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作成:2003/12/28
作成:2008/02/01

エース・ダーウィン鞭打隊 Ace Darwin's WhipIts



 決まった形を持たないという珍しい傭兵部隊。"WhipIts"は鞭打隊としました。









エース・ダーウィン鞭打隊 3059 

 鞭打隊は傭兵団というより、クラブや同好会に似ている。この部隊の指導者エース・ダーウィンは、いったん契約をなんとか確保すれば、仕事に友人だけを使う。これまでに編成された最小の部隊は、ぼろぼろのバトルメックからなる強化小隊である――最大のものは、最小限の装甲、航空隊に支援された2個中隊である。このでたらめな組織体系の結果として、鞭打隊が提供する技量、技術、経験は作戦によって上下し、「福袋」部隊となる――雇用者はどのような部隊になるかまったくわからないのである。

 ともかく、作戦のたびに新たな傭兵団を作り出すこの臨時雇い的な手法で、ダーウィン鞭打隊は良い結果を出してきたのである。これまでに部隊は15の契約のうちのほとんどで雇用者を満足させ、失敗したのは一度きりだった。部隊の竜機兵団評価値が低いのは、ほとんどが技術支援と輸送の不足によるものである。最近の契約で、鞭打隊はサーナ至高国、カイフォンの追加部隊として雇われた。記録によると、部隊は攻勢作戦のために雇われたはずだが、カペラ大連邦国ヒリツ家の先制攻撃を受け、世界の防衛を助けることになった。カペラはカイフォンを奪取したが、鞭打隊はカイフォンSMMよりも良い戦果をあげたのである。

 ダーウィンが契約に署名をする際、彼は最初、友人たちとアウトリーチにいて、その後、アウトリーチから目的地に行くあいだに、他の隊員たちを選んでいく。普段ともにいないことから、鞭打隊は決まった塗装パターンを使用しない。共通の記章は使っているのだが。それはピンク色の猫の手で、バトルメックの左のかかとに描かれる。地味な位置に鞭打隊の記章を置くことで、ダーウィンの友人たちが他の傭兵団で働いてるときも、マシンに記章を描いたままにしておけるのである。手の記章はダーウィンのバトルメックを参考にしている。クリタから奪ったパンサー(明るいピンクに塗られている)で、ピンクパンサーと呼ばれている。

竜機兵団評価値:D+


士官
 ダーウィンがどうやってナーゲルリンク士官学校に入学する許可を得たのかは幾分謎であるが、彼はそこでほぼ2年の訓練を完全に終えた。二年目に、ちょっとした(しかし頻繁な)夜間外出禁止令違反、服装規定違反、寮規則違反、ナーゲルリンク校則違反で、放校処分となった。ダーウィンはカリスマ的で、ナーゲルリンクで失敗しても友情の環が壊れることはなかった。実際、不可解な魅力によって以下のようなことが起きる。ダーウィンがリーダーシップを発揮せず、基本的な戦術しか使わない一方で、次から次へと喜んで戦いに飛び込んでいくような戦友を見つけるのに苦労はしないのだ。戦場外では、エース・ダーウィンがパンサーに新しいワックスをかけている姿がよく見られる。その機内で彼は大いなる誇りを持つのだ。軍の階級を潔しとしないダーウィンは、単に「エース」と呼ばれるのを好む。


戦術
 ダーウィンの非正統的な指揮スタイルは、敵だけでなくダーウィン自身も驚かせることがあると知られている。しかし、パンサーの塗装作業で苦しむことがほとんどない(戦闘で引っかかれない)ことにも興味が引かれる。この現象は、操縦技術とパンサーの型破りな色のコンビネーションから来るものである。ほとんどの戦士は一見してこのピンクの戦闘マシンを取るに足らないものとみなし、PPCによるダメージを忘れてしまうのである。

 鞭打隊は短期契約だけを引き受ける。ほとんどが六ヶ月である。防衛任務が主であるにも関わらず、鞭打隊は平均より上の戦闘行動に参加している。ダーウィンを嫌う者は、彼の戦闘記録を、トラブルを見つける才能によるものだと中傷している。


支援
 ダーウィンはたまに助整兵を短期契約で何人か雇うのだが、戦士たちが自分のマシンを維持するのを期待する。鞭打隊は雇用主の輸送や、私有船に頼りがちである。ダーウィンの友人のひとりに独立降下船の船長がいるが、彼を雇ったのは一度だけである。


鞭打隊 The WhipIts
様々/様々/信頼できる
指揮官: エース・ダーウィン
 平均して、鞭打隊は一般兵にランクされ、最低限の信頼度とされる。ダーウィンは古参兵のパイロットで、友人のうち少なくともひとりはエリートと考えられている。部隊の隊員はごくわずかな先進技術を保有している。ピンクパンサーの高性能放熱器と長距離射程PPCがそのうちの半分である。氏族と戦い戻ってきた隊員は存在せず、部隊は氏族技術を得る機会がない。






エース・ダーウィン鞭打隊 3067 ACE DARWIN’S WHIPITS: BURNT BY THE STARS

 最もユニークな傭兵部隊のひとつであるエース・ダーウィン鞭打隊は、エース・ダーウィンと集められるだけの友人たちで構成されている。この行き当たりばったりの部隊編成にもかかわらず、鞭打隊は概して成功を収めてきた。そして災厄が訪れるまで、すべては上手くいっていたのである……エースは有名になってしまったのだ。

