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作成:2007/09/04
更新:2007/09/15

ゴリアテスコーピオン氏族 Clan Goliath Scorpion



 本拠地残留守護派。サソリの毒を刺し、ヴィジョンを得て、星間連盟時代の遺物(relics)を探すという、珍しい文化を持つ氏族です。
 classicbattletech.comより。






ゴリアテスコーピオン統計

政治派閥: 守護派
首都: ロシュ
人口(氏族宙域): 6723万8000人(3060)
人口増加率: 2.4パーセント (84/60)
自給自足率: 91パーセント

指導者:
 氏族長: エリアル・スヴォーロフ
 副氏族長: ネルソン・エラム
 ローアマスター:キリエ・ベン=サイモン
 科学長官:ジェルモン(ウィルキンソン)
 商人代表:パロス
 技術者長:ノーム
 先任労働者:スウ

軍事:
 星団隊: 24
 軍艦: 17

氏族宙域:
 ダグダ (29パーセント)
 ハントレス (18パーセント)
 マーシャル (36パーセント)
 ロシュ (83パーセント)
 トカーシャ (23パーセント)


バビロン原産のゴリアテスコーピオン(巨大サソリ)は、自殺的に巣を守る事と、致死毒で有名である。氏族人の多くは、トーテムの一部をライフスタイルに取り込むものだが、文字通りそうするのスコーピオンだけだ。この巨大節足生物の毒は、儀式の重要な一部となっており、他氏族から敬意と軽蔑を同程度に得ている。


歴史 History

 スコーピオンの創設者キュロス・エラムは、他氏族の創設者とは違いがあった。彼は架橋と破壊を専門にする戦闘工兵だったのである。その技術はダグダ進攻の中で極めて重要だと証明された。副氏族長、ジェンナ・スコットも情報参謀出身と、同じく例外的で、情報収集がスコーピオンの専門になった。氏族三人目の(非公式な)創設者がイーサン・モロー、ニコラスのエクソダスの呼びかけを拒否し、ペンタゴンに残ったSLDF隊員であった。解放作戦を生き残った彼は、そのとき修行を行っているところだった。彼の真摯な悔悟に心打たれたニコラスは、「容赦の儀式」スルカイを生み出した。モローは氏族加入を許されたが、初期の800人でなかったことから、ブラッドネーム(と優生プログラム)を拒否された。

 黄金世紀が始まると、新たな戦士たちの流入で、スコーピオン氏族軍の機体は足りなくなっていった。劣った戦士を「取り除く」ため、成人の儀式が作られた。新しい戦士たちは、ゴリアテスコーピオンの毒針に身をゆだねなければならなくなったのである。だが、静脈への針で死者が増大すると、スコーピオンのブラッドラインの遺伝子的安定性は危険なものになっていき、この習慣を辞めざるを得なくなったのだ。しかし、シャンドラ・ディノール氏族長は科学者階級に対して、儀式の精神を残した代行策を見つけるように課した。サソリの毒針がもたらす有用なヴィジョン効果を保つのが条件であった。2年後、サソリの毒から生成されたネクロシアが登場した。すぐにネクロシアは、候補生が戦士階級に入る儀式の一部となった。

 オムニメックが登場した際、スコーピオン軍は新技術争奪戦で芳しくない結果を残し、氏族内を動揺させた。戦士たちの手腕を磨くため、ディノール氏族長は、元星間連盟のマーシャルオリンピックに基づく一連のトーナメントを作り出した。これは「名誉の輪」の名で知られるようになる。この剣闘士の伝統は今日まで残っている。

 黄金世紀が経過していくに従い、この氏族の者たちは名誉を探求する姿勢を強め、ネクロシアのもたらす「ヴィジョン・クエスト」を用い、過去の聖遺物を捜索した。戦士たちが主張するところによると、致死性のカクテルが過去の物品と未来の出来事を結びつけ、人知を超えたものを見せてくれるとのことだった。スコーピオンは飛び地領土内で遊牧民となり、従って他の氏族との連携を欠くことになった。これら「探求者たち」の行動は、他氏族との小競り合いを引き起こし、これが歴史に残る部外者との唯一公式な接触となっている。スコーピオンの小集団は、しばしば組織化され装備の良い隣人たちの餌食となり、進歩が妨げられた。

