACY

 グレガー・ルビンスキー大尉(元AFFC)は、3035年、故郷のチコノフと近隣のティグレス、ニューヘッセンから、退役・セミリタイアした古参メック戦士たちを集めて、軽機隊を結成した。彼らはアースワークス社の保安隊の一部を務め、その後の3038年、コーサコフ・コサック機兵隊に加わった。この二者は、似たような戦闘スタイルと、ロマーノ・リャオへの憎しみを併合させ、その結果、完全な合致を見たのである。ちょうど一ヶ月後、コサックスは聖アイヴス協定と契約した。両部隊はサン=ツー・リャオに対しても似たような動きを見せ、25年にわたって、聖アイヴス協定に残ったのだった。

 3040年、軽機隊がインディケスにいた時期に、第2カペラ予備機兵隊がセレス金属と新工場を破壊すべく上陸した。第2予備機兵隊が民間人の死傷者を無視してむりやり首都に押し入ろうとしたその時、傭兵隊はシュー・イン谷でカペラとの交戦を始めた。軽機隊は騎兵突撃で反撃し、最後にはカペラを追い払ったのだが、セレスの工場が無事だった一方で、数千の民間人が死んだのだった。

 マルコ・ルビンスキー(キャンダス・リャオ女公の熱心な支持者)は、3046年、父の死後に部隊を引き継ぎ、軽機隊のアップグレードと、SIMC第2聖アイヴス槍機兵隊第2大隊(カサンドラ・リャオ少佐指揮)の訓練を監督した。この時、カサンドラとタマス・ルビンスキー大尉(マルコの息子)は永続的な関係を持ち、これは、カペラ=聖アイヴス戦争の間も、インディカスへの「ブラックメイ」神経ガス攻撃で、タマスのメック戦士としてのキャリアが終わってからも続いた。彼は有名なNAIS医療センターで治療を受けているが、良くなるかはわかっていない。この苦難の中でも、カサンドラは彼のそばを片時も離れなかった。

 戦後、ルビンスキー軽機隊は聖アイヴス共和区に残り、リャオ女公個人、その一族との契約を結んだのだが、コーサコフ・コサック機兵隊はそうせず、ふたつの傭兵隊は再び分かれることとなった。今年の5月、軽機隊は協定との契約を更新しなかった。その理由は不明だが、両者の間には良い関係が残され、カサンドラ・リャオは傭兵と共に祖国を去った。彼らが無契約状態となると、ライラ同盟が即座に彼らを雇い入れ、近年ジェイドファルコンから奪い返した国境世界、ブラックジャックに配置した。それ以来、ルビンスキー大佐は、ジェイドファルコンの戦術と戦えるよう部下の訓練を行っている。

 軽機隊はマシンをブラッドレッドで塗装する。コーサコフ・コサック機兵隊と区別を付けるために、彼らの記章は、単なるコサック騎兵に変更されている。

竜機兵団評価値: A


士官
 マルコ・ルビンスキー大佐の強い意志と、毅然とした人格は、最悪な時期にでも軽機隊の団結を保ち続けた。タマスがメックを操縦できなくなったのに伴い、レイモンド・リ・トラン中佐が次席指揮官となっている。カサンドラ・リャオ少佐は第1小隊の指揮権を与えられ、ルビンスキーは連隊指揮小隊を作ることが出来た。


戦術
 軽機兵隊は古式の騎兵戦術を完成させた。これは、敵の正面に突撃し、どちらかに抜けて再結集し、この機動を繰り返すというものだ。軽量なメックは全面に立って敵を威嚇し、後方のマシンが集中した火力支援を与える。開けた地形において、軽機隊は整列したどんな敵に対しても致命的である。


支援
 軽機隊は必要な整備・修理を供給する充分な技術支援を持つ。現在、部隊は長期戦でマシンを保つための支援を欠いており、部隊が取り組むべき課題となっている。


ルビンスキー軽機隊
連隊/エリート/信頼できる
指揮官/: マルコ・ルビンスキー大佐
第1大隊: カサンドラ・リャオ少佐
第2大隊: ピェトル・ボルツ少佐
副指揮官/第3大隊: レイモンド・リ・トラン中佐
 戦後、連隊の中重量級メックは、ゆっくりと新技術でアップグレードされるか、新型メックに交換され、全体のアップグレード率は50%である。この連隊は、軽量級の高火力マシンを好み続けている。ダヴィオン製の新型フェニックスホークとシャドウホークを多数購入している。

 ブレスキン・ペガサス
航空大隊/エリート/信頼できる
大隊長:スタニスラス・ブレスキン少佐
 カペラ=聖アイヴス戦争後、ブレスキン少佐は、近年の戦闘に参加した古参兵を雇い入れ、大隊を完全な戦力とした。大隊は新技術で70パーセントにアップグレードされている。





ルビンスキー軽機隊 3071

 3035年に作られたルビンスキー軽機隊は、AFFCを退役したグレガー・ルビンスキー大尉が、退役・セミリタイアした古参メック戦士を故郷のチコノフ、近隣のティグレス、ニューヘッセンから集めて始まった。軽機隊2個大隊は、アースワークス社の保安部隊を務め、その後の3038年、コーサコフ・コサック機兵隊に加わった。彼らは、戦闘スタイルとロマーノ・リャオへの憎しみを共有しており、自然と意気投合したのである。それから一ヶ月後、コサック機兵隊は聖アイヴス協定と契約した。

