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作成:2003/05/26

拒絶の大神判



 氏族が中心領域に攻め込んでから10年、ブルドッグ作戦サーペント機動部隊によって、星間連盟防衛軍は、スモークジャガー氏族を滅亡させました。そして氏族全体との最後の戦いが始まります。
 classicbattletech.comより。









星間連盟 vs 侵攻派氏族




 中心領域とハントレスでスモークジャガーが撃破されたことに伴い、氏族は、ストラナメクティへの中心領域軍の侵攻という前代未聞の事態に直面した。星間連盟防衛軍はすぐに、侵攻を賭けて拒絶の神判を挑戦した。もし中心領域が勝ったなら、氏族による中心領域侵攻は中止され、侵攻派氏族が現在占領している世界にとどまる。もし氏族が勝ったなら、侵攻は続く。将来に混乱をまき散らす入札に際し、ヴラッドは挑戦に投票することを避けた。守護派氏族は神判に参加するのを拒絶し、侵攻派8氏族とSLDFを直面させた。スモークジャガー氏族は2個二連星隊しかのこっていなかったので、それぞれの侵攻派氏族は2個二連星隊を戦闘に使うことに決めた。


ウルフ氏族

 ヴラッド・ワード族長はウルフ二連星隊を率いて、カイ・アラード=リャオと第1聖アイヴス槍機兵隊に立ち向かった。槍機兵隊がウルフとの戦いを畏れていないことが明らかとなり、戦闘はすぐ泥にまみれたものとなった。カイが元スモークジャガーのストームクロウを使い、ティンバーウルフから離れていたヴラッドを撃ったとき、この点は証明された。戦闘は行き詰まった――槍機兵隊は逃げるウルフのメックを追いかけるには遅すぎ、ウルフには決定的な勝利を得るための火力が欠けていたのである。それがわかったヴラッドは、カイが申し出た引き分けを受け入れた。

 挑戦が終結し、星間連盟が勝利を宣言したとき、ヴラッドは驚くような発表を行った。ウルフは投票を避け、また戦闘に負けなかったのだから、神判の結果は彼らに適用されない、と。ヴィクター国王は、ラサルハグ/ウルフ国境沿いで、彼の兵士が準備中であることを示した。ウルフは停戦が終わるのを待ち、用意が出来たときに攻撃を行うことを、ヴラッドが彼に伝えた。


スターアダー氏族

 スターアダーは、第1自由世界防衛軍から沼地を堅持する役割を課されていた。ンブタ族長は、近衛隊を罠に誘引し、すばやく側面を包囲した。近衛隊は30分以内に降伏した。

 中心領域の野蛮人に対して氏族による最初の勝利を納め、名誉を保持したことについて、ンブタ族長は喜びを表現した。侵攻が再開されたなら、スターアダーの星団隊がすぐにも多くの勝利を得るであろうことを、彼は確信した。

 ジェイドファルコンだけがSLDFに対して勝利を収めたことが伝えられると、この氏族は茫然自失となった。SLDFの中隊は8つの戦いで、5つの勝利を収めたのである。SLDFは拒絶の神判に勝利した。侵攻は終結したのだ。


ジェイドファルコン氏族

 ジェイドファルコンはストラナメクティの山中でコムガードと対抗した。マーサ・プライド族長は、名人芸的な戦闘を計画していた。彼女は強襲メックの1個星隊をコムガードに投入した。重量級のコムガード軍はファルコンの猛烈な攻撃にぐらついた。コムガードは氏族軍になんとか大ダメージを与えたが、撃退するのには失敗した。第2ファルコン星隊(マーサ・プライド族長とサマンサ・クリースに率いらていれた)が急襲する前に、ファルコンはコムガードのメック数機をうち倒した。数分内に、生き残ったコムガードはマーサ族長に降伏した。

 しかしながら、彼女がコムガードに対する復讐を終え、有頂天になっていると、マーサ族長はすぐに他の戦いの結果を知らされた。SLDFの中隊は8つの戦いで、5つの勝利を収めたのである。SLDFは拒絶の神判に勝利した。侵攻は終結したのだ。


ヘルズホース氏族

 ヘルズホースはメック、エレメンタル、装甲部隊からなる混成二連星隊を、第3ラサルハグ竜機兵団の中隊に投入した。フレッチャー族長の兵たちは、最初、竜機兵団の元におもむいて、メック数機をうち倒し、代わりにわずかな損害を負った。ノームバトルアーマーが氏族の初期の成功に寄与した要因となった。竜機兵団はこの新型エレメンタルアーマーに不意をつかれた。しかしながら、ダールシュトロム大佐は部下の兵士を再集結し、圧倒的で正確な砲火を集中させて、ホースを撃ち砕いた。

 SLDFの司令官は、竜機兵団の働きにいたく喜んだ。彼らが戦闘中に見せた熟達ぶりは、これまで実証していたものより、相当に優れたものであった。彼らの勝利は、SLDFの成功のキーとなった。侵攻派氏族を撃破して、中心領域の侵攻は終結した。


アイスヘリオン氏族

 アイスヘリオンはロイド氷河の保持を課された。ノヴァキャット氏族の精鋭2個連隊がヘリオンと戦うため到着したとき、アサ・タニー族長は激怒していた。ロイド氷河での戦いは野蛮なものとなった。ノヴァキャットのセーヴェレン・ルルー族長が、アサ・タニー族長のヴィジゴス戦闘機を撃ち落とした。ノヴァキャットの両指導者は、アイスヘリオン軍に相当な被害を与えた……殺される前に。アイスヘリオン(氏族長の敗北に意気消沈していた)は、よく戦ったのだが、ノヴァキャットの二連星隊に敗北した。

 アイスヘリオンだけが星間連盟に負けた氏族ではなかった。ヘルズホース、ブラッドスピリット、ファイアマンドリル、スモークジャガーの各氏族も、挑戦の彼らの担当部分で敗北していた。彼らが撃破されて、侵攻は終わったのだ。


ファイアマンドリル氏族

 ファイアマンドリル氏族長は、セインツ族、ファラデイ=タナガ族、ペイン族から兵士を集め、カペラ大連邦国赤色槍機兵隊との戦いに臨んだ。親類族間にあった固有のいさかいにより、部隊の一体感はほとんど崩壊し、赤色槍機兵隊は無慈悲にそれを利用した。赤色槍機兵隊はマンドリルのメックのほとんどを破壊し、のちにすべての回収(サルベージ)を要求した。マンドリルの撃破は、侵攻の運命決定を助けた。


ブラッドスピリット氏族

 カリアナ・シュミット氏族長は、二連星隊を率いて、ホヒロ・クリタと第1ゲンヨウシャの分隊と戦った。戦いは最初から災害的なものとなった。シュミット氏族長は、深い森林地帯を神判の場として選んだ。それはブラッドスピリットの射程面での有利さを否定するものだった。それだけでもブラッドスピリットに多くの問題を引き起こしたが、シュミット氏族長はゲンヨウシャ戦士の技術と勇気もまた過小評価していたのである。連合軍は簡単にブラッドスピリットを殲滅し、SLDFのためのもうひとつの勝利を得たのだ。

 シュミット氏族長はSLDFに対する復讐を誓ったが、彼女の氏族は弱い状態にあり、それを達成する前に、弱い状態はしばらく続いていくだろう。




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