 だが、近年のゴリアテスコーピオン氏族長たちは、弱点を認識し、かつての栄光を取り戻そうとしている。彼らはスノウレイヴン氏族との交渉に入り、装備(戦闘機中心)とレイヴンの戦術顧問と引き替えに、将来の活動に対する軍事的支援を申し出ている。レイヴンは強く譲歩を求めているが、交渉成立は差し迫っているように見える。

 エリアル・スヴォーロフ氏族長の改革成功は、ここ数ヶ月のトカーシャにおける所有の神判で充分に実証された。


社会 Society

 ゴリアテスコーピオンの社会は、他氏族よりもフリーボーンを軽視していない。スコーピオンの毒を使ったヴィジョンクエストが死者をもたらすことから、氏族軍は定員確保のためフリーボーンに頼らざるを得ないのである。トゥルーボーンは神秘的な雰囲気を保ち続けているが、彼らは進化の頂点というより、「有名人」として見られるのである。この姿勢は、ブラッドネームに対する姿勢(一般のトゥルーボーンのように、祭り上げられることがない)とあわせ、「生ける紋章」のシステムに結びついている。

 生ける紋章は、氏族と氏族人の歴史を、長く残る芸術に変えようと務める。各戦士たちは、生ける紋章を一種の目に見える古写本として用い、血統の能力と歴史を誇示する。しかしながら、「生ける紋章」は、中世の紋章ではなく、人、動物、物の収集を伴っている。ヴィジョンクエストと共に、スコーピオンは生ける紋章を「実践的神秘主義」であると見なし、過去(特に星間連盟)に敬意を持つ事と、聖遺物の再収集を許容している。

 ボンズマンは、ボンドホルダーと深い関わりを持ち、「生けるトロフィー」と見なされ、従者として仕える。スコーピオン社会の大半がそうであるように、彼らは「生ける紋章」の一部をなし、その戦士の実力を示す存在となる。技術者階級の者たちは、事実上、その戦士に仕えるボンズマンとなり、キャリアを通じて各戦士の下に残る(部隊には残らない)。他の氏族は、たいがいゴリアテスコーピオンからボンズマンを得るのを差し控える。ブラッドネーム持ちの戦士のみを取り込むのが大半であり、スコーピオンの戦士たちがサソリの毒に肉体的、精神的に依存するのを、無益な事だと考えている。

 この氏族の遊牧民的なライフスタイルは、技術的、経済的発展を妨げており、従って、他氏族はスコーピオンを「後進的」と考えている。加えて、彼らの氏族的でない信念――ヴィジョンクエストは氏族の軍事的目的より重要と考えられている――は、他氏族から避けられる原因となっている。だが、確固としたインフラと資源が欠けていることで、他の弱小氏族による襲撃を受けてきたのである。

 スコーピオンは筋金入りの守護派であるが、彼らの社会の常として、この哲学の解釈は標準から逸脱している。他の守護派のように、星間連盟は征服によらず復活するべきだと信じているのだが、暴力でなく過去の再発見によって再建されるべきだと考えているのである。彼らは、中心領域人が誤った方向に進まされており、教育によって正しい道に戻されると見ている。


軍事 Military

 ゴリアテスコーピオン氏族軍(のようなもの)は、混合三連星隊を中心に作られる。これらは部隊の必要性と状況によって仕立て上げられ、スコーピオン軍がいかなる敵に対しても相当な柔軟性を持つのを可能とする。しかしながら、ほとんどの部隊は陸上戦力に偏りすぎている(歴史上、スコーピオンは戦闘機をほとんど必要としなかった)。氏族長はこの事実を認識し、問題に取り組んでいるところだ。だが、これらの新パイロットたちは、ドッグファイトや航空優勢任務よりも、地上支援に熟達している。

 小部隊戦闘と夜間交戦がスコーピオンを代表する戦術であるが、航空戦力編入で見られるように、この氏族は技能のレパートリーを増やし、戦場での動きを読まれにくくしている。