 先日、「イモータル・ウォリアー・ヴィッド」に、エースを元にしたキャラクターが登場し、クライマックスでエリート戦士たちと共に危機を救った。エンタティメントを通して噂が広まり、エースはスターたちに人気の傭兵となった。腐った芸能人たちのマスコットと化したエースは、すぐに注目を浴びることを楽しむようになった。だが、鞭打隊が任務に出ることは滅多になくなった。というのも、エースは敵の砲火に突っ込むことよりも、贅沢なライフスタイルを楽しむことへの関心を持つようになったからである。

 その後、移り気な名声の運勢が流れ、エースは昨日のニュースとなったのであった。彼は、スターたちの電話を待って無為に過ごし、高価な嗜好で銀行の残高は干上がっていった。さらには、噂されるケイジー常用の治療のため、リハビリ施設に入院せねばならなかった。誰が本当の友人であるか、エースが知ったのは快復後のことだ。3065年、エースの古い友人である、ケネス・ペトルッツェッリ少佐(ハーロック・ウォリアーズ)が、アウトリーチで彼と再会し、仕事に戻るよう激励した。ともに彼らは鞭打隊の新しいグループを作り、珍しい目標地点に向かった。無人となった世界の修道院である。

 マリア帝国は、ライラ共和国の外にある辺境世界アウステルリッツ(かつては人が住んでいた)を奪取し、惑星上にある大規模な修道院から幾度かの襲撃を仕掛けていた。修道院のマリア兵を、元ソラリス共同チャンピオン、エリザベス・オバノンが改造型マローダーIIで抑えている間、より軽量な鞭打隊のメック――エース自身に率いられていた――は、古代の下水道を通って、修道院の地下に忍び寄り、敵の裏をかいた。自らマリアの指揮官を倒したエースは、敵が乗っていたウルフトラップの首を高く掲げ、鞭打隊の降下船まで行進した。彼は頂点に戻ったのである。

 エースの傭兵市場への復帰はスムーズにいった。ルーツに立ち返ったエースは、新たな契約を結んだ後にだけ鞭打隊を結成し、友人、親類を限定目的の臨時部隊に入れるのである。彼は目的地へ向かう途中でしばしばこの部隊を増強する。

 このやり方は鞭打隊に様々な幅広い技能を与えるだけでなく、戦闘が始まるまで潜在的な敵が何を予期したらいいか知るのを妨げるのである。エースを雇っているのがわかっている限り、雇い主はこの矛盾を喜んで我慢する。

 鞭打隊は統一された配色パターンを使っていない。その代わり、エースの記章(ピンクキャットの足)をバトルメックの左足かかとに配置し、隊員は各自の好きな塗装を行う。この記章はエースのパンサー(明るいピンクに塗装される)も使用する。

竜機兵団評価値:C


士官
 エースは地に足の着いたナイスガイで、人生を思う存分楽しむ側面を持つ。彼はゆっくりと焼け落ちた橋をかけ直し、有名になる前の自分を取り戻そうとしている。彼はパンサーの整備に多大な手間をかけており、ブラザー・ソイリング(元技術者の修行僧で、再び技術者に戻った)と一緒に作業している姿がよく見られる。この人物は、アウステルリッツの作戦で鞭打隊に協力し、その後、常勤で入隊したのだった。

 戦術範囲が狭く、正式な訓練を行わないエースが持つ最大の財産は、彼のカリスマ性である。仲間たちと働く彼の能力は、部隊を自由にし続け、たいていはボスへの忠誠心を持たせるのである。


戦術
 エースの最高の戦術は、混沌と日和見主義によってたつ。友人たちが作戦の初期段階に取りかかる間、エースは戦闘の後方を歩き回り、機会を待つ。敵が彼のことを忘れるか、居場所を見失ったと判断した時に、彼は行動に移り、思っても見なかったところから飛んで現れるのである。巨大なピンクのメックが突如として友人の助太刀に現れる光景は多くの敵を狼狽させてきた。


支援
 エースは通常、戦士たちに各自の装備の整備を期待する。しかし、ブラザー・ソイリングの手が空いてる時は、彼が手伝うことが多い。時に部隊は、追加の助手整備兵を雇うことが知られている。恒星間の輸送のため、鞭打隊はもっぱら雇用主に頼っている。エースはかつて降下船船長の友人に一度だけ助けを頼んだことがある。


鞭打隊 The WhipIts
様々/様々/信頼できる
指揮官: エース・ダーウィン
 鞭打隊はたいてい、一般兵とされ、信頼できる範囲の最下限にある。エース自身は古参兵パイロットで、エリートの友人が複数いる。隊員たちが先進技術の類を多量に持っていることは稀であるが、エースのピンクパンサーは長射程PPCと高性能放熱器を搭載している。アウステルリッツで倒したウルフトラップのパーツを使って、エースはコクピットを広くし、ラッキーファジーダイスの下に、飲み物用の冷蔵庫を取り付けた。






エース・ダーウィン鞭打隊 3071 

 3067年、ワコーによるハーレフ強襲の際、エース・ダーウィンはウルフ竜機兵団の側についた。残念ながら、志を同じくする傭兵2個中隊分を集めたにもかかわらず、ダーウィンのメックは都市外周部でワコー隊の待ち伏せを受け、圧倒された。エース自身は、ワコー特戦隊のウォーハンマーに悪名高いピンクパンサーを撃破され、戦死したと伝えられる。







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