 その後の25年間、コサック機兵隊は栄誉と名声を持って聖アイヴスに仕えた。カペラ=聖アイヴス戦争のあいだ、彼らはカペラの猛攻の矢面に立ち、インディカスの「ブラックメイ」神経ガス攻撃を乗り切った。だが、その後、ルビンスキー軽機隊はコサック機兵隊と分かれて、キャンダス・リャオ女公との個人契約の下、聖アイヴス共和区に残り、一方でコーサコフ・コサック機兵隊は出ていった。3067年の5月、理由は不明ながら、軽機隊はリャオ女公との契約を更新しなかった。だが、彼らは良い関係を保ち続けているとされている。カサンドラ・リャオ――リャオ女公の娘で、軽機隊のタマス・ルビンスキーと結婚予定――は、傭兵隊と共に旅立った。彼らはすぐライラ同盟との契約を勝ち取った。即座に軽機隊は最近奪還された氏族国境の世界ブラックジャックに移動した。

 ブラックジャックで、マルコ・ルビンスキー大佐はジェイドファルコンの戦術に対抗すべく、兵士たちに教練を施した。軽機隊は数ヶ月間、放浪ウルフ氏族や、第14ドネガル防衛軍のような中心領域の古参兵部隊、最近ではコムガードの第39師団との訓練を行った。聖戦が勃発すると、軽機隊はファルコンの日和見主義を予期して、訓練プログラムを強化した。予想された強襲は、3069年の1月12日にやってきた。驚くべきことに、ルビンスキー大佐は、ファルコンのタスクフォース指揮官、スターコーネル・ヒナからバッチェルを受け取り、ファルコンの正式な氏族の儀礼による挑戦に応じて、全部隊をブラックジャックの防衛に入札した。

 9日後、ファルコンの第3急襲星団隊(Third Swoop Cluster)はあらかじめ指定された場所に上陸し、軽機隊がやってくるのを待たず移動した。軽機隊の戦闘機大隊、ブレスキン・ペガサスは時間を浪費せず、高速機動するファルコンに機銃掃射を浴びせ、爆撃を行った。氏族の戦闘機が騒ぎに加わる前に、かなりのダメージを与えたのだった。ブラックジャック上空で過酷な砲撃戦が始まると共に、地上での戦いはさらに血に濡れたものとなった。いつも通り、軽機隊は騎兵戦術でファルコンを攻撃し、氏族のメック戦士が伝統的なゼルブリゲン(1対1)に則り軽機隊の戦士1名ずつと交戦するのを妨げた。4時間の戦闘後、ルビンスキーの訓練は成果を残した。第3急襲星団隊は退却したのである。しかし、勝利は高くつくものだった……軽機隊のメック1個半中隊分、ブレスキン・ペガサス戦闘機大隊の20%が交戦で失われたのだった。

 第三次ブラックジャック争奪戦と呼ばれたものの翌日、ファルコンは軽機隊の本部を探してヘッドハンター部隊を送り込んだ。この戦術もまた予測していたルビンスキーは、リャオ少佐と第1大隊を派遣し、ファルコンのベースキャンプを攻撃させた。ファルコンが軽機隊の司令本部にたどり着いたその時、レイモンド・リ・トラン中佐は伏兵を解き放った。この戦いは残虐で血なまぐさいものとなり、最終的に、ファルコンは最後の一人までもが戦死し、トランと軽機隊兵士4名が道連れにされたのだった。しかしながら、リャオ少佐の大隊は上手くやり、完全にファルコンの不意を打った。ファルコンが逆襲を仕掛けるまでの10分にわたって、カサンドラ隊は氏族の野営地と装備の大半を破壊し、撤退した。軽機隊大隊の損失はメック2機と中程度のダメージだけだった。

 1月23日の朝、ジェイド・ソラーマ星団隊からなるファルコンの援軍が到着し、軽機隊のほうに傾いていた天秤をひっくり返した。いまや部隊が苦況に立たされていることに気づいたルビンスキー大佐は、降下船に撤退する準備を命じた。打ちのめされ、戦力低下していたファルコンは、傭兵がブラックジャックを放棄すると、まったく抵抗を示さなかった。

竜機兵団評価値: C+

ルビンスキー軽機隊

 撤退を強いられた軽機隊はメリッサにジャンプし、戦域司令官アダム・シュタイナー元帥にブラックジャックで起きたことを報告した。シュタイナーは軽機隊(戦力が約1/3になり、副指揮官を失っていた)に対し、回復のための休養を許した。だが、損害の回復は遅々としたものである。その理由は、同盟の補給線が伸びきっているのと、最近の氏族の日和見主義により、多くの部隊が傷ついているからだ。従って、軽機隊は現時点で定員割れのままである。明るいニュースは、タマス・ルビンスキーとカサンドラ・リャオが結婚し、ここ数ヶ月のうちに子どもが生まれると噂されていることである。




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