 珍しいことに、この氏族のペット好きを反映し、各部隊はマスコットの動物を持っている。


仲間と敵 Allies and Enemies

 彼らの孤立主義――そして論争に加わらない傾向――は、スコーピオンに敵も味方もほとんどいないことを意味する。政治面では、彼らは、イーサン・モローの贖罪の件で、ケレンスキーの氏族に借りがあると考え、ウルフ氏族に従う。だが、この「同盟」はやや一方的なものである。ウルフはスコーピオンの存在をほとんど歯牙にもかけていない。

 この氏族、唯一の敵は、長年衝突してきたアイスヘリオンである。


保有領土 Possessions

世界:5(すべて共有)

 つい最近まで、ゴリアテスコーピオンの領土は変化が無く、そのすべてが氏族の標準より未開発であった。トカーシャへの進出(ジェイドファルコン、ヘルズホース氏族に立ち向かい、元ゴーストベア領の一部を獲得した)は、黄金世紀初期以来、初めての大規模な拡大だった。この動きは彼らに、多くの重工業地帯をもたらした。だが、より経験豊富な敵に直面し、この所有物を手放さず済むかまだ不明である。この氏族はまた、ハントレスのアビズマル大陸の支配権を得ている。










3067年アップデート

To: クラウス・ハーパー、ローアマスター
From: エドワード、スターキャプテン
Re: ゴリアテ・スコーピオン氏族の分析報告

ローアマスター閣下へ

 以下は、ゴリアテスコーピオンの分析結果の要約です。これをまとめる上で知った事実に、私はいくらかの困惑を感じました。スコーピオンは奇妙な集団で、他者を歯牙にもかけないようにも見える、事実上のジプシーです。確かに、この氏族は思いもよらず、現代に出くわしたように、私には見えます。スコーピオンの目は、周囲のすべてを見回すのではなく、常に地面を見つめています。

 貴方がこの氏族に見ているものは、まだ私には見えていませんが、貴方が一族の長である以上、貴方の意志を私が理解する必要はありません。この報告が貴方の意に添うと信じています。

――スターキャプテン、エドワード
ハーパー家・ウォッチ、トカーシャ領、3066年12月7日


概要 OVERVIEW

 ゴリアテスコーピオン氏族が我らと何かを共有しているとしたら、それは我らの双方がペンタゴン戦役(我らの勇気を初めて試した)で滅びの道に進みかけたことだ。実際に、クロンダイク作戦初期の裏切りによる後退がなかったら、スコーピオンの力は他氏族と同等だったかもしれない。我らのように、彼らの発展は孤立的な展望に結びついたが、若き日のスコーピオンは別の道に進んでいくことを選んだ。

 弱さを払拭し、戦士たちの数をウォーマシンの数と合わせようと、スコーピオンはゴリアテスコーピオンの毒(今日ではネクロシアと呼ばれる化合物が精製されている)を摂取するようになった。それ以来、幻覚の副作用があることで知られる、この有毒な化合物には、古代の聖遺物に秘められた未来の謎を解き明かす力があると、スコーピオンの多くが信じるようになった。初代ローアマスター、イーサン・モローという名の神秘主義者の影響で、星間連盟時代の遺物への執着を受け継いだスコーピオンは、氏族全体にまたがる強迫観念として、過去に繋がるものなら何でも探し求めるようになった。

 スコーピオン初代氏族長キュロス・エラムが戦闘工兵(combat engineer)であったことは、スコーピオンの開発に数世紀に渡る影響をもたらした。スコーピオンのエンジニアたちは、他氏族では手が届かないような資源を採掘する達人となり、深海用の採掘ツール"ウォーター・エレメンタル"を開発した。この工学的脅威は、今日、すべての氏族で使われているエレメンタル・バトルアーマーの基礎となった。スコーピオンは最近、このコンセプトに立ち返り、水中用ウンディーネ・バトルスーツを生み出した。

 だが、スコーピオンの並はずれた特徴は、探求者(Seeker)の文化にある。特別に選ばれた戦士たちは、過去の失われた遺物を探し彷徨う事が許されるのである。これに随行するのが、従者の一団と、"生ける紋章"とこの氏族が呼ぶ、多量の身の回りの品である。探求者のボンズマンは、一般的慣習と異なり、氏族でなく探求者に所属すると考えられ、生ける紋章の一部をなす。探求者たちの終わりなき調査活動は、他氏族の縄張りに踏み込むことになってしまい、スコーピオンを多数の神判に巻き込ませた。奇妙な事に、これが隣人たちの接触の主な形となっているのである。

 歴史上、スコーピオン氏族軍の戦績は冴えないものであった……オムニメック技術を獲得するのに失敗した後で、軍事技術を高めるためのトーナメントを開始しているのだが。彼らの軍事ドクトリンは予測可能なもので、地上支援に集中している。海軍戦力はかなりのものだが、それを活かす経験と航空宇宙戦力に欠けている。放浪する探求者たちは、旅路の途上に、組織化された装備の良い敵の手にかかりやすい。これらの理由から、氏族の力を高めるためにスコーピオンのローアマスター、キリエ・ベン=サイモンが我らの支援を求めたとしても驚くにあたらない。未来を読み解くために過去を探し求めるのは、現在でもこの氏族を動かす目標となっている。本領発揮されなかった彼らの資源、軍事を利用するため、我らは支援に合意した。

 この氏族を支援するのは、我らの目標にとって有用であろうか? スコーピオンは所有戦争の小規模な交戦で多くの成功を納めたが、最近の大規模な神判では、数多の戦術的、兵站的弱点を露呈させている。彼らが同盟を持ちかけてきたのとほぼ同時期、ヘルズホース氏族が最後の攻撃を仕掛け、フォート・フェアチャイルドとトカーシャ・メックワークス・アルファ周辺の領土をスコーピオンから勝ち取った。この神判(戦艦の1隻が破壊されるような海戦を含む)は、スコーピオンにとって呆然するほどの敗北であり、トカーシャの飛び地領土は1/3になってしまったのだった。



ゴリアテスコーピオン氏族軍 GOLIATH SCORPION TOUMAN

 スコーピオン氏族軍は書類上素晴らしいものに見える。しかし、実際には、その戦士たちは常に優秀というわけではない。広く信じられている通説とは異なり、この脆弱さはネクロシアの蔓延によるものでも、戦士階級にフリーボーンを多く受け入れていることによるものでも、放浪する探求者の行動によるものでもない。

 実際のところ、スコーピオン軍指揮系統の第一の欠点は、銀河隊指揮官が部隊を細部まで管理する体質にある。典型的なスコーピオン銀河隊(メック200機、気圏戦闘機200機、エレメンタル1000人、必要な支援スタッフ)は、部下への委任ほとんど無しで運営される。兵站、戦略計画を合理化できる一方で、このような習慣は下級の兵士たちの主導権を奪ってしまう。また、孤独な探求者が高い地位を享受し、終わりなき探索を行っているのを考えると、これは奇妙な矛盾を引き起こしている。


海軍戦力 Naval Assets

 以下の戦艦が、ゴリアテスコーピオン艦隊の主力をなす。マッケナ級〈レイ・クン〉、キャメロン級〈ヘパイストスル〉、ナイトロード級〈アトロポス〉、エセックス級〈オルフェウス〉、ソヴィエトスキー・ソユーズ級〈セルケト〉、キャラック級〈コリレーン〉、ボルガ級〈アンドロメダ〉。この艦隊を支援するのが、ローラIII級〈サジタ〉〈アウリガ〉、イージス級〈コロナ・ボレアリス〉〈コロナ・オーストリーナ〉、コングレス級フリゲート〈ベルンラッド〉〈ガーロン〉、ポチョムキン級〈エンケラドゥス〉〈カルティケーヤ〉〈プロメテウス〉。


アルファ銀河隊 Alpha Galaxy (The Rock Minders)

 アルファはゴリアテスコーピオン氏族のエリート銀河隊である。ここ最近で最大の成功は、スモークジャガー元主星ハントレスのアビズマル大陸を確保したことであった。気圏航空戦力をアップグレードするという、スコーピオン氏族長による限定的な試みは、徐々に実を結び、アルファは生まれ変わった気圏航空部隊の恩恵を受けた最初の銀河隊になった。最近、アルファの第8スコーピオン竜機兵団が、バビロン、アイスヘリオン氏族領内のモローズ・ダガー周辺の領有地を確保した。スコーピオンにとって神聖不可侵と考えれれるこの地は、第8竜機兵団によって守られている。


ベータ銀河隊 Beta Galaxy (The Sand Runners)

 ベータは一撃離脱戦術で知られる、軽量級の高機動銀河隊である。また、この部隊は新技術の実験部隊的なものとなり、新型ウンディーネバトルアーマーとひどく足りなかった航空支援部隊を受け入れた、最初の部隊に含まれている。


ガンマ銀河隊 Gamma Galaxy (The Cage Dwellers)

 ガンマ銀隊の評判を高めているのは、ロシェの広大な博物館、ストラナメクティの墓地を守る、ガーディアン部隊としての任務である。この銀河隊の指揮は、適任者であるスコーピオンのローアマスター、キリエ・ベン=サイモン(最近、前任者を追いやった)にゆだねられている。の気まぐれな探求者たちの多くは、ガンマ銀河隊の出身である。この銀河隊においてネクロシア使用率が高い事は驚くにあたらないだろう。


デルタ銀河隊 Delta Galaxy (Borodino Garrison)

 デルタはゴリアテスコーピオン最高の防衛部隊であるが、より攻撃的な作戦を行えるよう、その能力に修正を加えるというギャラクシーコマンダーの試みが、氏族司令部の注意を引き始めている。ベータ銀河隊のように、ウンディーネ・バトルアーマーが登場した際、デルタは試験部隊となった。また、中心領域が氏族本拠地を攻撃する可能性に備え、この銀河隊は中心領域流の戦術を訓練している。


ロー銀河隊 Rho Galaxy (New Ashur Garrison)

 ロー銀河隊は、他のスコーピオン氏族軍の大半より、航空宇宙軍の比率が高い。しかし、エレメンタル支援兵の多くをデルタ銀河隊と共有している。ローは、よくガンマ銀河隊の訓練相手となり、その戦士たちは悪天候下での戦闘に熟達している。戦力は収穫の神判によってやや低下し、損害回復がかろうじて始まったところである。


タウ銀河隊 Tau Galaxy (Alexandretta Garrison)

 タウ銀河隊は先頃のトカーシャでの神判でヘルズホース氏族にうち破られ、スコーピオンはトカーシャ・メックワークス・アルファとすぐそばのフォートフェアチャイルドの権利をすべて放棄することになった。中心領域の戦術(大拒絶でホースを破ったものに近い)を訓練していたこの銀河隊にとって、この敗北は痛手であった。公平を期すと、タウの敗北は、ジェイドファルコン氏族とのトカーシャでの神判が原因かもしれない。戦意旺盛なホースの攻撃部隊に立ち向かった、フォートフェアチャイルドの守備隊は、この戦いで戦力低下していたのである。トカーシャ争奪戦で、タウ銀河隊のポチョムキン級戦艦〈エピメテウス〉もまた、ホースの戦艦〈スレイプニール〉〈アルマゲドン〉の攻撃で大破し、我らに贈呈されることになった。これは氏族間の関係を良くするためである。


ミュー銀河隊 Mu Galaxy (Queensland Garrison)

 ここ数年で最も活発に活動した部隊のミューは、アイスヘリオン、ジェイドファルコン軍に対するマーシャルの戦いに参加した。だが、この銀河隊は氏族のトラブルメーカーとしての評判を持ち、戦闘で欺くような戦術を使うことで知られる。


カイ銀河隊 Chi Galaxy (The Eternal Quest)

 カイ銀河隊は新しく編成されたスコーピオン隊で、探求者の伝統に沿った部隊を作ることが念頭に置かれている。この銀河隊は、最近、導入されたプロトメック技術、航空宇宙戦力の比重が大きい部隊の実験台でもある。スコーピオンは、この銀河隊に、残ったポチョムキンを供給するため、海軍戦力の入れ替えを試みた。これはカイ銀河隊に、古代の聖遺物を探して氏族宙域、辺境を旅する機動力を与えるだろう。

 我らはカイ銀河隊の一星団隊、第3スコーピオン探求隊に、キルケ領内の一時的な仮住まいを提供した。公式には、スコーピオンの支援に対する、我らの意欲の表現ということになっている。この部隊は、現在、厳重な監視下に置かれている。




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